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避難所

 僕は1人、避難所へ向かった。地図は持っていたので、先に避難した人達から教えてもらってた場所へ向かった。正直、蓮のことが心配だが避難所が受け入れ可能ならそっちにいたほうが安全だ。

 しばらく漕いでいたら、夕方になってきた。避難所までの地図を見るにあと半日くらいで着きそうだ。ただ、もう暗くなるので、この辺で野営しよう。近くに雑木林があるからそこに罠を仕掛けよう。干し肉があるとはいえ、避難所に交渉に行くんだ、礼儀として手土産を持っていこう。それに新鮮な肉はうってつけだろう。僕は道すがらにあった荒れ果てた民家で夜を越した。一応ゾンビたちが来ても気付けるように、民家にあった、もので、即席警報機を作った。

 翌日

 結局、襲われなかった。良かった。本当に良かった。僕は今まで蓮に心配かけないようにと堪えていた感情がホッとした瞬間に溢れて泣いてしまった。僕は初めてこの世界が、人が少ない、この世界で良かったと思った。だって、元の世界だったら14歳になる僕が泣くのは恥ずかしいから。僕は気が済むまで泣いた。しばらくして、落ち着いてから、仕掛けてあった罠にかかったうさぎを解体して袋に詰めて僕は出発した。

 避難所に着いた。避難所は山にある林間学校などで、使うような場所だ。山の麓にいた避難所の警備の人に話を通してもらった。トランシーバーで会話しているようだ。許可をもらえたのでその避難所のリーダーに交渉しに向かった。通された部屋は豪華とは言えないが、木でできた3人掛けの椅子が木でできた、テーブルを挟んでいるようだった。扉の向かい側にリーダーを名乗る男が座っていた。リーダーを名乗る男は、黒の生地に白のラインが入ったらジャージを着ていた。体つきは筋肉質で、細マッチョというような感じだった。顔は20歳ぐらいに見えた。

「こんにちは。今日はお願いがあって来ました。」

 そう僕が言うと、彼はこちらを見定めるような目つきで見てきた。

「こんにちは。なんのお願いかな?」

「実は僕は兄弟と二人で暮らしているのですが、ここに保護していただけないかと思い、お願いに参りました。」

 彼は、怪訝な顔をして、少し考えてから、

「申し訳ないが君等はそれぞれ何歳なんだ?」

「僕が14で、弟が7歳です。」

 彼はまた少し考えてから、

「そうか。ところでそれは?」

 僕が手に持っていた袋を指してそういった。

「これは来る途中に狩った、うさぎです。良ければどうぞ。」

 彼は驚いた顔をしてから、

「ああ、ありがたく貰おう。

 君たちは自分で、獲物を捕ることもできるんだな。」

「はい」

「そうなると、君たちを保護することはできない。」

「え、なんでですか?役に立ちますよ。料理もできるし、狩猟もできますし、僕だけでなく弟もできます。」

「そこが、だめなんだ。」

「え、、」

 僕は困惑した。だって役に立つことを証明するために獲ってきたのにそれが裏目に出るとは思っていなかったから。

「うちは、自力での食料の確保が難しい人を保護して、生きる術を教えることを主にやってる。それにもう子供2人分の居住スペースはないんだ。」

「そうですか。分かりました。ありがとうございました。」

「ところで名前はなんだい?俺は照馬(てるま)だ。」

「僕は爽です。弟は蓮と言います。」

「こまったことがあったらこのトランシーバーを使いな。相談ぐらいは乗れる。」

 そう照馬は言いながら僕にトランシーバーを渡してきた。

「よろしくお願いします。ありがとうございました。」

 僕は照馬さんに向かってお辞儀をし、部屋を出た。部屋の前にはここまで案内してくれた警備の人がいた。おじさんと歩きながら話した。

「どうだったか?要件はかなったか?」

 警備のおじさんは心配そうに聞いてきた。

「いいえ。叶いませんでしたが、大丈夫でした。」

 おじさんは悲しそうな目をしていた。

「おじさんはにはな。生きていたら君と同じくらいになる息子がいたんだ。ちょうど反抗期だったみたいで、喧嘩しちまったんだ。そしたらそのまま、バイオテロに巻き込まれて、、、っておじさんの話なんかつまらないよな!まぁ君と息子を重ねちまったんだ。ごめんな。湿っぽい話しして。そうだリーダーからトランシーバーもらったんだろ。それを見せてくれたらいつでも入れるからな。」

 僕は、なんとも言えない気持ちになってしまった。おじさんになんて声をかけたらいいのかわからなかった。暫くの間、沈黙が続いた。そうこうしているうちに麓までついてしまった。なんだか名残惜しいけど、そろそろ帰らなければならないので、出発した。暫くの間自転車を漕いでいたら、ゾンビと遭遇してしまった。護身用に持っていた銃で頭を撃った。ゾンビはその場に倒れ込んだ。しばらく警戒していたが、微動だにしなかったから近づいてみた。あのときは必死で、よく見ていなかったが、桜柄のワンピースに、白のスニーカーを履いた女性だったみたいだ。僕は、近くの河川敷にそのヒトの遺体を埋めようと引きずった。

 ゴリッ

 硬いものと、硬いものが、こすれる音がした。女性の遺体の下を覗いて見たら、キラキラ光る青色の宝石があった。僕は、気になって、照真さんに連絡した。

[もしもし、爽ですが。すみません。ゾンビを倒したら、青色の宝石が出てきたのですが、なにか、わかりますか?]

[それは、、、]

今回は早めにできたので投稿します。

次は2ヶ月後までに更新する予定です。

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