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異世界いったらヒーローごっこ ~夢勇者GUY BRAVE~  作者: グリンピースの豆ごはん
第6章 暗黒大魔王 VS ギガ・ブレイブ(完結編)
246/267

241話 かゆいところはないですか?




------(オブリヴィオン島)---☆



 あの戦闘後、俺達は、ヘルゲートから数キロ離れた、オブリヴィオン島

へと撤退した。


 ソアラねぇーちゃんの情報を元に作戦を考えていたはずだったが……。


 こちらが考えていたのと同じように、奴らもこちらへの対策を考えてい

たみたいで……。


 と言うより、もっと轟雷号の性能について調べておくべきだったと言える

かもしれない。


今居るここ、オブリヴィオン島は元々、魔人やドラゴンを迎撃するために

オブリヴィオン達が要塞化した島。


 前回の戦いもここで行われた。


 なので、要塞化した島ではあるが、前回、勇者がぶっ放した対消滅弾のおか

げで、島の中心部には、デッカイ、クレーターの跡がある。


 俺達は、そこの少し北側にある小高い丘に轟雷号を着陸させ、轟雷号の上空に

待機しているオブリヴィオン達の船”ギラン”内にあるフォトンプリンター

(光子を使った3Dプリンター)を使い、傷ついた轟雷号の装甲を作成し、

それをアントマン(オブリヴィオンのアリ型雑兵)が、今必死に修理している所。


(それにしても、アントマン達は良く働く)


そして、奴ら(暗黒龍魔王率いる軍団)は、偵察に出したワスプマン

(ハチ人間)の報告によると、今の所、アンチマジックシールドに覆われた奴ら

の島に閉じこもったきり、動きはないそうだ。


こちらも、轟雷号の修理のため、奴ら(暗黒龍魔王率いる軍団)に攻めこめない

と、同時に、奴ら(暗黒龍魔王率いる軍団)も一度に、3体いるドラゴンの内、

2体を倒され、うかつにこちらに攻撃ができない……。


 つまり、戦況は膠着状態になっている。


 ので、


 今俺達は、つかの間の休息。


 アロガンは、先の戦闘で使い果たしたエネルギー(魔力)の補充中。


 因みに、アロガンのエネルギー(魔力)の補充には、高さ1.5mの魔水晶を

4本使って補充している。


 この魔水晶は、あの、クリスマスパーティー後、年末にかけて、ソフィーが1日

1本、ソアラねぇーちゃんが1日3本づつ魔力を充填し、20本ほどストックして

あるんだけど、アロガン以外にも、巨神器のエネルギー補充にも各1本づつ使うの

で、あまり戦闘が長引くことはこちらにも不利になる……訳なんだけど……。


 それから、先の戦闘で魔力(気力)を使い果たしたシュイ、やゲキも魔力

(気力)の回復には、例の電風の丘ダンジョンのアップルツリーマンの魔力の実

で回復させている。


 これは、俺達がアップルツリーマンから、貰った魔力の実の残りの数が少なく

なっていたのを知ったアロガンが、年末、俺達が俺達の世界に居る時に、電風の

丘ダンジョンに出向き、半ば力づくで、100個ほど、ぶんどってきたものらし

い。


 まぁ、いいんだけどね。


 で、


 俺は、今、轟雷号の中にある大浴場に向かっているところ。


 このつかの間の休息で、英気を養おうってことになり、みんなで交代でお風呂

に入ろうってことになったんだけど、これから主力として馬車馬のように戦って

もらわなければ、ならないだろうから、俺がみんなより先に1人でお風呂使わせ

てもらうことになったんだ。


 20人程度が一度に利用できるお風呂を1人で使えるのは、少々贅沢だな……

と気が引けたが、ここは勇者の特権てことで、先に使わせてもらうことにした。


 って、行っても制限時間は30分なので、そんなに優雅にお風呂に入ってる訳

でもない。


 脱衣場で、服を脱ぎ……。


”ガラガラガラ~”


 引き戸を開け、浴場に入る。


 手前に体を洗う洗い場が……10個ほどあり、その奥に10数人が一度に入れそ

うな大きな湯舟がある。


 大浴場って言っても縦長なのは、轟雷号の構造上、仕方ないんだけどね。


 まず、銭湯にある洗い場10個のうちの一番奥の洗い場に腰を掛ける。


 備え付けのシャワーで、まず体を濡らそうとしたその時だった。


”ガラガラガラ~”


 大浴場の扉が開き……。


「「「お背中流しに来ました~w」」」


聞きなれた3人の声。


 ミオン、ソフィー、シュイが、夏に海に行った時の水着姿で入ってくる。


「えっ、あっ……」


俺は驚きと同時に、咄嗟にタオルを腰に巻き……隠した。


「えっ、なんで!……」


戸惑う俺に、有無を言わさず、3人は俺に駆け寄り、俺を無理やり立

たせ、ミオンが俺にシャワーのお湯をかけている間にソフィーは手に

ボディーソープをいっぱいつけ、それを泡立てた。


 シュイは、その間にシャンプーを手にいっぱいつけ、同じように泡

立てる。


 シャワーを掛け終わったたタイミングで、ミオンがシュイとソフィー

に目くばせすると、シュイが徐に、洗い場の腰掛の上に乗り、俺の頭に

泡立てたシャンプーを塗り……、俺の髪を洗いながら、


「かゆいところはないですか?」


と聞く。


「いや…別に」


 俺がそうシュイに答えてる間に、ソフィーが手で泡立てたボディーソープ

を俺の背中に塗り、背中を洗い出した……・


「あっ、」


って声を出すと同時に、ミオンがソフィーと同じように泡立てたボディー

ソープを俺の胸に塗出した。


「ちょ……っ」


ソフィーは、背中から下に下にと手を進める。


 ミオンも同じように胸からに下にと手を進める。


「あっ、あーーー!」


おへその辺までミオンの手が降りてきたところで、


「んっ……これ洗うのに邪魔じゃない?ソフィー」


「はい、邪魔ですねw」


って2人が言うや否や、ミオンが俺の腰に巻いたタオルを……


”ガバッ”


って剥いだ。


「ひえぇ~!」


俺の悲鳴が、大浴場に響くが……轟雷号に居る他の仲間誰一人に、

聞こえなかったようだ。





◇◇◇◇◇





------(オブリヴィオン島海岸付近))第三者視点---☆



”ズシン、ズシン”


 オブリヴィオン島海岸の砂浜に点々と続く、大きな足跡。


”ブ~ン”


と言う感じで、あたりの景色がブレ出した……と、思ったらそれは姿を現

した。


 体長18mの大きなカメレオン。


 その大きなカメレオンは、徐に海に向かって大きな口を開けた。


 すると、その大きな口から、一匹のマグロが飛び出し、海の中に飛び込む。


”ザッバ~ン”


 海に飛び込んだマグロは一直線に沖を目指し泳ぐ。


 それを確認したのか、大きなカメレオンは、海に背を向け、また姿を消し

た。





◇◇◇◇◇





------(暗黒島(暗黒龍魔王軍団本拠地))第三者視点---☆




 王国の謁見の間を巨大にしたような一室。


 そこに、巨大な6人の魔将軍が控える中、中央の玉座に座るのは、

セイア達が今戦っている相手……暗黒龍魔王……その名をゲーグ。


 玉座の前に控える、6人の魔将軍の内の1人が、玉座の前に進み

出て言う。


「ゲーグ様、今手のものから報告がありました」


と暗黒龍魔王の前に出て、報告するのは、猛魔爬虫獣将軍マルクであ

った。


「うむっ、聞こう」


「はっ、」


暗黒龍魔王の言葉に、一旦頭を下げた猛魔爬虫獣将軍、一拍置いてから

報告する。


「先の戦闘中に、密かに、オブリヴィオン島に忍ばせておりました、

我が斥候によりますと、ゲーグ様のお考え通り、現在奴らはそこにおりま

する」


「やはりな」


「では、直ちにこの暗黒島で一気に攻め……っ」


と玉座に詰め寄る恐魔虫将軍マンサ。


「これ、控えよマンサ!」


それを諫める闘魔人将軍ジオ。


「しかし、……」


「まぁ、焦るでないマンサ」


そう暗黒龍魔王に言われ、口をつぐむ魔虫将軍マンサだった。


「前回、あの爆弾にしてやられたのが、わからんお主でもあるまい」


そう言うのは、怪魔鳥将軍メッサだった。


「しかし、あれはこの島を取り囲むアンチマジックシールドで……」


と言い返そうとする魔虫将軍マンサに、暗黒龍魔王ゲーグがポツリと

言う。


「それに風穴をあけれる謎の光はどうする?マンサ」


「あっ、……」


暗黒龍魔王ゲーグにそう言われ、魔虫将軍マンサは首を垂れ、黙ってし

まった。


「しかし、マンサが言う通り、今がチャンスであるには違いない」


暗黒龍魔王ゲーグは首を垂れ、黙ってしまったマンサを”ジロ”と見

ながら言う。


「しかし、この島を動かすのは少々危険ですし、第一、この島の周り

には、奴らの斥候が監視しておりまする」


と、闘魔人将軍ジオが言うと、


「この島を動かせば、即座にその斥候達が奴らに知らせ、それを聞け

ば、奴らは戦闘態勢を整えるでしょう」


と、怪魔鳥将軍メッサがそう意見を言う。


「奴らの不意を突きたいところだが……」


と闘魔人将軍ジオが、思案しだすと……・


「あるではないか」


思案する闘魔人将軍ジオに言う暗黒龍魔王ゲーグ。


「はぁ!?」


暗黒龍魔王ゲーグの言葉の意味が分からずそう返事する闘魔人将軍

ジオに、戦海魔獣将軍ラブロを見て言う。


「のう、ラブロ」


「はっ、」


にやりと笑う暗黒龍魔王ゲーグと、戦海魔獣将軍ラブロを見て不思議

そうに首を傾げ、


「はて?先の戦いで戦海魔獣軍団はそのほとんどの戦力を失っ……」


と言いかけて、はたと思い当たったのか、手を”ポン”と叩いて頷き

言う。


「ああ、なるほど……ありましたな」


と闘魔人将軍ジオもにやりと笑い言った。


「では、さっそく準備いたせ、ラブロ」


「はっ」


暗黒龍魔王ゲーグの言葉に、すぐさま謁見の間を後にする、戦海魔獣

将軍ラブロだった。




セイア君あの後、どうなったのかな……。

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