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崩したくない関係  作者: ∮柊 琴音∮
10/17

最高の笑顔

私が優花の部屋にいくと、続が暗い顔をして優花のベットの上に座っていた。

裕也は続を慰めている。彼もまた何かに動揺していた。

動揺するなんて珍しかった。

何があったの?


「あ、静咲。」


優花はこちらに気がつく、彼女だけが何も変わった様子はなかった。

私はストンと優花と向かい合わせになるように座ると、彼女は裕也に目を配らせる。まるで「静咲と二人っきりで話したいの」といっているかのような目をしていた。

裕也は続を連れて部屋を出た。こちらを心配した目をして・・・。


「何から話そっか?」


いつもと変わらぬ笑顔。

いつもと変わらぬ口調。

いつもと変わらぬトーンではなす彼女に違和感を覚える


「さっきの続、あきらかにただ事ではない顔をしていたけど・・・何をはなしたの?   うんん、優花はこれから何をする気なの?」


彼女はすました顔でこういった。


「私、ここの家をでるのは知っているよね?

 大学生になるまで戻らないかも・・・いいえ、二度と戻らないかもしれない。」


私は頭を強く殴られたような衝撃におそわれた。

目の奥がジンジンと痛む

二度と、もどらない・・・?


ここに・・・・?


嘘・・・・、嘘だよね?



「もちろん、夏休みとか冬休みとかは帰ってくるかもしれないけど、ここから学校に通うことはしない。」


「一緒に・・・・一緒に学校いけないの?」


「うん」


彼女は頷く


「毎日会えないの?」


「うん」


彼女はまた頷く


「そ・・・っか」


それ以外の言葉がでてこなかった。


「またねっ」


彼女は最高の笑顔だった。


次の日、彼女はある田舎の都道府県に引っ越した。


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