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83話 電風の丘ダンジョン19(必殺ガルーダ・スパーク!)

皆で神社の拝殿前のお賽銭箱付近にある階段の前に立った。


「さーてラストバトルだな」


俺はそう言って、先頭に立って階段を下りた。


 地下へと続く階段へと一歩足を踏み入れると、ここも自動で松明が付いた。

2000段近い階段を下りて行く(実際数えてはいないけど)と、大地をすっぽり

円く、くり抜いたような場所にでた。


 高さ50mの壁に丸く囲まれた大きな広場……東京ドーム位あるのかな?


その円形の広い広場に……いました……ラストボスが。


身長……って言うか体長25m。

あのグレ〇トマシンガーと同じ……って実際見たことはないけど。

白い大きなコブラって感じの魔物?ドラゴン?


ぱっと見、白い大きなコブラだが、コブラの特徴の頚部を広げる部分に小さな翼が

あり、頭部には動物の角と言うより、某有名モビルスーツの指揮官用アンテナブ

レード状の角が生えている。



≪名称         電龍 ≫

≪戦闘力      120,000≫

≪防御力      90,000≫

≪スピード     10,000≫

≪MP      100,000≫

≪特技  電撃、雷、放電、テール攻撃、締め付け ≫


頭に浮かんだデーターを声にして皆に伝えると。


「えっ、雷龍らいりゅうでなく、電龍でんりゅうなの?」


と疑問を口にするミオン。


(そんなこと俺に言われてもな……太古の伝記を書いた奴にいってくれよ)


と俺は心でミオンに突っ込みながらも、顔は”エヘヘ”って感じでごまかした。




◇◇◇◇◇





さて、どう戦うか……一応、ソフィーはこの通路で待機してもらっておくとして。

おそらく、奴の体格やエネルギー量(魔力)から言って、マクシムス将軍が張る障壁の魔法や、フェリクス王子の氷のドームを作る”イグルー”それにクレアさんの盾を合わせても防ぎきれないだろう。


俺の新しい力、Phoenixを使えば、何とかなるのかもしれないが……Ph

oenixとの合体シーケンスには多少時間がかかる。そこを襲われたらひとたま

りもない。


と一人考え込んでいたら、同じく少し考えていたミオンが言った。


「うん、これなら……」


 そう言うと、ミオンは自分の作戦を皆に説明した。




◇◇◇◇◇





 まず、俺はUnicornを呼び出し、両腕をシールドアームに変え、俺一人通

路から電龍がいる円形広場にでた。広場の中心に電龍が居て、俺達がいる通路出口

は時計で言う所の6時の所だ。そこから俺は全速力で9時の所まで走った。


 俺を見つけた電龍は、案の定臨戦態勢を取る。鎌首を持ち上げ頭の上の角が光っ

たかと思うと、口を大きく開け、電撃と言うより稲妻を俺に浴びせる。


”ピカッ””ドーン”


 今までに経験のしたことのない質量の電撃を俺は両手からバリアーを発生させ防

ぐ……。


”バルバリバリ~”


奴の電撃を受け止めるも早くもバリアーが破られそうだ。


 俺はバリアーの出力を最大に上げ耐える……ひたすらに。



 俺がひたすら電龍の電撃に耐えている間に、ミオンは通路出口からUnicor

nを出し、そのUnicornの影に、アイーシャさんの影魔法を使い、ゲキとシ

ノブ、アイーシャさんが潜り込む……と同時にUnicornが俺と反対の3時の

方向に走り出した。


 それを横目で見ていた電龍は、俺への攻撃を止め、走るUnicornめがけ電

撃を放つ。


 が、Unicornは、それを右に左にかわしながら、3時の方向へと走った。


 その間に、ミオンはフェリクス王子に合図を送ると王子は通路から少しだけ広場

に出て魔法の呪文を唱えだした……そして。


「ビックアイスボール!」


と叫んだかと思うと、例の雷亜人を倒した大きな氷の玉を出した。


その氷の大きな玉に近寄ったマクシムス将軍が障壁の魔法をかけ、


「ふん!」


と言いながら力任せに20mほど前に転がす。


それを見て、玉の側に居る王子と将軍の元に、ミオン、クレアさん、エドナさんが

駆け寄った。そして順番に電龍に攻撃する。


「氷結ブレード!氷結フラッーシュ!」


「ソードオブファイヤー」


「行け~!グラン・クラッシャー!」


「電空ぅ~ブーメラン!」


 まず、王子の”氷結フラッーシュ!”が、電龍の尻尾の右側に当たるとその部分

凍り付いた。そして次にクレアさんの”ソードオブファイヤー”が王子が攻撃した

と同じ部分に当たると、電龍の尻尾右部分の鱗にひびが入った。


”ピキッ””パリパリパリ”


そこにマクシムス将軍の”グラン・クラッシャー”の大きな鉄球が当たると……。


”パキーン””パりパリパリ~”


と音を立てながら鱗が砕け、鱗のしたの表皮が剥き出しになった所へ、ミオンが放

った”電空ぅ~ブーメラン”がその表皮を切り裂いた。そして……エドナさんが雷

魔法を掛けずに、風魔法で強化した矢を弓で撃った。


”ピシュー””グサ”


ミオン達の波状攻撃で傷を負った電龍が体をのけぞらしながら、


「シャー――――!」


と吠え、さっきまでUnicornを追い回していた電龍が、大きな氷の玉に向か

って尻尾を振り上げ氷の玉を力任せに砕いた。


”バキーン””バリバリバリ”


大きな氷の玉は電龍の尻尾によって砕けた……。


砕け散る氷の破片と、濛々と立ち込める砂煙であたりは一瞬見えなくなるが……。


砂煙が収まって、氷の玉があった所が現れると、すでにそこには人影はなかった。


(何とか通路に避難が間に合ったようだ)


 依然、氷の玉が砕け散った所を睨んでいる電龍に、今度は、3時の方向に居た

Unicornの影から出た、アイーシャさん、シノブとゲキが攻撃をする。


 まず、アイーシャさんは、少し離れた所の地面に持っていた如意棒を突き刺した。

そして、シノブが歩兵携行式多目的ミサイルFGM-148 ジャベリンを構え電龍

に照準を合わせる。


 ちなみにこのFGM-148 ジャベリンのデータは下記の通り。


FGM-148 ジャベリン、歩兵携行式多目的ミサイル。


種類   対戦車ミサイル


性能諸元


ミサイル直径 127mmミサイル

ミサイル全長 1.1ミサイル

ミサイル重量 22.3kg


弾頭   8.4kgタンデム成形炸薬弾頭

射程     65(ダイレクトアタック)

        /150(トップアタック)-2,000m


推進方式 固体燃料ロケット


誘導方式 赤外線画像(IIR)・自律誘導


……らしい。


 それはさておき、電龍に照準を合わせたシノブは今だ氷の残骸部分を睨みつけて

いる電龍めがけミサイルを発射する。


「Fire!」


”プシュ――――”


白煙をあげながらミサイルが電龍めがけ飛んで行き……。


”Boom!”


電龍の尻尾の左側、つまり、先ほどミオン達が攻撃した反対側に命中し、轟音と共

に爆炎をあげた。


 その爆炎がはれたと同時にゲキは電龍に向かって走り込み、電龍近くで空中高く

ジャンプした。そして空中でクルクルと回転し、回転と同時に斬馬刀を抜き電龍に

向け投げつけた。


 「撃心流奥義の1つ 斬馬刀大車輪!」


 ゲキが投げつけた斬馬刀は文字通り、クルクルと風車のように回転しながら、先

ほどシノブがミサイルを当て鱗が落ち、皮膚が爛れている電龍の尻尾の左側を切り

裂いた。そして着地したゲキは大急ぎでシノブの元に駆け戻る。


傷が痛むのか、電龍がまたもや体をのけぞらしながら、


「シャー――――!」


と吠えたかと思うと口から電撃を放つ。


”ピカッ””ドドーン”


と稲光はシノブとゲキの方に向かうも、その途中にアイーシャさんが突き刺した如

意棒に落ち電龍の放った電撃は、如意棒を通じて地面にすべて吸い取られる。




◇◇◇◇◇




 俺は皆が戦っている間にPhoenixを呼び出し、合体シーケンスに入る。

両腕をフレイムアームに変えジャンプするそして両掌から勢いよく炎を出し、

そのまま上昇する。


「聖獣合体だ!こい!Phoenixフェニックス


≪Charge up Garuda≫


頭の中のカーソルを選択する。


するとPhoenixは俺の真上に来て、俺と平行に飛び、俺の背中付近に近づく

と両足と腹部の一部を体の中に収納しそして、俺の背中に合体すると同時にPho

enixの首が胴体部分に収納され短くなる。


「完成!Garudaガルーダ!」


 突然空中に現れた俺を見て、驚く電龍。


そして、電龍は俺を追跡しようと、丸い咽頭部の横に生えた小さな羽をパタパタさ

せながら空中舞い上がった。


 その時、シノブが携帯式防空ミサイルのFIM-92 スティンガーを構え、電

龍の小さい右の羽を狙い発射した。


「Fire!」


”プシュ――――”


白煙をあげながらミサイルが電龍の右の小さい羽めがけ飛んで行き……。


”Boom!”


見事、右の羽に命中する。


 片方の羽を失った電龍は、そのまま空から地面めがけて落ちてくる。


 それを見たゲキとアイーシャさんは、今だ余韻に浸ってるシノブの両脇を2人で

抱え、すぐさまアイーシャさんが影魔法を使い、Unicornの影に飛び込むと

、それを見ていたUnicornは、3人が自分の影に潜ったのを確認して、全速

力で走り出した。


 そして、間髪入れず、通路の出口に飛び込んだ瞬間!、上から電龍が落ちてきて

地上にその巨体を打ち付けた。



”ズドドドドーン”


物凄い地響きと共に、砂煙があたりを覆った。




◇◇◇◇◇




(倒したか……)


と俺は一瞬心に思ったが、砂煙の中から鎌首をもたげた電龍が現れた。


(やはり、ドラゴンの仲間だけはあるな……ならば!)


そう思い俺は、両腕を前に突き出し、掌から勢いよく炎を吹き出しながら急上昇し

た。


 俺が両掌から炎を出すと同時に、Phoenixも翼を含む全身から炎を吹き出

し……やがて俺の全身は炎に包まれた。


「ガルーダ・シャイン!」


俺がそう叫ぶと、俺の体を包む炎の温度が上がり、炎の色が赤から黄……そして青

色に変わり……真っ白な光に包まれた。


 真っ白な光に包まれた俺は、そこで急上昇を止め、そこから一気に地面で鎌首を

持ち上げている電龍めがけ急降下する。


 降下速度はグングン上がり音速を超え……おおよそ、M2.4(マッハ2.4)

に達する。


 そして、降下を続け電龍にぶつかる寸前で、


「ガルーダ・スパーク!」


そう叫んだ俺はそこから反転し、急上昇した。


 音速を超える急降下で発生した衝撃波と共に、俺の全身を包むプラズマの炎を同

時に電龍にぶち込んでやった。


”ドッカーン”


物凄い轟音と地響きが鳴り響き、爆炎があたり一面に広がり、円形の広場全体を覆った。


 当然、皆が避難している通路から広場に出る出口にも炎が襲ってきたが、マクシムス将軍の障壁とそこにフェリクス王子が分厚い氷の壁を張り、出口から侵入する炎を防いだ。


「今度こそ終わったな」




劇中に出て来るガルーダ・スパーク!はもうお気付きの方もおられるでしょうが、

アニメ ○ッターロボGのゲ○タードラゴン必殺技「シャイン・スパーク」です。

初めは、アニメ 科学忍者隊ガッ○ャマンの「科学忍法火の鳥」を考えたのですが、

こっちの方が派手かな?って思ってこっちにしました(笑)

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