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ソロ神官のVRMMO冒険記 ~どこから見ても狂戦士です本当にありがとうございました~  作者: 原初
序章 FEO開始編

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アッシュの料理は普通でした

今回は短いです。そして、アッシュさんのターンは終了です。

「普通……ですか?」



 俺の言葉に、アッシュが『シュン』と落ち込んだ反応を見せる。

 あ、あれ? おかしいな。褒めたつもりだったんだが……。普通は誉め言葉にならないのか? とりあえず、フォローをせねば……。



「いやいや、別に悪いとか美味しくなかったって言ってるわけじゃないぞ? 普通は誉め言葉だ」


「ふぇ? そ、そうなんですか?」



 きょとん、とした直後、慌てて尋ねるアッシュ。



「ああ、アッシュが作った料理だけど、どれも丁寧に出来ていた。しっかりとレシピを守って作れてるってすぐに分かったな」


「けど、それじゃあ美味しい料理とは言えないんじゃ……」


「ソレ、よくある勘違いなんだよな……。アッシュって、まだ料理始めたばっかりなんだろ? だったら、レシピ通りに作るのが一番だ。そもそも、レシピ通りに作るのだって、初心者には難しいんだぞ? 俺も、最初はレシピを見てやってもその通りに行かなくて、何度も何度も練習した。そうしてやっと『普通』の料理は作れるんだよ」


「……えっと、普通でいいってことですか?」


「そういうこと。ま、俺の言い方が悪かったな。ともあれ、アッシュの料理は美味しかったよ」



 俺がそう言って笑いかけると、アッシュは『パァアア』と眩しい笑顔を浮かべた。こんな顔が見れたなら、最初からストレートに褒めておいた方が良かったな。



「よかったぁ……。安心しましたぁ」


「なんだ、そんなに自分の料理に自信がなかったのか?」



 ちょっとからかうように言ってみると、むっ、としたように頬を膨らませてジト目を向けてくるアッシュ。うんうん、そういう顔も可愛いね。



「じ、自信がなかったわけじゃないですっ。でも、自分が作った料理を友達に食べてもらうなんて、初めてでしたし……。………………そもそも、食べてくれるような友達なんていませんでしたし……」


「あーうん。ごめん。からかったのは悪かったから戻ってきてくれ」



 この娘、自分から地雷を踏みに行ったよ……。うかつな発言はやめておこう。



「……ご、ごめんなさい。ちょっと、嫌なことを思い出しちゃって……」


「気にするな。謝ることでもないしな。それより、料理の方はあれで全部か? まだあるなら、満腹度の回復もかねて食べさせてほしいんだが……」


「は、はい! まだありますので……。って、私も満腹度が結構減ってますね……」


「アッシュも、自分の料理を食べればいいんじゃない? 自分で食べて評価してみるって言うのも、結構ためになるもんだよ」


「はいっ!」



 何とか話をそらせたようで、そこからはアッシュの料理に舌鼓をうち、他愛のない話をするだけの、緩やかな時間を過ごした。


 ……けどね、アッシュ。


 座るところがないからって、男と同じベッドに座るのはどうかと思うぞ?


 はぁ、やっぱり無防備すぎる……。



 

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― 新着の感想 ―
[一言] (・・)(。。)うんうん 料理初心者は、調味料もきっちり計量して作った方が失敗しなくて済むらしいですよ…………… 計量スプーンも、計量カップも、もってないけど……………ww
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