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ソロ神官のVRMMO冒険記 ~どこから見ても狂戦士です本当にありがとうございました~  作者: 原初
三章 蒼の嫉妬と長い一日編

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再会しました

 自分の部屋に戻った俺は、今日も今日とてFEOにログインした。場所はカトルヴィレの宿屋。第四の町ということで宿屋の豪華さも上がっている。街並みと合わせているのか、内装が白っぽい部屋だった。清潔感があっていいと思います。


 今日はとりあえず、冒険者ギルドに行ってみようと思う。聞いたところによると、登録自体はどの町の冒険者ギルドでもできるみたいなので、この町で登録しよう。そのあとは冒険者ギルドでクエストを受けてみるか、それとも『大樹の草原』にでも行こうかな? 後は、まだいったことのないフィールドのボスを倒したりするのもいいかもしれない。幽霊騎士とワイバーンとの再戦もしたいしね。


 今日の予定をある程度決めたところで、宿屋から出てカトルヴィレの町を歩いていく。ランクアップの時はドタバタしてて観光したりする暇はなかったので、ちょっとゆっくり見物していこう。

 まず、前も思ったことだけど、白い。誰が見ても第一印象はそうなるんじゃないだろうか? 規則正しく並んだ純白の建物と、道に植えられた木の緑。そして晴れ渡った空の青。三色のコントラストに目を奪われる。

 純粋さと清廉な雰囲気の町だけど、活気が無いわけじゃない。今歩いている大通りは、商店の店主の呼び込みの声や、屋台の客引き。お客さんたちの楽し気な笑い声が響き渡り、とても賑やかだ。

 NPCがやっている店もあれば、プレイヤーが店員をやっている店もある。あれはプレイヤーが店主をやっているのだろうか? それともバイト?


 そんな風に観光気分で町を歩くこと三十分ほど。さて、そろそろ冒険者ギルドに行こうかなーって思い始めたあたりで、俺は肝心なことに気が付いた。



「……冒険者ギルドって、どこ?」



 しまった……。冒険者ギルドの場所を聞いておくのを忘れた。ドゥヴィレのほうは聞いておいたんだけどなあ。

 まぁいいや、とりあえずその辺にいるプレイヤーに声をかけてみよ。そうと決まれば……ああ、あの人でいいか。双剣装備の軽戦士の男性プレイヤーだ。



「あの、すみません。ちょっといいですか?」


「あ、ハイ。なんでしょう…………って、お、お前はぁあああああああああああ!!?」


「うわっ!? びっくりした……」



 な、何なんだ一体……。ん? あれ? この人どこかで………? 

 もうちょっとで思い出せそう、と頭をひねっていると、俺が声をかけた男性プレイヤーは、異常に警戒した様子で後ずさり、ビシッ! と指を突き付けてきた。 



「なんでここにいる、神官!?」


「あ、そうだ。ヤマトさん」



 思い出した。この人サファイアとのデートとの前に決闘を仕掛けてきた人だ。あの時は日常装備のまま戦っちゃったんだよなぁ……。本当に、ヤマトさんには悪いことをしたよね。よし、とりあえずあの時のことを謝ろう。



「ヤマトさん、お久しぶりです。あと、決闘の時はごめんなさい。せっかく対人戦の経験を積ませてもらったのに、戦いを馬鹿にするような真似をしてしまって……」


「……こいつはりあじゅうこいつはりあじゅうこいつはりあじゅう…………。よし。い、いやぁ。あの時はまぁ、俺もいきなりだったし? あんなことも在りえたって! うん! だ、だから気にすんな!?」


「ヤマトさん……。ありがとうございます」



 うん、やっぱりヤマトさんはいい人だ。許してくれたどころか、俺への気遣いまでしてくれるとは。



「………………(だめだだめだ。いい子過ぎるだろコイツ!? なんでこんな普通っぽいいい子がバトルになるとあんな風になんの!? ……つーか、こういうやつってモテるよなぁ。ハーレム展開になってもおかしくないよなぁ……はははははは、はぁ)」


「ヤマトさん? どうかしましたか?」


「い、いやぁ!? 何でもないぜ? そ、そいやぁ、神官はなんで声をかけてきたんだ?」


「えっと、カトルヴィレの冒険者ギルドの場所を聞きたかったんです。お恥ずかしい話ですが、ギルドに行こうと思ったのに、場所を知らないことに気づきまして……」


「あ、ああ。そうだったのか。ええとだな、ここの大通りを噴水広場まで行くだろ? そしたら左の方の通りに行くんだ。そうすると、冒険者ギルドって書いてある看板のデカい建物があるから、すぐにわかるはずだぜ?」


「そうだったんですか。教えて下さり、ありがとうございます。ヤマトさん!」


「ど、どういたしまし……て? お、おっと、俺この後用事があったんだった! 悪いけど、そろそろいいか?」


「あ、はい。時間をとらせてしまってすみませんでした」


「いいってことよ。じゃ、じゃあな!」



 そう言って、ヤマトさんは足早に離れていった。急ぎの用事あったのだろうか? そんなときでもちゃんと対応してくれるんだから、ヤマトさんは本当にいい人だな。

 思わぬ再開を嬉しく思いながら、俺はヤマトさんに教えてもらった道を、軽い足取りで進むのだった。













「……ふぅ、ここまでくれば大丈夫だろ…………」


「おっ! ヘタレのヤマトさんじゃないですかやだー。ちーっす!」


「誰がヘタレだ誰がッ! ……って、ヴァーミリオンか。どうかしたのか?」


「それはこっちのセリフだな。なんかバケモンに遭遇したー、みたいな顔してんぞ? なんかあったのか?」


「…………そこで、リューに声かけられた」


「……マジか。あれか? 目と目があったからバトル……的な?」


「違う違う。冒険者ギルドまでの道を聞かれただけだ」


「そうなのか。けど、何でそれでそんなに消耗してんだ? ボス戦した後みたいになってんぞ?」


「…………リューってさぁ、たぶん掲示板見てねぇんだろうけどさぁ……。めっちゃいいヤツなんだよなぁ……。俺の方が年上だから、ちゃんと敬語使って話してくれるし、嫌味な感じは全然しないしさぁ……」


「……なるほど。それで、いたたまれなくなって逃げてきた、と?」


「そうだな……」


「なんつうか……おまえら、似た者同士なんじゃねぇの? ま、リューの方はお前と違ってすげぇモテるけど」


「はっはー! その喧嘩かってやらぁ!! 表出ろヴァーミリオン!」


「すでに外にいますしおすし」


「殺すッ!!」


「おい、ちょッ! やめ……!?」


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