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異世界いったらヒーローごっこ ~夢勇者GUY BRAVE~  作者: グリンピースの豆ごはん
第6章 暗黒大魔王 VS ギガ・ブレイブ(完結編)
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246話 火と水


 エドモンド王とインヴィクタ(巨神器)さんが、戦っている隣の空域

では……。



”ピッ"

≪Enemy≫


≪名称 モス・ガンガー(蛾) ≫


≪体長       20m≫


≪体重       85t≫


≪戦闘力   280,000≫


≪防御力  200,000≫


≪スピード   8,000≫


≪MP    70,000≫


≪特技≫ 


・毒鱗粉


・口から光弾を発射


・小型分体を数体作れる


・超再生


×1



「陛下、シュイ様!これを……」


ソフィーが2人に防毒マスクを手渡す。


手渡された防毒マスクを見て、


「これはどう言う……」


渡された防毒マスクの扱いに困るカカ皇帝。


それを見て、娘のシュイが、防毒マスクをかぶって見せる。


「このようにするのです、お父様、これで魔獣の毒を防げます」


「ああ、なるほど……ん?しかし……」


娘が、防毒マスクをかぶるのを見て、装着方法は、わかったものの、

少し躊躇するカカ皇帝。


「どうなさいました陛下」


とソフィーが聞くと、


「いや、これをかぶると、火が出せん」


と言うカカ皇帝に、ソフィーが、自慢げに持っていた魔法の杖を、

バルキキュンの床に”コンコン”と叩きながら言う。


「これで火が出せますよ」


「おお、そうじゃったな……では、」


安心したのか、カカ皇帝は素直に防毒マスクをかぶった。


 それを見てソフィーが杖をバルキキュンの外に向け、


「まず、シュイ様から」


とシュイに声を掛ける。


 その言葉に、シュイは黙って頷き、呪文を唱え始めた。


 ソフィーはシュイの呪文が終わるのを待って、


「いきま~す、シュイ様~」


と言いながら杖の青いボタンを押した。


”プッシャー”


勢いよく杖から水が噴き出すタイミングで、シュイが叫ぶ。


「いでよ!青龍!」


ソフィーの持つ杖から、勢いよく出た水が、みるみる体長

25mの龍の姿に変わった。


「次、陛下!まいります」


「おお」


カカ皇帝の返事を待って、ソフィーは杖の赤いボタンを押す。


”ゴー”


物凄い火柱が空中に上がる。


「いでよ!赤龍!」


呪文もなしにそう叫んだカカ皇帝。


 カカ皇帝の叫びに、大きな火柱が、みるみる体長25m

の大きな龍の姿に変わった。


「陛下、シュイ様、お見事!」


称賛するソフィーの言葉に、少し自慢げに笑うシュイとカカ皇帝

だった。


(ここの親子、意外と単純)





◇◇◇◇◇





ゲキと電龍は、クレーターの淵ではなく、空中を移動し、クレーターを

真直ぐ直進し、魔獣が上陸した海岸を目指す。


 途中、クレーターを過ぎたぐらいで、岩や、木、などが無数に飛んで

来る。


”ビュン””ビュン””ビュン”


「ん?!」


「なんだよ!」


それを右に左に避けながら、岩や、木、などが飛んできた地上へと目を

やる、ゲキと電龍。


”ピッ"

≪Enemy≫


≪名称  ヘカトンケイル(百椀巨人)≫


≪体長       22m≫


≪体重       80t≫


≪戦闘力    18,000≫


≪防御力    9,000≫


≪スピード   8,000≫


≪MP    90,000≫


≪特技≫ 


・百本の腕で、岩や木をちぎって投げる。


・50の口から雄叫び攻撃(超音波)。


×1


(ああ、百の腕と五十の頭をもつと言われるあれね)


「先手、必勝!」


そう電龍は叫ぶと、口から以前カカ帝国に現れ、それを大量に飲み込んだ

チンの毒を、地面に居るヘカトンケイル(百椀巨人)に吹き付けた。


”プファ~”


 電龍が吐く、チンの毒にヘカトンケイル(百椀巨人)がもがき苦しむ。


「これで、あの厄介な攻撃(雄叫び攻撃)はできないでしょ」


その様子を見て、自慢げに言う電龍。


 空中からヘカトンケイル(百椀巨人)いる地面まで降りてきた電龍が、

さらに攻撃を加える。


「これでも喰らえ~!スピンテール!」


くるりと一回転し、尻尾をヘカトンケイル(百椀巨人)の両膝の裏に当てる。


”ビシュッ”


”バッチーン”


 チンの毒でふらつくヘカトンケイル(百椀巨人)は、そのままバランス

を崩し、


\\\ドスン~///


と、地面に倒れ込んだ。


 そこに、さらにとどめの一撃を放つ電龍。


「これで、おわりさーねぇー」


”ゴー”


 口から、火炎を吐く電龍。


 ヘカトンケイル(百椀巨人)は、電龍の吐く火炎で、こんがり……

と言うより、真っ黒に炭化するまで焼かれた。


 真っ黒に焼かれたヘカトンケイル(百椀巨人)は、やがて、虹色の泡

となり消えて行った。


「んっ!?」


 その時、ただならぬ空気を感じたゲキが電龍の頭の上で振り返る。


「どうした?ゲキっち」


「いや、何か違和感が……」


「違和感?」


「ああ、電龍、俺を降ろしてくれ」


「あいよ~」


電龍は、静かに頭を下げ、ゲキは地面に飛び降りた。


「ふんっ!」


”ドサ”


 あたりをきょろきょろ見回すゲキ。


 一旦、目を瞑り、印を結び……。


 その時、ゲキの背後から、長く粘り気のある何かの舌が襲う。


”ピシュッ”


 ゲキは、すぐさま振り返り、それを斬魔刀で切り捨てた。


「ふんっ!」


”シュパン”


”ドサ”


切り落とされた舌が地面に転がる。


”クエー”


 雄叫び?悲鳴らしき、ものが聞こえるあたりをゲキが、凝視すると

……。


 そこの森のような景色が少し歪んでいくように感じた次の瞬間!

それは現れた。


"みょ~ん”


”ピッ"

≪Enemy≫


≪名称     カメレオン ≫


≪体長       18m≫


≪体重       60t≫


≪戦闘力     9,000≫


≪防御力    7,000≫


≪スピード   2,000≫


≪MP    40,000≫


≪特技≫ 


・保護色で、どんな景色にも溶け込む。


・長い粘り気のある舌で、相手を拘束、ある時はそのまま飲み込む。


×1


(ん―――っまんまのネーミング)


ゲキは、間髪入れず攻撃する。


「撃心流奥義の1つ 真空切り!」


”クエー”  


斬魔刀に流した気を飛ばして、カメレオンを上下真っ二つにスライスにした。


 真っ二つにスライスにされた、カメレオンは、虹色の泡となり消えて行く。


「よくわかったねぇ~ゲキっち」


「ああ、まあな」


電龍の問いに、クールに答えるゲキだった。





◇◇◇◇◇





「えぇ~い」


ソフィーが杖を突き出し、雷撃を撃つ。


「赤龍!ファイアーボルト!じゃ」


カカ皇帝が赤龍に命じる。


「青龍!アイスクルショット」


ソフィーの放った電撃、赤龍(カカ皇帝)が放った火炎放射、青龍シュイが放った

無数の氷柱攻撃で、モス・ガンガーの体に傷をつけるも、いずれも即座に再生し、

傷が消えてしまう。


「ええぇ~い、限がないではないか!」


そうぼやくカカ皇帝。


 しかし、さらに、3人に不利な事態になる。


 モス・ガンガーは、一度大きく羽ばたき、先ほどよりも濃い鱗粉(毒)をばらまいた

かと思ったら、その濃い鱗粉(毒)が、数か所に固まり始めやがて……6つの塊に

なって、そこから体長5mのミニモス・ガンガーが6体現れた。


「ああぁ~ん、もう!」


それを見たシュイは、癇癪かんしゃくを起して言う。


 その時だった。


「ライトニングアロー!ディバイダー」


電撃を帯びた1本の矢が6つに分かれ、ミニモス・ガンガーが6体に突き

刺さる。


「エドナ~w」


ソフィーがそう声を掛けるも、エドナさんは振り向きもせず、この空域を去っ

て行く。


「聞こえなかったのかしら?」


とソフィーが、疑問を口にするが、それを聞いたシュイが自分のマスクを指差

し言う。


「これ、付けてないから、息を止めてたんじゃないかしら~」


「ああ」


シュイの言葉にソフィーは、エドナさんの行動を理解したのか、

すぐさまエドナさんに念話する。


《エドナ、ここに防毒マスクがありますから、取りに来てください》


《えっ?ああ、ソフィー様?、はいわかりました~ぁ》


エドナさんが、戻ってくる。


 ソフィーは、自身の杖の先に防毒マスクをひっかけ、杖の青いボタンを押す。


”プッシャー”


勢いよく出る水柱で、防毒マスクがエドナさんの元へ飛んで行く。


 それを、受け取り装着するエドナさん。


「ナイスキャチですわよエドナ~w」


それを見て、シュイが叫んだ。


それに手を振り、答えるエドナさん。


 しかし、その間にモス・ガンガーは、もう一度大きく羽ばたき、濃い鱗粉

(毒)を出し、またもやミニモス・ガンガーが6体を出す。


《小さいのはわたくしが相手いたしますので、姫様達は、本体に攻撃をお願い

しますぅ~》


《わかりました》


エドナさんの念話にそう答えるソフィー。


「とは言うものの、奴の再生速度を超えるくらいの攻撃を加えんと……」


とエドナさんとソフィーの念話を聞いていたカカ皇帝が顎に手を当て考え込む。


「そうですわね……わたくしの青龍と、お父様の赤龍……」


「火と水……」


シュイもカカ皇帝同様に考え込んだ。


 その間にエドナさんは、


「ライトニングアロー!ディバイダー」


電撃を帯びた矢が刺さり、次々に虹色の泡となって、消えて行くミニモス

・ガンガー。


「ああ、これで!」


ポンと手を叩き、言うシュイ。


そして、ソフィーに向かい言う。


「水はあと何回打てます?ラグナヴェール」


「水はあと1回撃てます」


「では火は?」


「あと2回撃てます」


「では、水と火一回ずつでかまいませんから撃ってください」


「あー、はい」


シュイの言葉に戸惑いながらもそう答えるソフィー。


「まず、水から……わたくしが呪文を唱え終えたらお願いします」


「はい」


そう言うと、呪文を唱えだすシュイ……。


 そして、シュイがソフィーに合図を送るのを見て、ソフィーは杖を突き出

し、青いボタンを押す。


”プッシャー”


それを見て素早く叫ぶシュイ。


「いでよ!青龍!」


 そして、新しく青龍を作ると、前の青龍と合体させ、体長50mくらいの青龍を作った。


「では、お父様もわたくしと同じようにしてくださいませ」


「?……あ、わかった」


それを聞いて、突き出した杖から炎を出すソフィー。


「いでよ!赤龍!」


カカ皇帝はシュイと同じようにもう一体の赤龍を作り、2体の赤龍を合体させ、

シュイと同じく体長50mくらいの赤龍を作った。


「では、参ります」


シュイはそう言うと、青龍にモス・ガンガーを飲み込ますと同時に、青龍を球体に

変化させた。


「お父様今です!あれを赤龍で包み込んでください。


「ああ、わかった」


カカ皇帝が、シュイと同じように赤龍を球体に変え、モス・ガンガーを包み込む

水の球ごと、包み込んだ瞬間!


「ラグナヴェール!急速上昇!」


「はい」


《エドナもこの空域から急速離脱しなさい!》


《はい!》


バルキキュンとエドナさんが、この空域を急速に離脱した、まさにその時だった。


\\\ボッカ~ン///


大きな爆発が起こった。


(ああ、水蒸気爆発?……ね、シュイ意外と俺達の世界の学校での勉強、

真面目にしてたんだ)


と感心する俺。


大爆発の後、その空域には、例の虹色の泡が現れ……消えて行った。



電龍が火を吐いたり、毒を吐けるようになっていますが、

これは能力が向上したのではなく、単に食べたものを吐いている

だけです。

・火はサラマンダーを食べたから

・チンの毒も以前、カカ帝国の戦いでチンを大量に食べていたから

です。

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