雨後
人とはいつも心の憎悪に負けて
1人だと勘違いする時がある
どうしようもなく何をしたらいいかもわからず
ただ雨が降って欲しいと願う日もある
仕事終わりで疲れ切った体と心
すり減らしながら過ごしている日常を
慰めるように「今日もよくやった。」と
自分に言い聞かせる
自己防衛の一つだろう
何も行動しない自分を
動かそうと必死にもがいている気持ちへの
自己防衛だ
電柱の明かりを無視して暗闇とすら感じる
夜は知らない道をひたすらに滑走する
自分を思わせる
必死にもがくために短調に特化した曲を
聴きあさる
ついでに雨も降ってくれたら癒されるのに
そう願って雨が降る日を恨む
そんな繰り返しの毎日に
見知らぬ女の子が隣に座る
「顔が暗いぞ少年」
それりゃ前に進まず足踏みすら諦めてる
自分を思うと気持ちが沈むのも当たり前だ
「君は楽しい未来考える時はあるかい?」
そう聞かれた
少しこの空気に疑問を持ったけれど
その疑問を考える気持ちすらアホらしく
疑問を疑問で答えた
「あんたはあんのかた?」
自分の心を人に話すのが恥ずかしいし
自分の生きている今までで夢に向かい
努力したことがない俺は答えることができなかった
「それは逃げだよ少年」
そのぐらい言われなくてもわかってる
ずっと逃げてきた俺はもう分かってる
でもそう尋ねることしかできなかった
「そうやってすべてから逃げてて
楽しいのかい?雨が降る前に君の心は曇り雲
すら見えない真っ黒だ情景を思い浮かべない君は心のない人形だね。」
そう言われた。
そうだ人形だ自分の価値を
自分で生み出すこともできない人に媚びてる人形だ
「否定すらしないんだね」
否定できるのならとっくのとうに夢というものを
見つけて明るい未来を歩いている
「今考えた未来が夢なんじゃないかい?」
何を言っているんだろうと思う
「君が今思い描いた人物像さ。
夢にひたすら真っ直ぐに進むがむしゃらな人
君はそんなひとになりたいと
昔から実は気付いている、
気づいていて見ないふりをしているんだよ。
生きることは面倒くさいだから憧れを抱くと
めんどくささに拍車がかかる
努力という二文字を成し遂げないと
憧れには遠のくからだ。
でもいつまでもそうやって隠すのかい?
もう気づいているだろ心が憧れに手を伸ばせと憧れの自分を欲していることに
君はもう瀬戸際に立たされてる
ここでがむしゃらに生きなきゃいつがむしゃらになるのかい、もうここじゃなきゃここが
スタートラインじゃなきゃ君は廃れるよ」
それも知ってる気付き始めてる自分の心が
満足しないでわめきちらしてるのも
「ここまでしないといけないのかい?」
急に何をされるかと思いきや
キスをされた
情熱的なキスをされた
その瞬間に何かが流れ込んできて
君はいなくなり僕の心に強く刻み込まれた
「やるんだよ少年、
そこから何百歩何千歩と歩み続けろ‼️」
そうか君は僕のかにいる満足しない心の幻想だ
ぼんやりしてる自分に嫌気がさして出てきてしまったんだね
なんて情けないんだ
ありがとう
雨が降る日も最高な日にして
心を眩しくきらめかして見せるよ
どんなに辛い雨が降っても
君を満足させる日まで歩み続けるよ
空を見上げることを忘れず
上だけを目指し続けてみるよ
そう決めたときそれは雲一つない快晴だった。