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船を漕ぐ

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

眠る時は何時もこんな風景を浮かべてます。

布団が木船です。


船を漕ぐ、という言葉は説明しなくてもきっとご存知。うたた寝をして、こっくり、こっくり微睡む様を形容した言葉。なんでもその語源は、そうして眠る様が船を漕いでいる様だったからとの事であるが。がくんと落ちて、背筋を伸ばし、また、がくんと落ちる。けれども私は船を漕ぐという言葉、全く別のイメージを持っていた。

現実を見て、瞼を閉ざし、夢の世界へと流される最中、私は花のベッドに仰向けで寝かされる。起き上がる事は無いから、見えるのは左右の花々と、曇った夜の空。そうして耳にするのは静かな波の音と、漕ぎ手のぎぃ、ぎぃっとした軋み音だけである。

私はあの世へ連れて行かれるのだろうか? 行く先は極楽であろうか? はたまた地獄であろうか? あまり徳の高い行いをしていなかったから、行く先は地獄であろうな。そんな事を考えながら、ただぼんやりと微睡む。

でも今この時だけは、余りに心地よく、静かな極楽であった。船の揺蕩い、漕ぎ手の音、それから素肌に当たる花弁。地獄へ落ちる者に対しての、最後の慈悲であった。


現実から夢へと帰されるその最中、全く同じ感触を味わった。静謐な空間を破る様な漕ぎ手の音。揺蕩う船と、しっとりした花弁。あぁ、極楽も地獄へも、その何方にも傾かなくて良いから、ずっとこうして居たいな。しかしその願望の海から掬い上げられた。

「あ、起きた?」

「……?」

ぼんやりと彼の顔を眺める。揺蕩っていた船が砂浜にめり込んだ。その途端、狭間の世界が遠くに過ぎ去って、現実へと引き摺り戻す。

寝起きが悪いと称されるが、それはあの波の極楽にしがみついているからである。あの世界から離れたくないと体が叫んでいるからである。

「夢への旅路はどうだった? 花に埋もれて、波を揺蕩うのは、心地よかった?」

寝惚けたままに静かに頷く。すると彼はまた髪を撫でて、布団へと押し倒す。同じリズムで体を叩き、再度寝かし付ける。

「そう。じゃあ、もう一度狭間へ」

それからまた、船の中で横たわったのは言うまでもない。



船で横たわった彼女は瞼を閉ざしたまま、微動だにしない。けれども眠った訳では無い。完全に眠るまでに数時間の微睡みを要する。今はきっと、ゆっくり、ゆっくり、体を落としている最中だろう。その手助けをする為に軽く頭を撫でてやる。

さて、君をまた夢へと誘う為に、私は今日も船を漕ごう。

夢へと落ちるまで、こんな想像をしてます。

眠る時に誰かが髪を撫でて、それを合図に気が付いたら海の上って感じ。

波の音を聞いて、空を眺めて、ぼんやりと揺れる夢。

起こされた途端に全てが消し飛んで、現実に戻ります。



此処から作者の叫び。流して下さって構いません。


等活地獄を調べて、

これじゃ誰も極楽行けないじゃん( '-' )

と思って書いてます。


統括地獄というのは、殺生をした人間が落ちる地獄。

ちなみに命の重さに区別はありません。

つまり、蚊を殺そうが、雑草引き抜こうが、問答無用で地獄行きです。


じゃあ農家さんどうなんだよ( '-' )

屠殺も収穫も全て丸投げして食べてる私はどうなんだよ( '-' )

自分でやってないから無罪とか欠片も思わないし、むしろ丸投げしている分、業が深いじゃん( '-' )


肉食おうが、野菜食おうが、何かを食べてる時点で殺生です。

改めて、結構シビアだなと思って地獄システム見てます。

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