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初期練習作(短編)

神の使いと闇の王

今回は霊界が舞台です。

人間の常識と異なる場面もございますので苦手な方はご注意ください。

 昔むかし、ひとりの神の使いがおりました。彼女はたいへん美しい容貌をしていましたので、なんと闇の王が恋をしてしまいました。闇の王は彼女が薬草摘みに行った隙にライフルで撃ち、遺体を自分の城へ連れ帰りました。


 城のベッドに寝かせて口づけをすると、彼女は息を吹き返しました。神の使いは愛によって生きるのです。しかし一度死んでしまったことによって彼女の記憶が失われ、何も覚えてはいませんでした。

 闇の王はとりあえず彼女に城の下働きをさせ、自分に仕えさせました。彼女はモップやはたきを持ち一生懸命働きましたが、徐々に自分の居場所がここではないことを思い出し、神の国に戻っていってしまいました。


 神の使いは闇の王に愛されたことを覚えていたので、彼を神の国に招きました。しかし闇の者が神の国に入ると、燃えて灰になってしまうのです。闇の王は、彼女を闇の側に引きずり込むことを考えました。そして神の国に戦争を仕掛けました。


 戦いは3日3晩続き、双方に沢山の犠牲者を出しました。神の国は最後まで彼女を守り、結局闇の世界に渡しませんでした。

 闇の王は国民に多大な被害を出したことを非難され、クーデターによって捕らえられました。そして闇の王は王権を剥奪され、城の地下牢につながれてしまいました。


 さて、神の使いと闇の王がキスした時に赤ちゃんが生まれました。しかし闇との子どもなので神の国に入ることはできません。神の使いは赤ちゃんを地上の蓮の葉の上に置きました。人間の老人がその子を見つけ、立派に成人するまで育て上げました。

 その子は旅立ち闇の国に向かいました。そして牢につながれた自らの父親を見つけ、魂ごと頭から食べてしまいました。そして城の兵士に志願し、どんどん仕事をこなして終いには王様にのし上がりました。


 王様になると、彼は自分や国の利益を求めるだけではなく、周辺諸国にも利益があるような政治に取り組みました。神の使いと闇の王との子どもなのでバランス感覚に優れ、悩みながらも良政を行い、徐々に闇の世界全体の信頼を得ていきました。


 老年になる頃、彼は徳を積んだことにより、神の国に出入りする許可が主によって与えられました。そこで彼は母親に再会し、たくさんの研鑽を積んだ仲間に恵まれました。そして闇の国の政を兼業しながら神の国を行き来して、母親と幸せに暮らしたということです。


めでたしめでたし

父親というのは大変な仕事です。

今回一番苦労しています。

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