表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
崩したくない関係  作者: ∮柊 琴音∮
6/17

優花の考え

あれから、どんどん男子に抜かされた

クラスで一番最後になると、歩きだす

私を抜かした裕也の顔を思い出すと胸がいたい


(大会のこと持ち出すべきではなかったような・・・?)


まずいことをしたなと思い、心の中で裕也に謝る。

 体育の授業が終わると制服に着替え、颯爽と保健室に向かった。

昼休みまで保健室で過ごした。

勉強は教科書を見れば大体、理解できるが裕也がノートのコピーしてくれる。


(おせっかい・・・)


と思いながらも受け取る。


「そういえば、もうすぐ夏休みね」


保健室の先生がベットで横たわる私に話しかける。

この先生は高校の男子に人気がある


「そうですね・・・」


「夏休みは体調を崩しやすいから、気をつけてね」


「ふぁ~い」


「ふふ」


口元を押さえ笑う先生。かわいい仕草だ


「連休ということは、静咲さんの親友さんがこっちに帰ってくるのではない

の?」


「え・・・・・あ!?」


「あらら、忘れていたのね」


「うっ・・・」


「親友さんの確か名前は、間宮 優花ちゃんだったけ?」


彼女の名前を聞くと

ドクンッ・・・・

心臓の鼓動が速まる。

黒い闇のようなものが私の中を駆け回る。


「・・・・?

 どうしたの、静咲さん?」


「いえ。優花はおもしろいんですよ。

 初対面の人には、すごい毒舌を飛ばすけど、交流を深めると裕也みたいに優しいんですよ!」


と笑って話す私。

そう優花は初対面、知らない人には簡単に毒舌を吐く。前にインターネット上で知り合った、狐さんに毒舌を吐いた。


「おもしろい子ね。どうしてこの学校に入らなかったの?」


「えっと・・・色々あって」


「もしかして、受験で落ちたの?」


「いえ、受かりました、特待生として」


「まぁ、すごい子ね」


この学校は相当の学力の持ち主でしか入学を認められない。

そう彼女は本気をだせば、私や続の上をいく人間。

だが、彼女はM県の田舎の学校を選んだ。

ここよりずっと偏差値の低い学校を


「そろそろ、4時間目が終わるのでいきますね」


笑いながら私はベットから降り、ローファーを履く

一礼し、保健室を出た。

優花は何を考えて、この学校を選ばなかったのか。

私や続、裕也にも分からない。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ