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堕ちた勇者の英雄伝  作者: 学聖生
異世界チュートリアル編
2/26

夢か現実か

胡蝶の夢というのがありますが、夢が現実であればいいなと思えばいいこと多々あります。

 何も感じなくなり、静かなまま水の中で眠りについた。


 ーーと思った時期が僕にもありました。


 気が付くと息をするのが楽になり、ゆっくり呼吸しながら目を開けると、僕は知らない場所で空を見上げていた。

 手を動かすと、ザラザラとした感触。掴み、体を起こす。

 地面に倒れていた。さっきまで川に沈んでいたのに、周りには水がある様子もない。それどころか、見渡せば木々が生え、道が奥にまで続いている。

 服は軽く、水に浸食されていないようだ。


「ここ、どこ……?」


 天国?地獄?

 地獄は勘弁だ。生きていて地獄だったのに、死んでも地獄とかどんだけ理不尽なのさ。

 というか、まだ死んだかもわからない。

 あまりにも現実味がなく、今までの出来事が夢かのような感覚。


「でも、地面は本物……」


 土は乾き、サラサラと手から溢れる。

 感触はある。


「……痛い」


 頬をつねり現実か夢かを確かめる。

 まさしく現実、ここは現実の世界。


《グルルルル…ゥ》


 何か背後から気配を感じる。

 なんだか生暖かい風も首元にかかり、獣のような臭いもする。

 なんだかとってもイヤな予感がした。


「え、えっと……あ、はは」


 背後に何がいるのか確かめようとゆっくり首を後ろへ向けると、そこには大きな黒い毛に覆われたーー狼がいた。

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