紅月の巨狼 エピローグ
紅月の巨狼編。
これにて終了じゃぁああああああああッ!!!
《プレイヤーネーム:リューは、紅月の試練をクリアしました》
《リューのプレイヤーレベルが35に上がった!》
《リューの全てのスキルのレベルに+20された!》
《リューは称号【紅月の単独征伐者】を取得した!》
《リューは称号【頭蓋砕き】を習得した!》
《リューは称号【神官(笑)】を取得した!》
《リューはクリア報酬[《砲撃魔法》のスキルブック]を手に入れた!》
《リューはクリア報酬[《召喚魔法》のスキルブック]を手に入れた!》
《リューはクリア報酬[《絶気》のスキルブック]を手に入れた!》
《リューはクリア報酬[紅戦棍【ディセクトゥム】]を手に入れた!》
おおう。な、なんかいろいろ頭の中に流れたぞ? しかもいろいろと凄いこと言ってた気がするし……。
まぁ、そんなことはどうでもいい。
今は……、今はこの心の奥底から湧き上がる万感の思いをただただ、叫びたいッ!!
肺がいっぱいになるまで息を吸い込み、血に染まったかのような紅月から元に戻った三日月を見上げ、思いっきり………………叫ぶ!
「うおぉおおおおおおッ!! 勝っっったァアアアアアアアアアアアッ!!!!」
リアルじゃ滅多に上げない……いや、アホ二人を叱る時くらいしか上げないような大声で、夜空に勝利の喜びをぶちまけるっ。
いやー、あっはっは! 勝った勝った! あのバケモンみたいな狼野郎のド頭ぶっ潰してやったぜ!
くくく……。この全身を駆け巡る達成感に爽快感! これこそが勝利の快楽! 嗚呼、これだから艱難辛苦を打ち破るのはやめられないっ。………おい、今ドMって言ったやつ出てこい。
けどまぁ……本当に強かった。それ以外の感想が出てこなくなるくらいに強かった。
ほとんどの攻撃が、防御の上からHPガリガリ削ってくるし、動きはめちゃくちゃ速いし、魔法での遠距離攻撃も恐ろしかった。
一つ一つの動きにいちいち神経集中させて、常にフルスロットルで頭回転させなきゃいけない戦いとか……。もうね、肉体的にも精神的にも辛すぎます。あ、VRだから肉体的な疲れは錯覚か。
ステータスの割り振り、スキル構成、戦闘中の判断、運。
それ以外にもいろいろあるが、それらのうち、どれか一つでも欠けていたら、俺は今頃負けた悔しさでモヤモヤしながらベッドに入っていただろう。
勝てたのは、本当に偶然に近い。もう一度同じことをやれと言われても、たぶん無理だ。
おっと、勝利の余韻をまだまだ楽しんでいたいけど……。うん、もう日付跨いじゃってるね。いったい何時間戦ってたんだか……。
明日の朝も、あいつらの朝食を作ってやらないといけないし、そろそろログアウトしよう。幸いにも、ボスを倒した後のボスエリアでログアウトすると、一番近くの町の広場でログインできるらしいし。
朝食の時に、今夜の戦いのことを話してみよう。二人がどんな反応をしてくれるか楽しみだな。
うーん、明日はどうしようか? やっぱり第二の町に行ってみるか?
と、そこまで考えたところで、思わず苦笑してしまった。想像以上に、この世界にのめりこんでいる自分に。
確かに、太陽も蒼も夢中になるわけだ。こんなに楽しくて刺激的で……。素晴らしい世界。
うんうん、すっかり虜じゃないか、俺。もう、あいつらのことをとやかく言えんな。
俺はふと、夜空を見上げた。
そこには、散りばめられた煌めき。そして、俺とディセクトゥムの戦いを最後まで見守っていた三日月が浮かんでいた。
「………楽しかった。じゃ、おやすみなさい」
自然と浮かんだ微笑と共にそうつぶやき、俺はメニューからログアウトを選ぶ。
――――そして、俺はこの世界から消え去った。
なんか、最終回みたいな感じになったけど、この小説はまだまだ続きますッ!!
次回は掲示板かな?




