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42話 それぞれの見張り

 すべてのグレムリンとダイヤウルフを焼却したら、すでに辺りは暗くなっていた。


 今夜はこのまま、ここで泊まることにする。


 みんな揃って夕食。


 食事の前にGUY BRAVEの姿で、ニールさんやクレアさんを見ると、状態

は2人とも☆【青】良好には戻っていた。ニールさんとクレアさんは、休む前に、

ニールさんの用意したエーテル錠を飲んで休んでいたので、もう魔力が回復し、問

題はないようなので、皆揃って食事をする。


 今日の夕食は……唐揚げにサバの龍田揚げに春巻き、それにご飯。と……水菜と

大根ツナを合わせたパリパリサラダ。時田さん曰く、春巻きは冷凍食品らしい。


 唐揚げはともかく、サバの龍田揚げはニンニクしょうがと醤油で味が付けてあり

、なかなか和風でいけてる。


 ただ、シノブはアメリカ人なのにご飯が続いても大丈夫か?って思って時田さん

に聞いたら、『大好物』らしい。


(な~んだ、日本人の俺達に合わせてたんじゃないんだ…)


 例によって、シノブとゲキは、ご飯てんこ盛りで、唐揚げなどは皆の倍を食べて

いた。それにニールさんとクレアさん2人とも普通に夕食をモリモリ食べていたか

ら、もう問題はないだろう。







◇◇◇◇◇






 食事が終わり、今晩の見張りを決める。今回は男女で分けるのではなく、第一陣

が、ゲキ、クレアさん、エドナさんが外で、ソフィーが指揮所の中で待機する。第

二陣は、シノブとアイーシャさんと時田さんが外で、ニールさんとミオンが指揮所

での待機となるようだ。ニールさんとソフィーは、いざという時【障壁】を貼って

もらうために指揮所での待機になる。


 俺は……トレーラーの充電係。今回戦闘をしたのでかなりトレーラーのバッテリ

ーが消耗しているようなので、今回はかなり時間がかかりそう。


 まぁ、GUY BRAVEに変身してる間は眠くもなく、疲れないからいいんだ

けどね。






◇◇◇◇◇




 見張りの第一陣、ゲキ、クレアさん、エドナさんが外で、ソフィーが指揮所の中

で待機する。


 しばらくは、何事もなく時間が立った。俺は相変わらず、ひたすら、充電中。徐

にゲキが、クレアさんエドナさんに近付き、


「クレアさん、エドナさん……ちょっと良いか?」


と声を掛ける。


その声に振り向いて、クレアさんとエドナさんが振り返り、


「あっ、はい。」


「ええ、いいですよ~」


と2人は笑顔でゲキに行った。


「エドナさんってクレアさん達と同い歳なんだろう?」


と唐突に聞いた。


「まぁ、そうですけど……」


とクレアさんが言い、エドナさんは、


「はい……と言っても私はエルフですから、人間の年に換算すると、51歳ってこ

とになりますかねぇ~」


と言うエドナさんの言葉にゲキが目を向いて驚き、


「ご……五十!!」


その様子を側で見ていた俺は、


(おいおい、お2人さん無線のスイッチ入ったままだぞ……)


と思ったが、それを聞いているであろうソフィーは何も言わない……。


(ソフィーの場合無線を使わなくともわかるみたいだけど……まぁ、俺もなんだけ

ど……。)


そんなことを思っていると、


「エルフ族の年齢では17歳ですよぉ~。」


と笑顔で答えるエドナさん。


それを聞いてゲキは胸を撫で下ろし、


「そっそーか、そーだろうな……」


と言ったものの後の言葉が続かないゲキ。


(ゲキ、エドナさんのこと好きなのかな?)


と心で思いながら俺は、ひたすら孤独な作業……充電。


 すると、エドナさんのほうからゲキに話しかけた。


「ゲキさんってすごいですねぇ~」


と言うエドナさんの言葉にクレアさんも頷く。


「なにがだ?」


とエドナさんに言うゲキ。


「だって、大勢のグレムリン相手に気負いなく戦っていたでしょ~」


とエドナさん言われ、


「ん?……エドナさんこそ、初めてのユニコーンをあんなに器用に扱っていたでは

ないか。」


と言い返すゲキ。


「あはっ、一応騎士ですからねぇ~馬の扱いにはなれてますよ~。」


とニコリ笑ってエドナさんが答えると。


「それにしても見事だった。」


と言うゲキにエドナさんは笑いながら、


「ありがとう~ゲキさん。」


それを聞いていたクレアさんが、ゲキにポツリと言った。


「2人に比べたら私は不甲斐ない……魔力切れを起こすとは……」


と落ち込むクレアさん。そんなクレアさんにゲキが言う。


「そんなことはない、クレアさんも立派に戦っていたと思うぞ。」


 その言葉に首を横に降るクレアさん。そんなクレアさんに更にゲキが、


「だいたい、ミオンの戦術が無茶なんだ。通常こちらの騎士たちは魔物と戦う折、

3人で一体の魔物と戦うのがセオリーと聞いている。土台今回の作戦は無茶苦茶

なんだよ。」


というゲキにクレアさんは、うな垂れ聞いていたが”はっ”と顔を上げ、


「でも、ゲキさんやエドナはちゃんと立派にやってのけたじゃないですか!」


と少し抗議にも似た感じでゲキに言った。それを聞いていたゲキが、


「いや、そうは言え、クレアさんだって、魔力切れを起こしたと言うが、戦闘に不

慣れなニールさんを庇いながら、怪我1つメンバーに負わすことなく戦い抜いたで

はないか、立派だと思うぞ。」


それを聞いて、クレアさんが、


「ありがとうございます……ゲキさん。」


とお礼を言い、何かを決意したのか右手を握り締め、


「もっと、強く成らなければ!!」


と言うクレアさんにゲキが少しため息をついて、クレアさんの両肩に手を置いてこ

う言った。


「クレアさんは確かにソフィーの護衛騎士のリーダーかもしれないが、少し気負い

すぎだ。以前の俺もそうだったが、1人気負っても仕方ないことだ皆が居る!……

俺もセイアもエドナさんも……少し肩の力を抜かなきゃダメだぞ。」


と諌めるゲキに、


「はい、そうでした。ごめんなさい。」


と言った。それを横で見ていたエドナさんが笑いながら、


「ウフフ、クレアがリーダーっていってもぉ~くじ引きで、負けたからですけどねぇ~」


と言うと、ゲキは


「えっ、くじ引きで負けたって……。」


驚きそう言った。


「あっ、エドナ~!それは言わない約束でしょ!」


と頬を膨らましエドナさんに抗議するクレアさんだが、エドナさんはそんなクレア

さんに、舌を出して笑うだけであった。





◇◇◇◇◇






 後半の見張り役は、外にシノブ、アイシャーさんに時田さん、指揮所にミオンと

ニールさん。


 俺は、まだまだ……充電中。


 見張り開始5分にして、いきなりシノブがアイーシャさんの所に近付き、手で無

線のスイッチを切るよう合図する。


 アイーシャさんはシノブに言われた通り、無線のスイッチを切ると、


「ちょっと、いいかなMiSSアイーシャ。」


と聞くとアイーシャさんが首をかしげて、


「なんですにゃ?」


と聞くと、


「いや、前々から聞こうと思っていたのだが、Missアイーシャの仕事は忍者と

は違うのかい?」


と聞いて来た。


「にんじゃ?って言うのがわからにゃいにゃ……。」


と言うアイーシャさんに、少し考えたシノブがこう言った。


「う……ん、間者……SPY……。」


「?どれも良く分からないにゃ」


 それを聞いてまた、考えたシノブが、


「そうだな、敵陣地に忍びみ情報操作や情報収集を行ったり……時には暗殺したり

……。」


と言うとアイーシャさんが、なにか納得したように頷くと、


「うん……私のばにゃい、むしろ逆ですにゃ」


と答える。


「逆と言うと?」


シノブが聞き直す。


「私は、姫をそう言う者達から守るのが、仕事にゃ。例えば、姫の良からぬ噂を流

している人物を探し出し始末したりにゃ、影の中から常に姫を守ったりにゃ」


「影の中から?ってどう言うことだい?」


とシノブが聞くと、


「見た方が早いにゃ」


と言うや否や、シノブにランタンの側に立たせ、ランタンの明かりに浮き出たシノ

ブの影の中にスーッと入って行った。


「Amazing!!~」


 影に消えるアイーシャさんを見て、驚き叫ぶシノブ。


(まぁ、ゲキと違い、ちゃんと無線切ってるところは偉いなシノブ。)


 そう思いながら俺は……充電。


 そして、影から出て来たアイーシャさんの両手を掴み、はしゃぎながら、


「まるで、マスクドニンジャ紅影そのものじゃないか!!」


 両手を掴まれはしゃぐシノブを不思議そうに見ているアイーシャさんに、


「Missアイーシャに是非見てもらいたい武器があるんだよ。今度、僕達の世界に戻

ったら、是非、Daddyのコレクションを見てくれないか?きっと気に入ると思うよ

……そうだな、その時Mr.シモトウゲとも呼ぼう、彼ならニンジャの武器にも詳しい

から、Missアイーシャに説明してもらえると思う。」


1人はしゃいでいるシノブ。


(なんだ、口説いてるのではないのか……。)


と思いながら……充電です。







◇◇◇◇◇






 そんなこんなで朝が来た♪結局俺は一晩中充電していた……訳だけど。朝食前に

ソフィーと包容してエネルギー補給。


 その後、皆でトレーラーの中でいつもの朝食、シリアルと今回はドライフルーツ

にヨーグルト。いつもの如く、例の2人はそれにホットドック……3個づつ食べて

いた。


 さて、いよいよダンジョンの内部に侵入だ。


何やら……何やらです。

マスクドニンジャ紅影=仮面の忍者赤○


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