始まりの夜
はじめまして、秋月瀬波です!
文芸部に所属していました。((んなこと知るか!殴
文芸部を引退しても、小説は書きたくなってしまうもので…。そこで、趣味として書こうかと思いまして。
おっと、こんな話をする予定では無かったんですけどね笑
ここでは、少しこの物語を書くに至った経緯を書こうかと。
私は小説を書くとき、曲を聞いたり、あるいはアニメ・テレビを見て、「こんな話を書いてみたい!」と思い立った時に書くんです。
今回も、かなり前に出されたボカロの曲を聴いていたら、ふっとアイデアが降りてきたので笑(ちなみに、曲は題名にもちょこっと載っている「巡る世界のレクイエム」です)
書いているうちに、アイデアが膨らみすぎて、一回、世界観が破裂しちゃいました笑
ここに投稿していくものは、絶対!…おそらく…多分…壊れていないと思います。
魔法の軸だけはブレないようにしたので。((←それだけじゃ絶対足りない
なにはともあれ初心者なので、誤字等々あるかもしれませんが、温かい目で見てください笑
茜色の光を受けて目を覚ます。
いつもと同じようで、少し違う。
今日は、私にとって特別な日。
1200?それとも1300?回目の誕生日。
それでもまだ12、3歳。私たちは100年で1歳と数えられる。まだまだ子どもだ。
「トワ、もうそろそろ時間ですよ。支度をなさい」
廊下から響くどこか空っぽな声。
女王であり、私の姉。ルミナスの声だ。
時間。それは私が月の御子となること。
この世界は、月の不死鳥と太陽の不死鳥によって創られた、この世に存在する最後の魔法界、モーナ星。その不死鳥の血を受け継いでいる10歳以上の子が1000年に渡って、太陽の御子は朝を、月の御子は夜を司る。
私のいる月の不死鳥を祖とする国、スターライト王国と、太陽の不死鳥を祖とする国、スカーレット王国は、モーナ星が作られてからずっと争ってきた。
それ故に、御子である間は争いを避けるために、記憶を失ってしまう。
わかるのは、自分の名前と、自分が御子であるということ。
ルミナスも、いま月の御子をつとめているもう1人の姉、ベルも経験してきた。
今日でベルはつとめを終える。だから、代わりに私が御子を継ぐ。
鏡の前に立つと、湖のような水色の私の瞳が物を言いたげに私を見返す。
言いたいことは特にはなかったけれど、言葉では言い表せないような思いはあった。
1000年の間会えないのが寂しくて、記憶を失うのが怖くて、でも少しだけ楽しみな気持ちもあって。
すべての思いを拭い去るように深く息を吐き、腰あたりまである月の光のように輝く銀色の髪を結んだ。
「月の神殿へ我を連れて行け」
言葉が魔法となって、光が私を包み、私の姿は一瞬にして消えた。