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エピローグ

ある夏の夜だった。そこには自分に似た誰か、というより"自分自身"がいた。

「あなたは...だれ?」

恐る恐る確認をするが、相手は飄々と答える。

「君は私だし私は君だよ!」

「これって...もしかしてドッペルゲンガーってやつ?」

「まぁそういうことにしとく!それでお願いがあるんだけどさ...助けたい人がいるから、協力して欲しいんだ」

「...は?」

こうして、片方 (ひらかたひとみ)の奇妙な夏の物語は幕を開けるのだった。


時を遡ること12時間前───

「大学は夏休み入ったし、単位もちゃんと取れたし自由を満喫するぞ〜!」

大学生になってから初めての夏休みという事で、瞳はかなり浮かれていた。

「上京して色々な所にいけるの最高だー!水族館もバンドのライブもゲームのイベントも美味しいご飯屋さんもetc大学生になったんだからアクティブにいかなきゃだよね!」

彼女は何か特別存在感がある訳でもなく、特別運動や勉強ができる訳でもない。ただ必要な事をこなし、その合間に趣味を楽しむ普通の女子大学生なのだ。ある一点を除いて...

「っていけないいけない!浮かれて義眼を洗い忘れるところだった」

彼女は幼い頃にとある事故で左目を失明してしまい、今は義眼をつけている。義眼は人体と外の空気の両方に触れるため、1日2回、朝と夜に洗う必要がある。

「よし!完璧!今日は特に予定ないし、溜まってる漫画ても読もうかな」

義眼を洗い終えた瞳は、8冊の漫画を重ねて置き、1冊ずつ読み始める。


「朝はいいけど昼はやっぱり暑いな...エアコンつけよ」

リモコンの音が鳴ると、エアコンが冷たい風を流し、心地の良い空間を作り出す。

「あー涼しぃ~ちょっと横になっちゃおー」

人間とは気持ち良くなると横になりたがるが、瞳もその例に漏れなかった。そして、横になった人間には、大抵眠気が襲って来るものだ。

「気持ち良くて...眠く...zzz」



「明美ちゃん!明美ちゃん!起きて!起きてよ!」

名前を呼ばれる少女の後頭部は赤に染まり、意識が飛んでいる。

「瞳ちゃんも大丈夫!?」

「痛い...眼が...身体も痛い...」

こちらの少女は、意識はあるものの痛みで蹲り、動けない状況だ。

「今救急車が来るから待っててね!」

そうして少し時間が経った頃、救急車と警察が事故のあった歩道橋に駆けつける。

「この状況は不味いぞ...」

「怪我人2人を今すぐ運ぶぞ!」

「瞳ちゃん...明美ちゃん...」

残された少女の振り絞る声が木霊する。


見たくも無い光景を見せる夢というのはどれだけ残酷か...。忘れるはずのない夢を見て瞳は起きる。どうやら居眠りをしてしまったようだ。

「嫌な夢を見ちゃったな...ていうか今何時だ...?」

ポケットにあるスマホを取りだし時間を確認すると、7時と表記されていた。

「げっ...7時間も寝てるし...これじゃ夜寝れなくなっちゃうよ...」

妙な時間に長時間寝てしまったことで、一日を無駄に過ごしたという空虚感が心を刺す。

「そういえば冷蔵庫の中に食材があんまり残ってない状態だったな...スーパーに買いに行くか」

こうして瞳はスーパーに出掛けることとなった。


「結構買っちゃったなー、今日は何作ろっかなー」

「ねぇ君!」

「ん?...え...え!?」

「ちょっと話した───」

カシャッ!

「え?」

「しっかり写真で撮れちゃってる...い、命だけはお助けをぉ...」

「そんな事しないから落ち着いて」

「あなたは...だれ?」

この物語は、今連載中の小説の後継作品となります。なので、1話だけ出して、連載中の小説が終わったら続きを書きたいと思ってます。ワンチャン普通に2話以降も出すかも...

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