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いつか僕にも花束を  作者: アルーエット
7/8

本屋稼業は厳しくて

地方へ行くと、本はあまり売れなかった。字の読める者が少なく、貧しい暮らしを強いられていた。

どうしようもなかった。

信仰のために教会へ行ったが、だれもいなかった。聖書さえ、読むことができないから。

どうか、この命の終わる日が来ますように。

そう祈り終え、組んだ手を放すと。

「あなた…いえ、ドルト」

辺りを見回しても、だれもいない。

だが、その声がドルトの耳に聞こえたのは確実だった。

「誰だ。何故僕の名前を知っている」

「それは、今のあなたには分からない。私の話を聞いて頂ければよいのですが。聞いて頂ける?」

「ああ。聞こう。姿を現してくれ」

ドルトはどんな人物が現れるか、期待した。

口調からすれば、女だ。声も女のようだった。

「それはできません。なぜなのか、それも話を聞いて頂ければ分かります」

外で鐘が鳴った。それでも、その声ははっきりと伝わってきた。

「何時間でも、話を聞く。話してくれ」

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