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02 魔法について聞いてみたら素質が何なのか分からなくなった

3回くらい書き直してようやく納得できる内容になった。

うん、多分。

 先生の私塾で学ぶこと数年。俺は転生後の人生で八歳になっていた。

 この世界の言葉や文字だけでなく、王国、諸外国、世界の話など様々な知識を学ぶことができた。ただ先生は学者であって魔道士ではなかったようで、魔法というものについてはそこまで造詣が深くないようだった。

 RPGで培った魔法の知識……例えば相手に炎をぶつけたり、雷を呼び出したりできるのか? ということを先生にそれとなく質問してみた。


「冒険者の時に魔導士が同じパーティにいて、私も魔法についてよく尋ねたものです」


 先生は懐かしそうな顔で色々なことを喋ってくれた。その話をまとめていくとこの世界の魔法は大体次のような内容だった。


 魔法は何もない場所から力を生み出すわけではない。その辺に漂っている魔力やらなんやらを使って力を生み出す。人間一人が扱える魔力は例外はあるにせよ限界がある。威力を強くしようとしたらそこら辺にいる精霊、神や悪魔といった力を借りることが最も効率が良くなるため、魔道士はその力を借りる。

 魔道士は相手の理解を得るための内容を呪文としてまとめ、納得させる必要がある。魔法は常に同じ効果を発揮するのではなく、呪文の質を改善していくことでより効果的に洗練されていく。高位の魔道士が使う火球と初級魔道士が使う火球では、効果に大きな差が生まれる。


 つまりやりたいことを企画し、その内容を相手に伝え、実際に行使する、改善を進めることでより効果が大きくなっていく。

 前世のゲームプランナー時代に散々教えられたPDCAサイクルに近いものだと理解した。改善を進めれば、メ○ゾーマに見えてしまうメ○が撃てるようになるんだろうか。それはそれで楽しみではある。


「私が魔道士ならクリフ君に魔法を教えられるのですが……残念ながら私は学者でしかないのでごめんなさい」


「先生は僕に色々な知識を教えてくださっています。謝っていただくことなどは……」


「あはは……才能があるかどうかは、魔道士であればわかるようです。ただ今この村には魔道士がいないですね」


 深掘りしていくと魔法の才能は誰でも持っているわけではない、ということがわかった。さらに魔道士は特殊な魔法で持って才能を見つけることができるのだという。魔法の才能を調べることが専門の魔道士も存在しているという話もしてくれた。先生はパーティにいた魔道士にお願いをして才能があるかどうかを調べた。が、帰ってきた答えは「やめた方がいい」だったのだとか。


「単純に魔力を使えるから良い、ではないのだそうで……」


 むむむ……それではあの声が話していた素質とはなんなのだろうか?一般的に転生モノであれば膨大な魔力が体内にあるパターンだと思うが、それだけではないということか。力を借りる存在に対してのプレゼンテーション能力が高いとか?でも前世でプロデューサーによく「お前は何言ってるのかわからねえよ」と怒られていた身としてはそんな自信はない。

 口下手ではないと思うが、営業力とも違うと思うのだよなあ、うん。


「おっと、そろそろ夕方になってしまいますね。クリフ君はお家に帰った方が良さそうです」

「ありがとうございます! また明日よろしくお願いします」




 私塾を出て家に向かう。帰宅の間までに今回分かったことを頭の中で整理していく。

 魔法の才能の有無についてはもう魔道士に見てもらうしかわからないが、現時点では村には魔道士が存在しない。王都まで行けばわかるのだろうけど、まだ小さな子供の俺が一人で王都まで行くのは不可能に近い……両親が許さないだろう。

 何かチャンスがあれば良いとは思うが、地方の村で代官をしている父……バルトは普段は村の仕事で手一杯のようで、村人同士の揉め事を仲裁したり、人手が足りなければ仕事を手伝ったりと毎日忙しそうにしている。そんな合間に何日もかけて王都に行くのは難しいだろう。


 母リリア……はもっと難しいだろう。

 バルトは戦士だったからまだ旅にも耐えられるだろうが、リリアはもともとお嬢様。冒険なんてものには縁が遠かったらしく、バルトが俺に好んで聞かせてきた冒険物語を話し始めるとあからさまに嫌な顔をしたりするからだ。

 リリアに言わせると「クリフは王国の役人になる勉強をさせるために先生の塾に入っているのだ」のだそうで。せっかくファンタジー世界に転生したのに役人になるってお母様……夢が無さすぎではないだろうか。

 ただ、最終的には王都にある大学へ入学させたい、とも話をしていたので時間さえあれば王都に行くことはできるようだ。この世界の大学は何歳から入れるか聞いていないので、いつになるか分からんのだが。


 どうやったら王都に行けるのだろう、と毎日悶々とした日々を過ごしていたが、ある日神様の存在を信じたくなるような素晴らしい出来事が発生した。

 これはもうまさにフラグとしか言いようがない出来事だ。いるならお礼を言いたい、ありがとう神様。


 ……この村に冒険者が訪れたのだ、しかも魔道士を連れて。

読みにくい部分は校正していきますね。


※年齢7歳になってた……ので修正しました。


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