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87話 砦救出作戦3(奮闘!ベンガルそしてアラン)

 砦の上を周回しながらブレス(超音波)を砦に向け放つ、ワイバーンの群れの中

に俺は、翼を窄めて音速で急降下した。


急降下しながら、両腕をブレードアームに変え、プログレッシブ ブレードを展

開させた。


そして、群れの中の1体にそのまま突っ込む。


ワイバーンにぶつかる寸前にプログレッシブ ブレードをクロスさせ。


「必殺!クロスエンド」


 ワイバーンは、俺の放つクロスエンドの衝撃波で、大きな爆発音と共にワイバー

ンの体が四散する。


”ドッカ~ン”


 俺はすぐさま、翼を広げブレーキを掛けるとともにすぐさま振り返り、翼だけ炎

に包み温度を上げてプラズマ化し、驚き思わず上昇しようとするワイバーン達を追

いかけて、追いついたワイバーン2体に対し、左の翼を下げて、プラズマ化した右

の翼で切りつけた。


「必殺プラズマ ウイング カッター!」


俺の右の翼に切りつけられたワイバーン2体は体を真っ二つにされ、そのまま地上

に落ちて行った。


「「「「クエー!」」」」


 突然の出来事に残りのワイバーン4体が、パニクってる隙に俺は両腕をフレイ

ムアームに変え、手首を合わせて手を開いて、体の前方に構える。そして両掌の中

で炎を出し、それを球形にするとそれをプラズマ化させ腰付近に両手を持っていき

ながら両手を完全に後ろにもっていて、両手から対象に向けて放つ。


「必殺プラズマボール!」


 俺が放ったプラズマボールは、俺の側に居たワイバーンの腹を食い破ると、

その上を飛んでいたワイバーンの腹をも食い破り……2体のワイバーンの体

を突き抜ける。


そしてプラズマボールを喰らったワイバーン達の体は炎に包まれ、地上に落

下しながら燃えて行った。


 残りの2体のワイバーンには、右腕をマシンガンアームに、左腕をエレ

クトリーアームに変えその、エレクトリーアームで右腕を掴み高圧電流を流

しながら、右腕のマシンガンアームから鋼弾を放った。


「エレクトリックマシンガン!」


”バリバリバリ”


「クエー!」


「クエー!」


 光の帯を引きながら、2体のワイバーンの体に吸い込まれていく鋼弾。

光の帯を引く鋼弾が襲ったワイバーンは大きな絶叫とも思える鳴き声を

叫びながら、絶命し、そのまま地上へと落ちて行った。


 砦の城壁の上でそれを見ていた連合軍の騎士(兵士)達は、各々の武

器を振り上げながら、喜び、雄たけびをあげる。


「「「「「お――――――!」」」」」




◇◇◇◇◇





―――『電風の丘ダンジョン』付近連合軍砦前オブリヴィオン側―――☆



「なにっぃ~!3分でワイバーンが全滅だと!」


叫ぶ、サディコ将軍。


苦虫をかみつぶすような顔をして、空をしばらく見つめていたが、すぐさま持って

いた三又の槍を空にかざして叫んだ。


「Transfer!(転送)」



すると、空に虹色の泡が現れたと思ったら、おおよそ100体の魔物が現れた。




◇◇◇◇◇





 ワイバーンを倒した俺は、すぐさま地上の部隊の援護に向かおうとした。

 が……。


 突然、無数の虹色の泡達に囲まれた……その泡はやがて魔物の姿に変わる。


≪名称 ワスプマン(オブリヴィオン雑兵)空≫

≪戦闘力   1,500≫

≪防御力   800≫

≪スピード  300≫

≪武器     毒針(酸)、顎≫

×100


 身長170cmの大きなスズメバチ……アントマンと同じく手足は人間だが。


 俺は、すぐさま右腕のマシンガンアームで鋼弾を放つ。


”バリバリバリ”


 しかし、100体ものワスプマン達は右に左に上に下にと、俺の放つ鋼弾を巧み

カワす。


「ええっい~!なんてすばしっこい奴らだ!」


俺はイラつきながらそう1人叫んだ。




◇◇◇◇◇





―――『電風の丘ダンジョン』付近連合軍砦前―――☆



砦より、魔物地上軍を迎え撃つため、砦から出たベンガル率いるデスロ同盟国ポ

リスパルタスの第一軍団は、1列20人で10列の200人の盾と槍を持った歩兵

部隊を迫りくる魔物に向け進軍させ、魔物と交戦状態に入った。


 押し寄せる魔物達の攻撃を魔法障壁と盾で防ぎながら、押し寄せる魔物の進軍を

食い止めていた。


 歩兵部隊が魔物の進軍を止めている間に、後方に控えていた弓部隊100人と魔

法士部隊50人が、歩兵部隊後方より、弓矢や、土属系魔法のストーンジャベリン

を雨のように魔物達に降り注ぐが、あまり効果がないようだ。


 それを見たベンガルは、自分を含む騎兵隊100人を、歩兵達が押さえている魔

物達の左右から50騎づつに分かれて、攻撃を仕掛ける。


「うぉりゃ~!!!!!」


馬に乗り、魔物達の右側から攻め入ったベンガルは、手に持ったラブリュス(両刃

の斧)を近くにいたアントマンに向け振り下ろす。


「ギギ―ー!!」


アントマンは体を真っ二つに切られ、酸性の体液を吹き出しながら、倒れる。

そして、ベンガルは返す刀で、ラブリュス(両刃の斧)をくるりと回し、先ほどア

ントマンを切りつけた刃と反対の刃で、別のアントマンを再び真っ二つにした。


「ギギ―ー!!」


 しかし、その間に別のアントマンが口から酸を吐き、ベンガルが乗る馬に当たっ

たため、馬の右足がみるみる溶け出し”ヒヒーン”とベンガルが乗った馬が叫び、

地面に崩れ去った。


 その反動で、ベンガルは持っていたラブリュス(両刃の斧)を手放し、馬から落

ちて地面に転がるも、酸を吐いたアントマンの所まで転がり、アントマンの側まで

たどり着くと、すくっと立ち上がり、驚きひるむアントマンを羽交い絞めにした。


「ギギ!」


そして、自分の頭でアントマンの後頭部に頭突きをかまして言った。


「この野郎~吐け!」


何度も頭突きをかまされたアントマンはたまらず、口から酸を吐いた。


”シュワー”


勢いよく口から酸を吐く、アントマンの体の向きをベンガルは無理やり変え、近く

に居たゴブリントロールに次々とアントマンの酸を掛ける。


「「「ギャーーー!!!」」」


3体のゴブリントロールは、アントマンの酸により体が溶けていった……。

体の再生はできないようだ。


 それを見てベンガルは言った。


「やはりな」


そうほくそ笑むベンガルだったが、次の瞬間”ドーン””バリバリ”と物凄い音が

して振り向くと、魔物達を抑えていた歩兵部隊に1体のサンダーコングが放つ電撃

が襲い、歩兵達の張る魔法障壁を突き破り、歩兵達を襲った。


 歩兵部隊の1列20人で10列の内前の5列までの歩兵達が一瞬にして吹っ飛ん

だ。


「なに!」


驚くベンガル……。


 魔物の進軍を食い止めていた歩兵部隊が、サンダーコングの攻撃で総崩れになる。


「いかん、このままでは……」


ベンガルは焦りそう口走った瞬間、砦の門より、一斉に騎兵隊が出てきた。


 その数100騎……。

その内の30騎が、総崩れのベンガル達ポリスパルタスの第一軍団を、今まさに襲

おうとしている魔物達の周りを、円を描くように囲みまわりながら、弓や、魔法

で魔物達を攻撃する。


「ベンガル殿!今のうちに隊を立て直せ!」


その言葉にベンガルが振り向くと、そこには30騎の騎兵を率いて、魔物の周りを

クルクル回りながら魔物に攻撃をしている、イーシャイナ王国第一騎士団長のアラ

ンの姿が見えた。


 そのアランの言葉に頷くとベンガルは部下たちに向かって叫んだ。


「者ども~!一旦、引け~」


その言葉を聞いて、総崩れになったポリスパルタスの第一軍団は、砦に向かい撤退

を開始しだした。


 それを、魔物に対して攻撃をしていない第一騎士団70騎の騎兵が手助けをする。

そして、ポリスパルタスの第一軍団の歩兵と入れ替わるように、イーシャイナ王国

第一騎士団の重装歩兵300人がポリスパルタスの第一軍団の歩兵達と同じように

隊列を組んで魔物達と対峙した。


 それを見て、アラン率いる30騎の騎兵が、重装歩兵の後方に下がった。


「さぁ、貴殿も下がられよ」


「なんの、わしはまだ戦える」


そう言って、自分が切り裂いたアントマンの死体を魔物ゴブリントロール達に投げつける。


「ふん、これでも喰らえ~!」


酸の体液が滴り落ちているアントマンの死体を投げつけられたゴブリントロールは

、アントマンの死体と共に体液を浴び見る見る体が溶けだした。


「ギャーーー!!!」


「ふん、もう一丁!」


腕から煙を吹き出し腕の皮膚が爛れているのもかまわず、再び酸の体液が滴り落ち

ているアントマンの死体を、別のゴブリントロールに投げつけるベンガル。


「ギャーーー!!!」


そんな、ベンガルの側にアランは馬を着け馬から降りて、


「応急処置を!キュア!」


そう言って、ベンガルの爛れた腕に治療魔法をかけるアラン。


 その時、それを見た1体のホブゴブリントロールが、金棒を振りかざし2人に迫

って来た。


アランはすぐさま腰の現代で言うところの、大きな水鉄砲のようなものを抜き、


「ウオーターボール!」


そうアランが叫ぶと、その水鉄砲から、直径2mはあろうかと思われる水の玉が形

成され、向かってくるホブゴブリントロールに飛んで行き、ホブゴブリントロール

の体を包み込んだ。


 ホブゴブリントロールは、息ができないのか、水の玉の中でもがき苦しむ。


 やがて……ホブゴブリントロールは息絶えた。




◇◇◇◇◇





アランとベンガルは、ホブゴブリントロールを倒し、ホッと一息ついた時、突然

3本の電撃が、アランとベンガルの後方で魔物達を抑え込んでいる重装歩兵の方

に飛んで行き。


”ドーン””バリバリバリ~”


重装歩兵にに群がるゴブリントロール10体とホブゴブリントロール5体を巻き

添えにして電撃は命中した。


 しかし、後方の魔法士部隊が、掛けた障壁の魔法と前衛の重装歩兵が持つ魔法付

与の盾が、その電撃をかろうじて防いだようだ。


 すると、サンダーコング3体がゴブリントロール20体とホブゴブリントロール

10体、さらにはマンティス6体を引き連れて、こちらに迫ってくる。


「「いかん!」」


危険を感じたアランとベンガルは、重装歩兵の後方に下がるころには、サンダー

コング3体が率いる魔物達が重装歩兵の手前20m付近まで迫って来た。


そして、そこで一旦止まると、3体のサンダーコングの両肩の魔水晶のような突起

物が光りだした。


「この距離から撃たれたら!」


と思わずアランが叫んだ時、何処からともなく砂煙を上げながら猛スピードで近づ

く物体があった。


 そして、その物体は今まさに電撃を放とうとするサンダーコング3体を跳ね飛ばし、止まった。


「あっ」


「おー将軍!」


その姿に驚くアランとベンガル……驚いたのは2人だけではないその場にいた兵士や砦に居た兵士たちからも、どよめきが起こった。


「待たせたな!」


と言いながらマクシムス将軍は、Unicornを降り、振り向いて兵士達に手を振りそう言った。


「将軍~!」


涙目でそう言って、マクシムス将軍の前で跪くベンガル。

そのベンガルの肩を叩きながら宥める将軍。


そこに恐る恐るアランがマクシムス将軍に聞く。


「……あの~王子は?」


そう聞くアランの後ろから声がした。


「私ならここだよ」


アランが振り返ると、そこにはUnicornの側に立っているフェリクス王子の姿が……。


 その姿を見て、顔をクシャクシャにしながら涙を浮かべるアラン。

そんなアランに笑顔で王子は言った。


「苦労を掛けたなアラン」


その言葉にアランは涙を流しながら笑顔で答えた。


それを見ていたマクシムス将軍が言う。


「よくもわしの可愛い兵士達をいたぶってくれたな……この仮は倍にして返してや

る!」


そう言って、魔物達を睨むマクシムス将軍であった。





本文にある「なにっぃ~!3分でワイバーンが全滅だと!」って言うセリフは、決して

「なにっぃ~!3分で12機のリック○ムが~」を真似したわけではないです。

ないつもりです


たぶん

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