247話 ええぇ~い!うっとうしい
俺は、島を東回りで、戦海魔獣将軍ラブロ率いる魔獣達が上陸しただあろう地点
に向かった。
"ピッ”
≪Enemy≫
≪名称 戦海魔獣将軍ラブロ≫
≪体長 25m≫
≪体重 100t≫
≪戦闘力 400,000≫
≪防御力 200,000≫
≪スピード ≫
・海中 10,000
・陸上 6,000
≪MP 800,000≫
≪特徴 ≫
・三俣の銛から出す高圧高回転の水流
・口からトビウオ型ホーミングミサイル
・水を変幻自裁に操る
”ピッ"
≪名称 サボテグラー(サボテン巨人) ≫
≪体長 18m≫
≪体重 65t≫
≪戦闘力 10,000≫
≪防御力 400,000≫
≪スピード 2,000≫
≪MP 10,000≫
≪特技 ≫
・体中の棘を飛ばす
×1
”ピッ"
≪名称 グシオス(トド) ≫
≪体長 22m≫
≪体重 200t≫
≪戦闘力 280,000≫
≪防御力 200,000≫
≪スピード ≫
・海中 10,000
・陸上 3 ,000
≪MP 40,000≫
≪特技≫
・攻撃吸収
・口から溶解液発射
×1
”ピッ"
≪名称 シーウッドギガントス(海藻巨人) ≫
≪体長 20m≫
≪体重 85t≫
≪戦闘力 100,000≫
≪防御力 150,000≫
≪スピード ≫
・海中 8,000
・陸上 5 ,000
≪MP 20,000≫
≪特技≫
・全身を覆う海藻を伸ばして相手を拘束する
・全身の粘度のある液体を分泌し、あらゆる刃物を通さない。
×1
”ピッ"
≪名称 カッパー(カッパ) ≫
≪体長 21m≫
≪体重 90t≫
≪戦闘力 25,000≫
≪防御力 20,000≫
≪スピード ≫
・海中 10,000
・陸上 10 ,000
≪MP 50,000≫
≪特技≫
・魔法リフレクター(頭の皿を飛ばし、魔法攻撃を反射する。)
・お尻から尻子玉(爆弾)を出し、ぶつける
×1
(なんじゃ!、カッパって……あれは川や沼に居るものだろうが…
…)
って、思ってる場合じゃないな。
なので、空から先制攻撃。
まず、一番弱そうなサボテグラーから、右手の4連装プラズマ砲を
お見舞いする。
”ピー”
だがしかし、
《空から来たか!ならば……カッパー!》
そう戦海魔獣将軍ラブロが叫ぶや否や、
カッパーが、頭の皿を数枚サボテグラーの周りに投げると、その皿の1部が
俺の4連装プラズマ砲を跳ね返す。
俺自身が撃った、4連装プラズマ砲が跳ね返り、俺の両翼を貫いた。
「何っ!」
コントロールを失い、俺は墜落……あわや、海面に激突って思ったが、何とか
態勢を整え、強引に着地した。
\\\バッシャ~ン///
”シュルシュルシュル”
シーウッドギガントス(海藻巨人)が自身を覆う海藻を伸ばし、俺の左腕に絡ま
せる。
そこへ、サボテグラーの棘攻撃。
”シュッ””シュッ””シュッ”
無数の棘が俺を襲うが……。
”カンカンカン”
俺は何ともない。
驚く、サボテグラー……って、お前、ハニワのような顔だから、わかりにく
いんだよ。
「プログレッシブ ブレード!」
俺はすぐさま、右腕から高周波ソードを出し、絡まった左腕の海藻を切ろう
とするが……。
”ニュル~”
シーウッドギガントス(海藻巨人)が、出す粘液がそれを阻む。
「んっ、なら!」
「ブーストスマッシャーパンチ!」
そのまま左腕を回転させながら、シーウッドギガントス(海藻巨人)の土手っ腹に、
ぶち込んでやった。
が、
あの全身を覆うヌメヌメのおかげで、奴の土手っ腹に穴は開けれなかった。
けど、
奴は、その衝撃で、海辺に倒れ込んだ。
\\\バッシャ~ン///
それを見た、戦海魔獣将軍ラブロは、持っていた三俣の銛を俺の方に突き出すと、
そこから、ものすごい回転する水流を放つ。
《これでも喰らえ~!》
”プッシャー”
俺は、咄嗟に右手のアンチマジックシールドを展開し、それを防いだ。
《むむっ》
唸る戦海魔獣将軍ラブロ。
「そぅ~ら、こいつはお返しだ!」
俺はすぐさまお返しに、左肩のランスを右手で引き抜くと、それを投げつけた。
が、
それを、グシオス(トド)が、口から溶解液を吹き付け、溶かしてしまう。
「何っ!」
《では、こっちもお返しと行こう》
そう言うと、戦海魔獣将軍ラブロは、そのアンコウ顔の口から、トビウオを発射する。
俺は、すかさず右手の4連装プラズマ砲を撃って、それを迎撃した。
のだが、それを”ひょい”とかわしながら、俺に向かって飛んでくるトビウオ。
「間に合わん!」
と、俺は咄嗟に左手の通常のシールドを張り、防いだ。
\\\ドッカ~ン///
俺の左手に、かなりの振動が伝わってくる。
そこへ、さらにサボテグラーが、全身の針のような棘を飛ばしてくる。
”シュッ””シュッ””シュッ”
”カンカンカン”
「ええぇ~い!うっとうしい」
◇◇◇◇◇
------(オブリヴィオン島(クレアとローゼの現在地))---☆
『ローゼ、あなたは一旦、ギランに帰りなさい』
得物を失い、奥の手まで使い、ほとんど戦闘力を失ったローゼ(ガフ)に、
クレア(ジャン)さんが声を掛ける。
『えっ、でも、クレアが1人になっちゃうじゃない』
と心配げに言うローゼに、
『私は大丈夫よ、元々騎士だったし、まだこの巨神器は戦
えるもの』
『でも……』
とまだ、クレア(ジャン)さんを心配するローゼ(ガフ)。
『1人になる……って言っても少しだけの間でしょw』
『この位置からだとすぐに、ゲキさんや、ミオンさん達に追いつくわよ』
と心配するローゼ(ガフ)をたしなめるように言うクレア(ジャン)さん。
『そう……じゃ、わかった、気を付けてね』
『ローゼもねw』
そうローゼ(ガフ)と言葉を交わし、別れるクレア(ジャン)さん。
クレア(ジャン)さんが、ローゼ(ガフ)と別れ、数分歩いた時だった。
”ピッ"
≪Enemy≫
≪名称 ロック・トータス≫
≪体長 21m≫
≪体高 13m≫
≪体重 220t≫
≪戦闘力 30,000≫
≪防御力 90,000≫
≪スピード 200≫
≪MP 95,000≫
≪特技≫
・強固な岩の甲羅で、防御力が非常に高い
・背中の甲羅にある砲
で、岩石を打ち出す。
×1
と、突然、大きな岩の塊に似た亀に出くわすクレア(ジャン)さん。
すぐさま身構え、剣を抜き攻撃をする。
『ファイヤーブレード』
剣の刃、全体を炎で包み、高温の熱で敵を切り裂くクレア(ジャン)さん
の技。
だったが、
”カキーン”
弾かれるクレア(ジャン)さんの剣。
クレア(ジャン)さんは、すぐさま間合いを取るが……。
そこに、
”ドッピュ~ン”
と、ロック・トータスが、中の砲から、大きな岩をクレア(ジャン)さん目掛
けて打ち出した。
『ふんっ……』
素早く、飛んでくる大岩を回避し、ロック・トータスの左横に回り込んだ。
それを見た、ロック・トータスが、ゆっくり……ゆっくりと、クレア
(ジャン)さんを追って、右に頭を向けようと回りだした。
『おっ、おそ!』
あまりにゆっくりと動く、ロック・トータスの動きを見て、思わず口にする。
クレア(ジャン)さんも、ロック・トータスの動きに合わせ、左へ、左へと、
ゆっくり移動する。
『この動きで、倒されることはないけど……』
クレア(ジャン)さんとロック・トータスは、ひたすら回り続けるのだった。
◇◇◇◇◇
「ええぇ~い!うっとうしい」
と俺が、思わず口にした時、サボテグラーの頭上に人影らしきものが見えた。
「奥義!烈火電光兜割」
”バリバリバリ~””ズバーン”
サボテグラーは、頭から真っ二つに割られ、崩れ去った。
「あっ、ゲキ!」
「すまない、セイア……遅くなった」
ゲキの後方、高台には……。
「電龍!」
「はい、はぁ~いw、でんちゃん登場だよ~」
小さな翼をパタパタさせて言う、電龍がそこに居た。
《な・なにっ、たかだか人間とドラゴン擬きが、突破しただと……》
驚く戦海魔獣将軍ラブロ。
「もうすぐ、ミオンっち達も来ると思うよw」
(くっそー、こうもやすやすと魔獣達がやられるとは……)
戦海魔獣将軍ラブロは、そう心で呟くと、
《では、そろそろ本気で行くとするか》
と言うなり、またもや、三俣の銛を俺の方に突き出すが、
「その手はくらわねぇ~よ」
と俺は、すぐさま右手のアンチマジックシールドを展開し、先ほどの水流攻撃
に備えたが……。
\\\ズバーン///
奴が持つ銛からでなく、俺の後ろの海の方から、水流が襲い、俺の背中にぶち
当たった。
「っく、!」
先ほどは翼をやられ、今度は、背中のバックパックまで破壊された。
(これじゃ、空を飛ぶどころか、ジャンプもままならないな)
”バシャバシャバシャ”
ここは、遠浅の海なので、ゲキは、ひざ下までつかりながらも走り、
俺の後ろに回ってくれた。
《ふん、人間ごときが何ができる》
そう言って、再び三俣の銛を俺の方に突き出す。
またもや、俺の後ろ、ゲキが居る方から水流が俺とゲキを襲おうと、迫って
来るが……。
「撃心流気功旋風!」
ゲキが、竜巻を起こし、それを防いだ。
《おのれ~!》
悔しがる戦海魔獣将軍ラブロ。
その時、カッパーが、お尻から、尻子玉(爆弾)を出し、電龍にぶつける。
が、
それを、すべて吸い込む電龍。
”ス~ゥ”
”あぐぅん”
”クチャクチャ”
「んーっ、あんまり、おいしくないな」
と言うなり、
”ペッ””ペッ””ペッ”
とカッパーの足元に吐き出した。
\\\ドッカ~ン///\\\ドッカ~ン///\\\ドッカ~ン///
足元の爆発に、驚き、ジタバタするカッパー。
「へへ~んだ」
と得意げに言う電龍に、シーウッドギガントス(海藻巨人)が、自身を覆う
海藻を伸ばし、電龍に巻き付けた。
「うっ、へぇ~このヌメヌメきもちわりぃ~」
「もう~!!」
電龍が、癇癪を起し、放電する。
”ビリビリビリ~”
だが、電龍の放電に、なんともないかに見える、シーウッドギガントス
(海藻巨人)。
「電龍待ってろ、今助けてやる!」
俺が、電龍にそう言って、電龍に巻き付いた海藻を焼き切ろうと、右手を
構えた時だった。
戦海魔獣将軍ラブロは、三俣の銛を俺の方に突き出し、例の水流を放て来た。
と、同時に、俺の後ろの海からも水流が襲って来る。
俺は、構えた右手を広げ、アンチマジックシールドを張り、正面から来
る水流を防ぐ。
とほぼ同時に、ゲキが、
「撃心流気功旋風!」
竜巻を起こし、それを防いだ。
「このままだと、防戦一方だぞセイア」
そうゲキが、俺に言う。
「ああ」
俺は、自分のことより、クレアさんのことが気になり、ゲキにそっけない
返事をするのだった。
シーウッドギガントス(海藻巨人)は、『帰ってきたウル〇ラマン』の
ザザーンが、モデルです。




