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225話 巨大ロボットに乗ってみるぅ~w



ソンブル翁に代わりソアラねぇーちゃんが話す。


「あながち、前の勇者だけが悪いわけではないんだけどねぇ……。

人知れず活動するオブリヴィオンも悪いのよねぇ~」


の発言を聞いて、ソンブル翁が憮然と言い返す。


「それは、我らはこの星のあくまでも”管理者”としての立場故……」


「管理者?……」


とソンブル翁に聞き返すミオン。


「この星の人類存亡の危機以外は、干渉しない存在じゃよ」


とソンブル翁がミオンに答える。


「うん、それは分かるけどさ……真面目過ぎるわよあんた達」


「真面目過ぎる……」


ソアラねぇーちゃんの発言に”ガンプラ”もとい、インヴィクタさんが尋ねる。


「うん、真面目だからよ」


と答えにならない答えを言うソアラねぇーちゃんに俺がおもわず言う。


「それじゃ~、答えになってないよねぇーちゃん」


「ああ、それもそうね」


俺の突っ込みに、あっさり非を認めるソアラねぇーちゃん。


「管理者なんだから管理すればいいじゃん」


とこれまた俺には意味不明の回答をするねぇーちゃん。


「しかし、我らは人々の暮らしには不干渉と言う規約が……」



とインベクタが言うと、ねぇーちゃんは、インベクタに向き直り語気を強めて言う。

「それなら、ソフィーを拉致するために護衛を殺したり、ソフィーを護衛するセイ

ア達も襲った……のは干渉じゃないっていうの!?」


「いや……それは……」


とソンブルが痛いところ突かれたって顔をして口よどむ。


「それは、大義のため致し方ないかと……」


代わりにインベクタが答える。


その言葉を聞いて、ムッとしたソアラねぇーちゃんがさらに語気を強め言う。


「名もなき護衛と言えど、この星の民の命には違いないんじゃない!」


その声に驚き固まるソンブル翁、インベクタにアロガン。


「そもそもここの世界は、魔物があちらこちらに闊歩し、いつ命を亡くすとも

知れない世界でしょw」


と今度は打って変わって優しく諭すように言うソアラねぇーちゃん。


「だからこの世界には強いリーダーが必要なのよ」


それを黙って聞くソンブル翁、インベクタにアロガン。


「だから、ここの世界の国々は王制なんだし、たまに現れる強力な力を持つ

”転生者”に憧れ、勇者と奉る、そんな世界なんだからさぁ~」


「こう、もっと人々の心のよりどころっていうか、そうね、言ってしまえば”神”

なる存在にあんた達がなっていればもっとこう事態はうまく行っていたんじゃない

かな」


と言うソアラねぇーちゃんの発言に、


「そうですよ、我々をお創りになった存在なんですから」


とニールさんが賛同する。


「”神”なんておこがましい……我らはただ、この星にオブリヴィオン

の民が根付き、繁栄するために、この環境に適した人類に……しただけの

こと、決してこの星のシステムに干渉できるだけの知恵も力もない」


とソアラねぇーちゃんの発言に淡々と答えるソンブル翁。


「でもねソンブル、今、そうも言ってられないのよ」


と返すソアラねぇーちゃん。


 その言葉に俺達一同、固唾を呑むのだった。





◇◇◇◇◇





 前回(300年前)のドラゴンや魔人達の戦いの時に、異変がすでに起こっていた。


 それまで、バラバラに攻めて来ていたドラゴンや魔人らの中の1人の魔人が、ある

一体のドラゴンを吸収し魔王となった。


 そして、その魔王は、他のドラゴン族や魔人族を従え、魔王の下1つの統率の

とれた軍として攻め入って来ていたのだった。


 オブリヴィオンの12神将達もこれには苦戦した。


 ”負ける”ってことはなかったそうだが、かといって、今までのように攻め入る

ことが出来ず、戦いは硬直化した。


 そこへ、噂で魔王アロガンが暴れまわっていると聞きつけた勇者(山田太郎)

が、参戦してきたため、戦いは3つ巴の大混乱になり、劣勢のあまり、焦った

勇者チームが、例の轟雷号の最大の武器”反応弾”をオブリヴィオンの12神将

と本来の魔王軍との、まさに争っているど真ん中に打ち込むと言う暴挙に出た。


 結果、魔王軍の全滅とともにオブリヴィオンの12神将の壊滅により、戦いは

終結した。


 まぁ、前回の戦いはそれで事なきを得たのは事実なんだけど、そのおかげで

今回の"大災害"(魔王とドラゴン達)との戦うための戦力がなくなったって訳。


 しかも、ねーちゃんの話だと、その時、亡くなったオブリヴィオンの12神

将のうち、アロガンとインベクタの2人を除く10人の神将の魂を得、それに

よって、勇者が放った反応弾の解析もし、対策は十分とってきてるらしい。


 そして、魔界(月のコア)で、力と体を復活させたばかりか、お互いが戦い、

負けた魔人やドラゴンを勝った方が吸収し、より強く、賢い存在になっている

そうだ。


(こりゃ、なかなか厄介だね)





◇◇◇◇◇






 そこで、ねーちゃんのアイディアなんだけど、まずアロガンにねーちゃんの聖霊

力の力を一部与え、強化をする。


 具体的には、アロガンは、ソフィーの魔力で魔核を形成し、そこに彼の魂を宿し

ているので、そこにねーちゃんの聖霊力を少しだけ注ぐらしい。


 その結果どうなるかと言うと、


 アロガンは元々、オブリヴィオンの12神将の中で、”閃光王子”と呼ばれ、”光”

魔法に猛た戦士だったそうだ。


 そのアロガンが聖霊力の力を受けると……。


 3分だけ、身長40mの巨人に変身できる……らしい。


 体の巨大化に伴い技の威力も増す……てことらしいが……・


(これって……アルティメットマンじゃねぇ?)


 続いて、インベクタ。


 インベクタもオブリヴィオンの12神将の中で、”神速の貴公子”と呼ばれ、

”加速”による瞬間移動のような動きで、敵の攻撃をかわし、攻撃するのを信条に

戦っていたらしいが、体を失い機械の体だと、どうしても空気抵抗や、衝撃から

身を守らなければならず、ましてや今回は身長18mの巨神器の体とも成れば、

受ける空気抵抗や衝撃は半端ない。


 そのために強力な魔法障壁を張らなければならず、稼働時間に制限がかかっ

ていたが、ねーちゃんの聖霊力を受けたことにより、物理現象無視な行動がで

きるようになる。


 具体的には、空気対抗や衝撃が無効になるので、強力な魔法障壁を張らなく

て済むし、彼の体の装甲材も、より軽いものへと換装できるという訳。


(なんか無茶苦茶やな)


 因みにサディコと デロべもそれぞれ2つ名がある。


 ”氷結の侯爵”サディコと”灼熱の大元帥”デロべ


 が、


 しかし、俺達が戦ったサディコとデロべの2つ名ではない。


 これは元々のオブリヴィオンの12神将のサディコとデロべの2つ名であり、

俺達が戦ったのは、まったくの別人なんだそうだ。


 これは、オブリヴィオンの12神将を失ったオブリヴィオンと言うか、

ソンブル翁が、何とか戦力を整えたいと思い、たまたま、罪を犯して処刑され

た人の魂を手に入れ、それを使って作ったんだそうで、一番初めに俺と戦った

(そのため俺は死にかけたんだけど)デロべは、元々はリザードマンの総戦士

長だった人物。


 名を”イビル”と言い、現王のハーン王を亡き者とし、反乱を起こしてベラト

ーラ首長国を自分のものにしようとした人物らしい。


 最も、それをいち早く察知した現総戦士長のダエンに捕らえられ、反逆罪の

罪で処刑されたと言うことだ。


 また、サディコはアルブ王国の錬金術師で、名を”ポー”と言うらしいのだが、

錬金術で、不老不死の研究に没頭するあまり、アルブ王国の一般人を次々とさら

い、不老不死の実験台にするという暴挙を働いた罪で、これまた処刑されたんだ

そうだ。


 その2つの魂を使い復活させたサディコとデロべだが、魂の記憶の上書きを行

ったにもかかわらず、元の粗暴が現れ、ソフィーの護衛を無残に殺したり、俺を

殺し……かけたと言う訳。


 それと、魔物を使役するのに機械を埋め込んでいたと言うのも、本来のオブリ

ヴィオンの12神将であれば、思念波で魔物を操れるのだが、肉体を失ったアロ

ガンやインベクタは、元より、本来の12神将でないデロべではそれができず、

やむなく魔物達にコントロール装置を埋め込み使役していたそうだ。


 ただ、サディコだけは、元々”ポー”だったころに持っていた魔法スキル”幻惑”

が、魂の記憶を上書きしたにも関わらず使えたので、それは使っていなかったそ

うだ。


 そのおかげで、彼、サディコ自身はデロべと違い、自分は12神将のオリジ

ナルだと勘違いしていた節があるそうだ。


閑話休題それはさておき


「ねぇ~ミオン、ブレイブロボの修理はどうなてるのかな?」


とソアラねぇーちゃんが、唐突に尋ねる。


「ん!?、ブレイブロボの修理は……」


と時田さんに視線を合わせるミオン。


 そのミオンの視線を浴びて時田さんが答えた。


「相済みません、まだ全然手を付けてはおりません」


と深々とミオンに深々と頭を下げる時田さんに、


「いえ、そんな、仕方ないですよこのところバタバタだったんだし」


と恐縮しながら、時田さんに言うミオン。


 それを聞いたソアラソアラねぇーちゃんが、にやりと笑いミオンに言う。


「ミオン、あなた、巨大ロボットに乗ってみる気ある~」


その言葉を聞いたミオンが、目を輝かせ言う。


「あるある、ありますともw」


 その光景に俺は……。


(また~ねぇーちゃん変なこと考えてるんじゃないかな)


と心で心配するのだった。









初めは、巨大ロボット出すつもりはなかったのですが……。


結局、出すことになりました(・_・;)

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