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堕ちた勇者の英雄伝  作者: 学聖生
異世界チュートリアル編
9/26

初めてのクエスト

クエストにはランクがありますが、まだ詳細は出て来ません。

 何事も資金調達から。

 僕とアリスさんはクエスト内容にある目的の薬草がある近くの森の中へ探しに町を出ていた。

 最近モンスターが増え始め、町の住人は近付けないため冒険者を頼りにしてるみたいだ。

 でもこんなひよっこの冒険者でもできることってこれくらいだし、でもステータスは低すぎて不安もあるけど、採取くらいならできそうだ。

 やっぱり防具くらい買ってもらえばよかったかな……いや、それはダメだ。これ以上は迷惑になる。

 早くお金を貯めて恩返ししないと。


「よーし!」

「張り切ってますね」

「あ…うん、なんかごめん」

「いいと思いますよ。元気が一番です」


 天使だ。

 心の水面下に潜ませるアリスさんへの想い。

 僕は照れくさくなって想いを隠すように草を掻き分ける。

 薬草の名前はルーヒ草。見た目は、チューリップのような白い(つぼみ)を付けた草だ。花になると毒になって薬草としては役に立たないらしい。


「えっと、これか?違うか」


 似たようなのたくさんあってわかりづらいな。

 もともと花とか植物とか興味なくてどれも同じに見えるし、どれもこれも似たような同じものにしか見えない。

 でも、アリスさんに見せると違うと笑われるし、間違えるのは恥ずかしい。


「住んでた地域も違いますし、わからなくて当たり前ですよ」


 そう言ってくれるが、自分の無知さが余計に恥ずかしさを加速させる。

 ここはホントどこなのだろうか。

 異世界といえば聞こえはいいが、こんなにも苦労するのか。

 マンガとかアニメだともっと淡々と物語り進むが、実際は地味な作業を何度も繰り返してこなしていくんだ。

 前の生活よりは、ずっといいかもしれない。

 前の生活?何してたっけ。ま、いいか。忘れるってことはそんな大したことないだろう。


「サイトさん、ありましたよ!」

「こっちもあったっ」


 二人で手分けして探して数時間、なんとかクエスト内容分の数集められた。


「戻りましょうか」

「はい!」


 何事もなく無事に初クエスト達成報告をギルドの受付で済まし、報酬を受け取る。

 達成感が込み上げ嬉しくなる。

 アリスさんとハイタッチを交わす。


「次もがんばりましょうね」

「うん!」


 さて、次はどんなクエストにしようかな。

 僕は胸を躍らせていた。

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