城暮らしのお姫様
ᕦ(ò_óˇ)ᕤ深夜労働の麦畑だよ
短くなったけど、許して〜
その分短期で次回を更新するつもり!
「バレてしまっては仕方ないわね。いや、私が自滅したのだけれど。」
フリージアは項垂れた。彼女の肌が白いこともあって、隠しきれない赤染めがむしろ映えてしまっている。
「気にすんな!失敗は悪いことじゃないってレイが言ってたぞ。」
エレンは、事の重大さを理解していなかった。
「ありがとう…。」
フリージアは余計に泣きたくなった。
「…改めて、自己紹介をさせていただきますわ。私は、フリージア・ノア・ヴァールハイト。ノストラダムス王国唯一の王女です。」
ああ、恥ずかしい!
「へぇ〜。のすとら…なんだっけ。とにかく、その王国のお姫様なのか!」
エレンはレイからヴァールハイトがどの国の王族なのかは知らされていなかったらしい。興味深そうにフリージアを観察している。
「綺麗な髪!月みたいだ。目は森の魔実に似てる気がするな。王様も同じ色をしているのか?」
魔実とは、魔力の籠った果実のことを指す。元々は普通の果物だったのだが、魔法が主流になってからはその魔力が動物だけでなく果実へも染み込んでしまったのである。魔物がいる森には大体生えているので討伐中の魔力回復に使うことがある。
「いえ。ノストラダムス2世はエメラルドの瞳をしております。しかし、髪色は私のような金色ですわ。私の瞳は王妃様譲りだと聞いています。」
何度も繰り返された文言、台詞。お陰で口調が王宮生活から抜けられていなかったが、それはここではどうでも良いことだった。
「ふーん。ところで、フリージアは王女なのにどうして襲われていたんだ?」
エレンは彼女に逃走の原因を尋ねた。
「…私が、みんなに内緒でお城を出たからよ。」
フリージアは俯いている。
「お城を出ちゃったのか!?お城って快適そうなのに?」
エレンは目を丸くした。記憶がある生の中でこのかた、森以外で暮らしたことがないエレンにとっては、お城の生活は未知なることであると同時に夢を乗せる受け皿でもあるのだ。特に、フリージアとの会話によって城への期待は多大なるものになっていた。
「そうね。生きる上ではこれ以上ない幸福よ。でもね、不安の花が咲くの。私の中で。」
私は本当に私なのか…と。
エレンは首を傾げた。
「オレには、よく分からないな。」
森の隙間から差し込む光が、エレンの背中にぶつかる。
「…どこでも、生きることは大変、ということよ。おそらくね。」
フリージアは隣に生えていた大きな蔓の葉を蔓ごと自分の方に抱き寄せた。
大きな蔓…は、となりのトトロのトトロがもってる葉っぱをイメージしてもらうとしっくりくると思う。多分。




