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ソロ神官のVRMMO冒険記 ~どこから見ても狂戦士です本当にありがとうございました~  作者: 原初
四章 初イベントと夏休みの終わり編

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昇進しました

ちょい短め。

「依頼の完了を確認しました。これでリューさんはBランクへランクアップしました。登録から一週間でBランクへの昇進は最速記録ですよ。おめでとうございます!」



 そう、にこやかに告げるのは、灰色の髪をした怜悧な雰囲気の受付嬢NPC。そう、冒険者登録をしたときに受付をしてくれた人である。

 あの時の剣呑な雰囲気は何処に? と言いたい。

 刺々しかった声音からはすっかりと険がとれ、明るく朗らかなものに。絶対零度の視線はにっこりとしたものに変わっている。



「ありがとうございます」



 受付嬢さんの変わりようにちょっと戸惑いながらも、お礼はしっかりと。最初のイメージが悪かったので、こういうところで好感度下げないようにしないと……。


 

「リューさんは本当に凄いですね。オークキングはパーティーで倒すのが普通ですのに、一人で倒してしまうんですから」


「完全に一人ってわけじゃないですからね。俺には心強い相棒がいますから。な、アヤメ?」


「………………(こくこく)」



 オークキング討伐クエストの報告をしている間、俺の足元でいい子にしていたアヤメの頭を撫でてそう声をかけると、『当然だよ!』とでもいうように力強く何度もうなずいた。


 そんなアヤメを微笑ましそうに見ている受付嬢さん。「可愛いですね」という彼女の言葉に大きくうなずいて同意した。

 受付嬢さんは困った人を見るような目で俺を見て、「相変わらずリューさんは、アヤメちゃんが大好きですね」と笑った。何を当たり前のことを。

 


「あはは……。……ところで、リューさん。アヤメちゃんなんですけど……ちょっと大きくなってませんか? それに、髪の毛の色も少し変わったような……?」


「お、よく気が付きましたね」



 受付嬢さんの言う通り、アヤメは元の百二十センチくらいの身長から百二十五センチくらいの身長まで伸びており、髪色は白から白銀に近い色に変わっている。

 これは、アヤメの種族が『白狼族』から『白銀狼』に進化したことで、身体も成長したらしい。


 丁度アヤメのレベルが50になった時に進化は起こった。事前情報が皆無で、戦闘終了と共にアヤメの身体が光に包まれたのを見たのは本気でびっくりした。


 その後、成長したアヤメの姿にさらにびっくりしたんだがな。


 アヤメは進化したことにより、いくつかのスキルが進化し、さらに一回のレベルアップで貰えるSPの量が増えた。

 そしてサラサラの白髪は光を受けて煌めく白銀の髪に変化し、毛並みがよくなった。身長が伸びたことで、少しだけ幼さが抜け、幼女から少女に変わるための要素が芽吹き始めていた。


 けれど、アヤメがとても可愛くて俺の癒しであることは、進化しようとまったく変わっていないということは断言しておこう。


 にしても、結構驚いたな。確かに最近はアヤメを連れてギルドに来るけど、進化による影響はさほど大きなものではない。誰かに気が付かれる可能性を全く考えていなかった。気づかれたところでどうというわけでもないのだが……。


 そんな俺の内心が伝わったのか、受付嬢さんは少し得意げな笑みを浮かべて見せた。



「ふふん、これでも人を見る目には自信があるんです」


「……ふぅん」


「何ですかその目は。あ、もしかして信じてませんね?」


「いや? そんなことないですよ?」



 ただちょっと、初対面で冒険者の才能はないと断定された身としてはいろいろと思うところはあったりするだけです。


 そんなことはおくびに出さず、ニコッ、と微笑んでおく。



「……まぁ、いいです。こほん、えー、それでは。Bランク冒険者になったリューさんには、ギルドの資料庫を使用する権限が与えられます。各フィールドに出現するモンスターの情報など、冒険者活動に役立つ情報が多数ありますので、ぜひとも有効活用して、今後も頑張ってください。情報を制する者、冒険を制す、です!」


「ええと……。き、肝に銘じて置きます」



 FEOを始めてすぐ辺りで、満腹度やら武器の耐久値やらを知らなかったり忘れたりしてて痛い目を見た俺には、なかなかに耳が痛い。


 今のところ、戦闘で困ったことはないから、モンスターの情報はどうでもいいか。それに、初見のモンスターとの戦闘は一際楽しいからな。何をしてくるのか分からない、あの緊張感がたまらないんだよねぇ。

 あ、でもスキルの情報とかは見てもいいかもしれない。MP回復スキルを早いところ手に入れておきたいんだよね。自動回復系か敵から吸収する系、があれがいいな。


 じゃあさっそく資料庫に……と思ったけど、そろそろ昼飯を作っとかないといけない時間だ。午後からにしておこう。


 これ以上ギルドでやることもないので、受付嬢さんに別れの挨拶をしてギルドを後にする。街を歩きながら考えるのは、今日の昼食のこと。確か……ああ、確かあの人たちが置いてったお土産にそばがあったっけ? そばの手打ちはできんこともないが……時間がかかるし、粉の始末が面倒なので、茹でるだけのものがあると大変便利だ。

 最近、麺類と言うと素麺ばっかりだったし、今日はそれにするか。作業は薬味を用意するぐらいだし、少し時間が空きそうだな。ふむ……デザートに、アイスでも買ってきてやろうかね?


 あいつらなら、大げさなくらいに喜びそうだなー、なんて思いながら、笑みを浮かべた。


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