料理
ねえねえ。2人とも。
いくらこの街が心地いいからって。くつろぎすぎよ。
もう一週間はこうしてるじゃない。
おいおい、ラミア。
こんな居心地のいい場所があったら
まったりしたくなるだろう。
うむ。そうであるぞ。
ここは最高の場所だからしょーがない。
でもでもぉ、さすがに飽きたよ。
ご飯もいっつも同じだし。
たしかに、せっかく人間の姿を手に入れたのに、肝心な料理をだれもできないから、宝の持ち腐れというやつだ。
ラミアの意見ももっともだな。
俺らでは、料理も全くできないし、
料理がうまいやつをこの街に招き入れるのはどうだろうか。
なかなかいいアイデアであるぞ。
グリアよ。
賛成である。
私も!!!
でも、人間はこの街に来てくれなさそうだよな。
魔物とドラゴンと妖精しか住んでないし。
人間の料理が上手い魔物とか知らねえ?
うーむ。
そうであるな、人間の国に住む魔物と言えば、ドワーフかエルフであるな。
エルフは長生きであるから、
もしかしたら、料理も上手いかも知れぬ。
おお!ないということだ!
エルフといえば、ボインの姉ちゃんと相場が決まっている。
よし!!決めた!人間の国に行って、
料理のできるエルフを引き抜こうじゃないか!!
やったぁぁぁ!
人間の国はじめてだわ!
どんなところなのかしら
お?ラミアは人間の国に行ったことないのか?
うん、今までは女王とか呼ばれて座らされてたから、、。
お、なんかすまんな。
ううん!いまが最高だからいいの!!
よし!ラミアの分まで頑張るぞ!!
うむ。
おーう!!
てことで、一旦ここを離れるけど、
魔物とかに荒らされないように、一応時空結界でも張っておくか。
そうであるな。
それが1番だ。
よし!任せとけ!
時空結界!!!!
これで、この街が荒らされる心配はないな。
ただ、それでも心配だ。
おれは、心配性だからな。
守護する者を召喚しておこう。
おい!ガイア!ちょっとお前の分の力も借りるぞ!
む?なんだかわからんが承知した。
好きに使うがいい。
よし!!
いでよ悪魔!!
上級悪魔召喚!!!!
とてつもない光につつまれて、
魔法陣から悪魔がでてきた。
なんと時空の結界にヒビをいれられた。
そして、俺とガイアの2人のエネルギーをほとんど持っていきやがったぞ。
SS級2人分のエネルギーだぞ、、。
なんかやばいやつを呼んでしまったのかもしれない。という後悔をしても時すでに遅し。
目の前に現れたのは、身なりの整った
やたらと顔のいい、むしろ整いすぎて怖いくらいの男だった。
てか、悪魔のくせに執事服とか着てるぞ。
えっと、、、。
ども!俺の名前はグリア。
ちょっと俺たちが戻る間ここの、街を守っててくれない?
おおぅぅ。あなたが我らの神で御座いますか。
お呼び頂き光栄で御座います。
その命、しかと承りました。
ただ、悪魔とは命令と引き換えに見返りを求む生でございます。
もしよろしければ、この任を無事遂行した暁には、あなた様の下僕になることをお許し願えませんでしょうか。
なんか、やべえやつだ。
やべえやつすぎて、あのラミアが引いている。
お、おう。この任務を全うした暁には認めてやろう。
ああぁ、ありがたき幸せ。
お任せくださいませ。
我らが神よ。
おい、ガイア。
こいつやべえやつだろ。
うむ。これは珍しい。
こやつは、魔界の中でも5人しか存在しない悪魔の王のうちの1人であるな。
そりゃあ、我らのエネルギーをこれだけもっていくのも頷ける。
まあ、こやつがいれば、この街は安泰であるな。
確かにそうだけど、、、。
ま、いっか。
強いやつが仲間になるに越したことはないしな。
てことで、俺たちは人間の国にむけて旅立ったのであった。
といっても、転移だからすぐなんだけどな。