登校初日
今日は転校先の登校初日
新しい学校生活が始まる
ほどよく浅い関係で戯れられる友達を
作れればいい
そんなことを思いながら歩いていると
子猫を見つけた
親とはぐれてしまったのだろうか
それなら家で飼いたい所だが、生憎
あの人は猫アレルギーで飼えない
私は猫が好きだ
昔飼っていたあいりは私がしんどい時
それを察して1日中ずっとそばにいてくれた時もあった
あいりのお陰で、わたしは辛い日々を乗り越えられたし新しい自分になれた
そんな命の恩人であり唯一の親友だったあいりを
思い出して泣きそうになりながら
子猫に持っていた水をあげた
「学校が終わったらご飯を持ってくるからね」
子猫にそう言って学校に向かった
職員室に通され、担任になる先生と初めて会った
「はじめまして、高橋です
最初は緊張するかもしれないけど
クラスのみんな田代さんが来るの
楽しみにしてるから」
その楽しみがどう意味か知っている
勿論、外見がいいかどうかということだ
前の転校先でも最初先生にそんなことを言われた
そしてその後私が教室の引戸を開けた時のクラスの人たちの顔が今も忘れられない
当時のことを思い出し、胸が一瞬苦しくなった
「大丈夫?顔色ちょっと悪いよ?
もしかして結構緊張してる??
大丈夫よ、田代さん可愛いから〜」
…
子どもに教える立場の人がそんなことを言ってしまうのはどうかと思う
そしてやっぱり私の予想は当たってた