不明瞭ニ進ム戦イ
説明会……かな?
そしてメインヒロイン(予定)登場!しかし、本格的に動くのはまだ先。残念。
-皆、異論などないな?-
-では、祝福しよう。おめでとう。だが、嘲笑わせてくれ-
-君が起こした全ての闘争-
-それら全てが無意味で無価値だ-
-つまり-
-君の勝利だ-
-そして、敗北だ-
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
境内で一人の少女が舞っている。巫女の神楽だろうか?それは、知識がないため分からない。仮に知識が有ったとしても自分では分からないだろう。
グレイブはそんな感想を抱きながらそれを見ていた。見守っていた、と言う表現の方が相応しいかもしれない。少女が一息つくと、グレイブは軽く拍手をしながら少女に近づいていった。
「上手いもんだな。流石は巫女さんだ」
「盗み見ですか、グレイさん?もっと早く声を掛けて下さいよ」
「そう怒るなよ」
彼にしては珍しく穏やかな笑みを浮かべている。巫女服の少女はお茶の用意をしたが、グレイブがそれを手で制した。
「グレイさん?」
「悪いが、長居できない。一つ用件を伝えに来たんだ」
「用件ですか、それはどんな?」
「俺のそっくり野郎がお前を訪ねて来るかも知れない。そいつは信用はできないが敵ではない。多分、篁学園の制服を着ているはずだ」
グレイブは手短に伝えると、境内を去った。
「私のせいで忙しいのは分かりますし感謝もしていますが、グレイさんはもう少し自分の体を労るべきですよ」
去り際に、痛いところをつかれグレイブは苦笑しながら階段を下りた。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
(……久しぶりによく寝たな)
起床一番の感想がそれだった。
最近は悪夢の連続で満足な睡眠が取れていなかったからか、必要以上に寝ていた気がする。さて、もう一眠り……
(じゃなくて!)
何処だここは!?
天井の薄汚れた染み。所々欠ける様に壊れたコンクリートの壁。古い物置に、ガラスの張られていない窓。
全く知らない。なんなんだ、ここは。と言うか何で俺はこんな場所で爆睡していたんだ!?廃墟だろ、どう見ても。
色々と訳の分からない状態だ。だが、休んだことで体がいくらか楽になった。とにかく、ここで休ませてくれた人に礼を言わないと。そのあと……
『あなたの関係者という時点であなたの知り合いは我々に殺される理由が出来てしまうんですよ』
「ッ!!」
駄目だ、あんな化け物共の戦いに見ず知らずの人を巻き込む訳にはいかない。助けてくれた恩を仇で返すのは個人的には許せないのもある。
「…………」
一瞬だけ一人の女性の柔らかな笑顔が脳裏を過る。俺はあの人を頼ろうとしているのか?
「バカが。何を考えてるんだ俺は」
あの人は特に大切な俺の知り合いだ。こんなどうしようもない迷惑をかけるなんて論外だ。
嫌そうに顔をしかめ頭を振り、ベットから立ち上がる。大丈夫、痛みはあるが動ける。
まだ少し痛む体を軽く動かすと部屋から出ていこうとする。幸い着替えは近くにあった。しかも新品だ。
(感謝の言葉もないな、本当に)
この部屋で休ませてくれた人物に心の中で感謝を述べつつドアを開けた。すると、
「あら結名くん、体の方はもういいの?だとするとやっぱり十三器ってすごいのね」
「へ?」
胸元を大きく開いた、ライダースーツの女性が立っていた。しかもかなり美人だ。
(いや、それよりも)
何でこの人は織崎結名の名前を知っているんだ?
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
三時間前
グレイブはため息をつくと魔銃を戻した。やはり、ここで殺すのは早い。もう少しだけ試してみよう。
「結局、撃たないのね」
声をかけられる。無様な所を見られたものだ。
「……悪いか」
「ううん。そんな事ないわ。私自身彼に興味があったしね。撃たなくて良かったなー、って思ってるのよ」
「そうか」
よく分からない女だ。普通に殺すなって言えばいいものを。
「織崎結名の事、任せていいか」
「モチロン。いいに決まっているじゃない。でも、グレイブは何をするの?」
「エセ神父と不愉快な仲間達の足止めかな」
「私は戦う気は無いのですがね」
エルネストに気付き女_アイク先ほどまでの明るさを隠し殺気立つ。だが、神父は気にした様子もない。
「おい」
「……安心して。まだ我慢するから」
先刻ほどまでの弾んでいた声が一気に低くなる。
「聡明ですね。彼や織崎さんならともかく十三器を持っていない貴女では私を殺せませんよ」
「……で、私達に何の用かしら」
アイクは殺気を抑えながら無視するように神父に目的を尋ねる。神父は場に相応しくない微笑を浮かべながら用件を伝える。
「貴女には特に用はありませんよ。勘違いをしないで頂きたいものです。
用があるのは貴方と織崎さん。ステンベルグさん、その名で合っていますね」
「……所詮は偽名だがな」
アイクを制しつつ神父に殺気をぶつける。
「用は?つまらん用なら殺すぞ」
「簡単な事ですよ。貴方と織崎さんの十三器を渡して頂きたい。もし、渡して頂けるならこれ以上関わらないと約束しましょう」
「話にならないな」
より鋭くなった殺気を向け臨戦体制を取る。
「何で敵に武器を渡さなければならないんだ。何で勝てる戦いをわざわざやめなければならないんだ。あまり俺を嘗めてくれるなよ?俺としてはここで戦っても別に構わないんだが?」
「交渉決裂ですか……本意ではありませんが、アッティス」
「■■■■--」
屍兵が腐臭を放ちながら息を吐く。
「必要なのは十三器と織崎さんの体だ。それは死んだ肉体でも構わないのですよ」
「■■■■ッッッ!!!」
アッティスが吼える。鉄塊こそ持っていないが、その速度と破壊力は洒落にならない。
「アイク!逃げるぞ!!」
「戦わないの?」
「今本気で戦ったら今後の戦闘に支障が出る」
グレイブはアッティスの猛攻を紙一重で躱しながらアイクに指示を出す。
『創れ血よ! 階位十三位『魔銃』!』
-バッンッ! ブゥッン!!
魔銃から暗紫色の銃弾がアッティスに放たれる。アッティスは腕を振るうだけで銃弾を全て打ち消し、グレイブに向け両腕を振るい落とす。
-ドオォン!
「ふざけた腕力だな。相変わらず」
グレイブが立っていた地面が隕石でも落ちたかのように陥没している。水道管が破裂し爆発したかのように流水が舞う。
「チッ!」
全ての流水の一滴一滴が強化され、グレイブの体に衝突する。無論、その程度ではダメージは少ないが動きが制限される。檻の中に囚われた様な錯覚を覚え、グレイブは苛立たしげに舌打ちをした。
アッティスが動けないグレイブに全力の大振りの蹴りを撃つ。その一撃で仕留めると決めているかの如くに。
(アイクはもういないな。しょうがない、使いたくない手段だったが)
「■■■■ッ!!!」
「ったく、落ち着けよ。らしくもないだろ?兄さん?」
「ッ!!?」
アッティスの動きが止まる。神父が身を見開きグレイブを見つめる。そして、面白がるように呟く。
「……フフ、なるほどなるほど。厄介な感情がまだ残っていますね。ブラッ……な!?」
-ババババババババ!!
エルネストが魔面を発動させる前にグレイブは二挺の魔銃を連射。
狙いを定めていない、牽制程度の意味しかない弾丸を撃つ。所詮は牽制だ。逃げる時間稼ぎにしかならない。
だが、言い方を変えれば逃げるための時間稼ぎにはなると言うことだ。現に、グレイブはもうその場にはいない。
「逃げましたか。やれやれ中々上手くいかないものだ。アッティス、ご苦労様。貴方も休みなさい」
「■■■」
巨体の屍兵は主の言葉に呼応するように消える。
「グレイブ・ステンベルグ……ですか。厄介な方だ」
恐らくあの男はトールの雇った魔術師から奪った第七位も所持しているはずだ。そちらも誰の手に渡るのかを警戒しなければならない。
「仕方ない。かなり早い段階ですが彼女を起こしますか」
呟くとエルネストはそこから去っていた。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「それで結名くん、体の方はもういいのかしら?」
「ええと、あの、はい。お陰様でもう大丈夫です」
「そう。よかった」
女性が微笑みながらコンビニの袋を差し出す。中身を確認すると三人分の弁当と飲み物が買ってあった。……ん、三人?
「えっと、これは?」
「んー、見ての通りお弁当だけど。ご飯まだでしょ?」
「……いや、飯食ってる場合なんですか?」
「腹が減っては戦は出来ぬ、だっけ?そう言う諺があるんでしょ。あ、私は幕の内食べるから。あとの二つはグレイブと相談して食べてね」
「……グレイブ?」
誰だそれ?いや、まず人の名前かどうかも怪しい。普通、人名に墓なんて使うか?あだ名だとしても趣味が悪い。
その疑問を聞こうとした瞬間ドアが開く。
「なんだ起きてたのか」
「意外と早かったのねグレイブ。もう少しあの娘とイチャつくものだと思ってたのだけど」
軍服を肩に掛けた男が入ってくる。こいつは、
「2Pカラー……あでっ!」
「誰が2Pカラーだ。お前と一緒にするな」
イラついたら声と共にやたら高級そうな財布が飛んできた。しかも、普通に音速越えてやがる。……ってあれ?
「気付いたか?油断さえしていなかったらあの速度でも避けれただろ?それが今のお前の状況」
「……俺は一体どうなったんだ?」
「人間を捨てたんだよ」
一言だけで簡単に分かりやすく説明される。
「魔刻十三器と同調したせいでな。お前の体のあらゆる機能が人間のそれを圧倒的に越えている。それこそ化け物と言うのが妥当なほどに、だ」
「……やっぱりそうなのか」
「案外ショック受けてないみたいね。普通は『お前はもう人間じゃない』なんてニュアンスのセリフをあんな戦いに巻き込まれた後に言われたらもっと取り乱すものだと思うけど?」
女性が不思議そうに聞いてくる。俺からしてみれば泣いた後の様に充血しているその目の方が気になるのだが今は聞かないことにする。
「まぁ、それは覚悟していましたからね。もう人間じゃないってことは」
「……覚悟。覚悟ねぇ」
「グレイブ?」
グレイブは俺に近づくと左手で俺の首を持ち上げる。何を、そう思いグレイブに視線を移すがゾッとした。
口許は笑っているが、目が冷たいなんて表現じゃ言いきれないほどにグレイブの目には熱がなく絶対零度を下回っていると言われても不思議ではない程だ。俺を締め上げているこの男の瞳にはあまりにも温度がなかった。
「グゥァ……ァッ」
左手を振りほどこうと力を込めるがグレイブの腕は微動だにしない。
「覚悟、なんて言葉あまり安く使うなよ?巻き込まれただけのガキがそんなセリフ口走るな。不愉快だ、殺したいほどにな」
「ガアァッ」
首を絞める力が更に強くなる。本当に片手で絞めているのか?両手で絞めているのではないか?、そう疑ってしまうほどの力だ。
表情に感情を出さずに心臓を狙い右手を大きく振りかぶる。直撃すれば確実に殺されるだろう。
迫る死を実感し怒りが沸いてくる。
「……ふざけるなよ」
助けてくれたのは感謝している。だが、こんな状況でなんで何も分からないまま殺されなければいけないんだ。
全力でグレイブに殺気をぶつけるがグレイブは相変わらず心臓に悪い薄ら笑いを浮かべているだけだ。
「へぇ、この状況でどうする気だ?」
『創れ血よ』
グレイブの問いに答えず魔剣を創り出し、斬りつける。後方へ下がり斬撃を避けようとするがやや遅くワイシャツの上から胸の辺りから軽く血が滲んでいた。
「グレイブ、お前が何を考えているかは知らないし興味もない。俺をどうしたいのかも全く見当がつかないしな。お前のために俺を殺すのが最良なのかもしれない。
でもな、俺はこんなところで死にたくない。それがお前と戦う結果になっても俺は退かない。俺には帰らなきゃならない場所があるんだ」
剣を構える。素人丸出しだと自分でも分かる。グレイブは恐らく俺よりはるかに強い。多少ケンカ慣れしているだけのガキでは、俺なんかではグレイブの相手にならないはずだ。
だが、それでも戦う。俺の守りたいあのつまらない日常のために。俺の生きる場所のために。
剣を構える俺を見てグレイブは笑う。但し、その笑みからは不愉快さは消えていた。
「ま、及第点だな。伸びしろはあるし、何より戦う動機の強さが十分だ。戦力としては合格だ。悪かったな、いきなり試すような真似をして」
グレイブはそう言って近くにあったイスに腰をかける。もう、あの背筋が凍るような笑みはない。女性はホッとしたように息を吐くと弁当を食べ始めていた。
あれ、何だこれ?積極的に戦おうなんて一つも考えていなかったが、こんな終わりでいいのか?あんな啖呵を切っておいて最初から逃げるために戦おうとしか考えていなかった俺が言えた義理ではないがこれでよかったのか?
俺の下らない葛藤なんて露知らずにグレイブは気にした様子もなくコンビニの袋から弁当を取りだし食べている。
「お前も食えよ。せっかくアイクが買ってきたんだから食べないと失礼だろう?」
「……いただきます」
釈然としないが食べない訳にもいかなかった。
腹が減っては戦は出来ぬ、だ。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「色々と聞きたいこともあるだろ?答えられる質問なら全部答えてやるよ」
「じゃあ、魔刻十三器って何だ?」
「武器」
「それは見りゃわかるから!!」
真面目な回答を期待したのに何だその答えは。
「悪いが真面目な話、そうとしか言いようがないんだ」
少し神妙な顔になり、説明する。
「まず魔刻十三器の序列は一位と二位以外は関係ないんだ。三位以降は製造番号ぐらいの意味しかないんだよ
例えば十三番目に創られたから十三位。階位の意味はそれ。つまり四位が四番目に強いなんて思わない方がいい」
「なるほど。でもさっきの話とどう繋がるんだ?」
話の繋がりが見えないので訪ねたらアイクの方が答えてくれた。
「二位は一位を守るためにある。それは最近分かったことで、それまでは一位を守るために他の十二器があるんだって風に考えられてたの」
「因みに最近ってのはいつ頃の話ですか?」
「四百年前」
ジョークがどうかが分からない。どう反応するべきなんだ?
「十三器は紀元前から存在する。それでさっきの説明も納得してくれ。だけど、これで分かったろ?一位と二位以外の魔刻十三器の存在理由が不明なんだよ。だから武器としか言いようがない
分かっているのは、十三器全てが意志があること。同調率の高い相手に自分を使わせようとすること。お前にも覚えはあるだろ」
「……ああ、確かに」
意識をなくした時に聞こえたのは魔剣の声だったのか。ならトールのことも説明がつく。あれは単にトールより同調率の高い俺に魔剣が寄生したということなのだろう。でなきゃ説明がつかない。
トール、その名前で今一番重要なことを思い出した。これだけはちゃんと聞かないとならない。
「なぁ、トールは生きているか?」
「あ?お前が殺しただろ」
何を言っている?そんな風にグレイブは言う。
「そっか。あいつは死んだのか」
「……こういうことだよアイク。俺の予想当たってただろ?」
「確かにね。でも、ある意味あなたからしてみれば助かるでしょ?」
「まぁな」
「なぁ二人ともどう言うことだ?」
グレイブが嫌そうに吐き捨てるかの如く言う。
「昨日、一昨日まで普通に生きてた奴が何でもう俺たちに順応しているんだ?どうして人を殺した結果に安心している?」
「……あ」
言われて気付く。確かに俺はトールを殺せたと聞いた瞬間安心した。そして、確かにもうグレイブにも慣れた。さっきまで殺意を向けていたのに。
「まぁ、そこはお前自身の問題だから俺達が言うこともないだろ。話を戻すぞ、トールは死んだ。間違いなくお前はあいつを殺したよ。そのせいで色々と面倒になったが」
「面倒?」
思考を切り替えグレイブに尋ねる。さっきから質問しかしていない気がするがしょうがない。
「お前、アッティスに一撃入れただろ?あの屍兵のことな」
「ああ。だけど、それがどうしたんだ?別に今は関係ないと思うんだが」
アイクが少し俯いた気がするが、今はグレイブの話に集中しなければならない。
「アッティスは簡単に言えば肉片の寄せ集めだ。もし欠けたら他の肉片で肉片を継ぎ足せばいい。しかも厄介なことに継ぎ足した肉片の技術を、まぁオリジナルよりかは劣るが扱える。……ここまで言えばもう分かるよな」
「……ああ」
つまり今の死体野郎はトールの技術を持っているのか。素人意見だがあいつはサポートとしては優秀だった。
「しかもアッティスは魔面が常時肉体に干渉しているから、肉体の強度も普通の屍兵と比べても比較にならない程だ」
「うわぁ」
なんて状況が面倒になることをしたんだ俺。
食べ終わった弁当を置き軽く頭を抱えるとグレイブが聞き間違いかと疑うようなことを口にした。
「じゃあ、説明も終わったから質問が無ければお前帰っていいよ」
「……………………は?」
戦う覚悟を決めたと言うのに俺の日常はいきなり帰って来たのだった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
(私は何をすればいいのだろう?)
あの青年、グレイブ・ステンベルグと出会ってからこんなことを考える時間が増えた。
ある日、自分が宿したこの器。これと共に生きる道はあるのだろうか?
(考えても答えは出ませんね……今は)
今は答えは探してもでないだろう。だが、そう遠くない未来できっと答えは見つかる。自分が望むものか否か、それもいずれ分かるはずだ。ならば、その未来を自分から迎えに行こう。なるべく良いものにするために。
「よし」
少女は立ち上がり行動を開始する。この行動はきっと余計なものだと理解しても。
篁学園。グレイブ・ステンベルグのそっくりさん。彼に会おう。会って何かが変わる訳でもないが、動かなければ何も変わらない。悪い結果になるかもしれないが、今までの相手の動きと自分の役割からその可能性は低いと判断する。
少女は_魔刻十三器・第一位は自分が巻き込まれる戦争の未来を少しでもより良いものにするために動き出した。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
魔刻十三器
第一位「??」
第二位「??」
第三位「魔槍」アリア・フェリス 『第四の代替』
第四位「魔剣」織崎結名 『無二の器』
第五位「??」
第六位「??」
第七位「??」グレイブ・ステンベルグ (推定)
第八位「??」
第九位「魔晶」レオグルス・ゴーラル 『第二の為の戦士』
第十位「??」
第十一位「??」
第十二位「魔面」エルネスト・ブローリュク 『第七の狂信者』
第十三位「魔銃」グレイブ・ステンベルグ
もしかしたら次回は遅れるかもしれません。ご容赦ください