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異世界いったらヒーローごっこ ~夢勇者GUY BRAVE~  作者: グリンピースの豆ごはん
第6章 暗黒大魔王 VS ギガ・ブレイブ(完結編)
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235話 天変の龍プルウイルス



≪んっ!我の攻撃を防いだだと……≫


プルウイルス(ドラゴン)は、驚愕する。


≪へへーん、すごいでしょ≫


自慢するソアラねぇーちゃん。


≪ふん!小癪こしゃくな≫


≪ならば、これはどうかな?≫


そう言うと、プルウイルス(ドラゴン)の頭部の2本の角が光りだした。


 すると、プルウイルス(ドラゴン)の真上に急に黒い雲が現れたと思った

ら、あたり一面に広がりだし……。


 やがて、


”ポツ””ポツ”


≪ん!?雨?≫


"ジュ~”"ジュ~”


”ピッ”


\\\≪Warning≫///


≪強酸性の雨≫


≪なっ、なに~!≫


俺がそう呟くと、さらに一気に


”ザー”


っと、雨脚が強まってくる。


 俺は驚き、”ギガ・ブレイブ”の右腕を高く上げ、右掌から、アンチマ

ジックシールドを発生させ”強酸性の雨”を防ぐ。


(強酸性の雨と言っても、所詮、それも魔法なんだろ)


 案の定、俺の思った通り、アンチマジックシールドに、強酸性の雨は触れ

た途端、跡形もなく消える。


オブリヴィオンの船”ギラン”も即座にシールドを張ったが……。


(おや?なぜ轟雷号はシールドを張らない?)


 轟雷号は、強酸性の雨を受け、あちらこちらから煙が噴き出している。


 その時、俺の頭の中に、突然アニメ”宇宙戦艦ムサシ”の警戒音が鳴り

響いた。


(ん!?どうしたんだろう)


≪どうしましたジェームズさん、なぜシールドを張らないんですか≫


≪ああ、わかってるMr.セイア……今やっている≫


≪やはりだめです、ジェームズ様、シールドが張れません≫


≪何っ!Missソフィー魔力供給はどうなっている!?≫


≪やっています!……やっていますが……≫


≪新たに魔力を供給してもすべて、艦首修復にエネルーギーが、

回ってしまいます!≫


ジェームズさんとソフィーの悲痛なやり取りが頭に入ってくる。


 2人のやり取りを聞いていると、どうやら轟雷号は、現在、全エネルギー

の2/3が、艦首修復に使われているようで、航行に必要なエネルギー以外

は、すべて艦首修復に向けれれているようだ。


 また、新たにソフィーが魔力を供給しても、それはすべて、艦首修復に回

ってしまい、武器はおろかシールドすら張れない状態の様だった。


≪ボス!このままでは、轟雷号が溶けてしまいます!≫


≪ああ、わかってる……ヴァンス!≫


≪しかし!ボス≫


≪慌てるなヴァンス!1分や2分でこの轟雷号が溶け切ることはないわ!≫


≪……≫


ジェームスさんは考えているのか、しばらく警戒音だけが鳴り響く。


 そして、こう言った。


≪時田!轟雷号を海に着水させろ!≫


≪アイアイサー!ボス≫


轟雷号は、真下にある海に静かに着水する。


≪時田!轟雷号急速潜航!≫


≪アイアイサー!ボス≫


≪ベント開け~≫


≪ベントアケマース≫


時田さんの指示に、ヴァンスさんが答え、操作する。


≪続いて、セイルを格納します≫


と言いながら時田さんが操作すると、ブリッヂがゆっくりと沈んでいき

、本体に格納された。


 轟雷号は、ゆっくりと海の中に沈んで行く。


(どうやら、何とかなったみたいだ)


って思っていたら、いつの間にか、プルウイルス(ドラゴン)の後方に居た、

大きな黒い球のような物体も海に着水していた。


≪イカン!奴らが出てくるぞ≫


と、アロガンが叫んだ。


≪どういうことだ、アロガン≫


俺が、アロガンに尋ねると、


≪海難のエンケラトスと、戦海魔獣将軍ラブロ率いる戦海魔獣だ≫


≪轟雷号が危ない!セイア殿、ここは我らに任し、海へ……轟雷号の元

に向かってくれ!≫


≪わかった≫


俺は、そうアロガンに答えると、


”ドッ~ブーン”


轟雷号の居る海に飛び込んだ。



≪ふんっ、海に逃げたか……まあ良い、奴らの相手は、エンケラトスと

ラブロに任せるとするか≫


≪さぁ~出てこいアロガン!我が相手してくれるわ≫





◇◇◇◇◇





------オブリヴィオン”ギラン”内ブリッヂ---☆



 丸いブリッヂ。


 正面には凹面のスクリーン。


 その前に、2人のアントマンが座っている。


 そして、中央には、応接間によくある1人掛けのソファーが2つに、

その後ろに7人掛けのソファーが1つ。


 また、左右にあるコンソールにもそれぞれのアントマンが座れるのだが、

その右側だけは、アントマンではなく、高身長の凛とした白人女性が座っ

ていた。


 名前を”アビゲイル・ペレット”と言い、通称”アビー”ワールドディ

フェンサー社の社員。


 今回は、主に、フライトデッキオペレーターとしてその席に座っている。


 轟雷号のブリッヂに比べ広々としたブリッヂ。


 1人掛けのソファーには、右にソンブル翁で、左にアロガンが座り。


 すぐ後ろの7人掛けのソファーには、ミオン、クレア、ローゼ、

シノブ、アイーシャ、ディノッゾ、ケイトリンが座る。


「我が出る!」


突然、アロガンが席を立ち、隣のソンブル翁に言う。


「しかし、お前は3分しか戦えんではないか」


「3分で決着をつければ問題ない」


ソンブル翁の問いに強気で答えるアロガン。


「では、僕たちが援護しよう~」


とお気楽にシノブが言うと、


「おいおいジュニア、この強酸性の雨の中、戦闘機がもつと思うのか?」


とディノッゾがシノブをいさめる。


「Uh-oh. (オッオー)」


「そうねぇ、巨神器は、空と海では戦えないしねぇ……」


シノブの発言にミオンもそう漏らす……。


 少し考えたミオンがポツリと言った。


「プルウイルス(ドラゴン)が、どうやって強風を出してきてるかわからない

けど、少なくともこの雨雲は、あの角よねぇ……だって、光ったもの……雨雲の

出る前」


「では、我が出て、あの角を折ればなんとかなるのではないか」


アロガンが恐るおそるミオンに聞く。


 ミオンはアロガンの問いに答えず、しばらく考えていたが……。


「うん、よし、これで行きましょう~」


手を”ポン”と打ってそう言うのだった。





◇◇◇◇◇





------海中轟雷号内ブリッヂ---☆



「海難のエンケラトスと、戦海魔獣将軍ラブロ率いる戦海魔獣が攻めてくると言

うのに、我が船には武器がないとは……」


と考えながら言うジェームズさんに、


「ボス、海中なら武器はありますよ!」


とヴァンスさんが言う。


「なにっ!」


俯き考えていたジェームズさんが、顔を上げ、ヴァンスさんを見た。


「魚雷ですよ魚雷」


ニッコリ笑いながら言うヴァンスさんに、時田さんが付け足して言う。


「元々旧式でございましたので、発射管事、最新式のに変えてあります……

もちろん魚雷込みでwボス」


「そうか!」


少し明るい表情を取り戻すジェームズだったが、


「しかし、いかにMr.セイアが破格の戦闘力を持っているとは言え、

数で来られると魚雷だけでは少し心もとないか……」


とまた、考え込みだした。


 そこへ、


「海で戦うのであれば、我が娘がおるではないか」


胸を張り言うカカ皇帝。


「しかし、LADYを戦わすのは……」


と困ったように言うジェームズさんに、カカ皇帝は、少し憤慨したように、


「何を言うか!我が娘は、いずれ、勇者第1婦人になる娘ぞ!

ドラゴンの1匹や2匹……」


と言いかけたところに、エドモンド王が割って入る。


「んっ、おいフォ、お前、今聞きつでならん言葉をいわなんだか?……」


と聞き返す、エドモンド王に


「なっ、何のことだ……」


「いや、勇者殿の第1婦人がシュイ殿のようにわしには聞こえ

たが……」


とカカ皇帝を睨むエドモンド王。


少し険悪な雰囲気になるが……。


 その時、全員の頭の中に念話が聞こえた。


≪俺が出よう!≫


と、突然みんなの頭の中に、念話で話しかけてきたのは……ゲキ。


「What are you saying?(どういうことだ)」


控室に居るゲキの突然の発言に、驚き言うジェームズさん。


≪確か、シュイさん例のガムを持っていたな≫


「例のガム……あぁ、はい」


≪それを俺にも分けてくれ≫


「あっ、はいw」


≪ついでにと言うと……奴がねるかもしれないが……≫


≪ソフィーさん、電龍を貸してもらえないか?≫


「あっ、はいw」


≪俺と電龍とシュイさんの青龍……それにセイア≫


≪これだけ戦力があれば、なんとかなるんじゃありませんか?

ジェームズさん≫


ゲキの言葉に、なんだかわからないが、戦力がそろったのであればと、

納得したようで、


「わかった、それで行こう!ゲキ君」


そうゲキに答えるジェームズさんだった。





◇◇◇◇◇





 ミオン達も作戦を考えたようだ。


 ただ、プルウイルス(ドラゴン)に悟られないように、今は念話を切っ

ているので、ミオンの作戦がどのようなものなのかは、俺を初め轟雷号

メンバーにはわからない。


”ゴボゴボゴボ”


 轟雷号上甲板のハッチから、例の鎧(クリスマスパーティーの時に受

け継いだ)を着たゲキと”チビ”電龍”が出てきた。


 そして、外に出た電龍は巨大化する。


”デュイ~ン”


25mの電龍にゲキがひょいと飛び乗り、俺の右側に就いた。


≪おまた~セイアッチ≫


≪待たせたなセイア≫


電龍とゲキがそう俺に声を掛けてきた。


≪後は、青龍待ちだな≫


≪ああ、もうすぐ出て来るだろう≫


俺とゲキがそう言葉を交わすと、


≪お待たせいたしました≫


と青龍が俺達に声を掛けるが……。


(んっ……肉眼では見えにくいんだよな)


海水の中に海水で出来た青龍なんで、とても見えにくい……が、


俺は、センサーで、ゲキは”気”で青龍の存在を感じ取る。


”ピッ”


≪Enemy≫


≪名称    マンタ≫


≪体長    20m≫


≪体重 45t≫


≪戦闘力   200,000≫


≪防御力  100,000≫


≪スピード   2,000≫


≪MP    20,000≫


≪特技   腹に付けているコバンザメを飛ばし攻撃する

       また、尻尾から電撃が打てる≫

【補足】  コバンザメは、敵に向かって泳いでいき体当

      たり後、自爆する。

      マンタ1体につきコバンザメ6匹


×5



≪名称    マーライオン≫


≪体長       20m≫


≪体重      200t≫


≪戦闘力   400,000≫


≪防御力  350,000≫


≪スピード   1,000≫


≪MP    40,000≫


≪特技   ・ハイドロプレッシャー

      ・目から怪光線(石化)

      ・鋼鉄の爪攻撃

      ・鋼鉄の牙による噛みつき


×1


 お出迎えが来たようだ。


豆ごはんは中学の時、生物部に所属していました。


その生物部には、なぜかアニメ好きのメンバーが多く、

集まっていました。


 そんな中、宇宙戦艦ヤマトの大ブームがあり、生物部

メンバーと、アニメヤマトの話で盛り上がってる時の話

です。


生物部の部室は、第一理科室。


顧問の先生は理科の先生。


ヤマトが、ガミラスで濃硫酸の海に潜り、溶ける溶けない

のシーンの話で、盛り上がっている時のことです。


顧問の先生が、急にみんなを集め、ある実験をしました。


1つ目のビーカーには希塩酸を入れ。


2つ目のビーカーには濃硫酸を入れてありました。


そして、そこにそれぞれ金属片を入れたのです。


当然、僕たちは、濃硫酸のビーカーの金属片が激しく溶けるの

を想像していたのですが、結果は、さにあらず……。


希塩酸の入ったビーカーの中の金属片は激しく泡立っているにも

かかわらず、濃硫酸の方は、金属片の表面に泡が吹くものの、

殆ど変化がなかったのです。


この結果に驚く、生物部部員に、顧問の先生が言いました。


「濃硫酸の海でヤマトは溶けません!」って、その言葉に


唖然とする中学生のころの豆ごはんでした。


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