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……本当は、最初から――
あれは、五歳の頃――両親に捨てられ孤児だった私はある日、ソレアと出逢い保護され育てられてきた。その辺りの経緯は少々複雑なので、ここでは割愛するとして……ともあれ、それからはや10年――私は、15の歳を迎えた。
ところで、あれ以降――捨てられて以降、両親に会うことはまるでなかったけど、全く以て寂しくなかった。むしろ、何処にいるかも知れない二人に心から感謝しているくらいで。だって、そのお陰で私はソレアと出逢い、こうして大切に育ててもらえたのだから。
――最初は、親愛のようなものだった。例えば、優しいお父さんに向けるような……きっと、そんな類の好意だった。だけど……いつしか、その想いが別の感情に代わっていたことに気付いて――
……いや、違うのかな? そもそも、それまで気付いていなかっただけで……本当は、最初から――