205話 お仕置きタイム
「それじゃ~お仕置きタイムと行くよ~みんな~w」
ミオンの言葉に、俺達は所定の位置へと散らばって行く。
俺は一旦変身を解く。
「Release!」
そして、エドナさんに『眠りの鈴』を返してから再び、
「 チェインジング!(Changing)」
変身した。
そして俺は、すぐさまPhoenix召喚する。
「フェニックス!攻撃ヘリを頼む」
って、本来言わないでいいんだけど、ちょっとカッコ付けて言いたかったもので
……。
Phoenixは、何も言わずそのまま、敵戦闘ヘリの方角に飛んだ言った。
(なんかリアクションしてよフェニックス)
エドナさんは、俺から『眠りの鈴』を受け取ると、俺からちょっと離れた所で、
『迷彩のマント』を羽織った。
忽ち、エドナさんの姿が消える。
◇◇◇◇◇
俺とブレイブロボが、前に出て、高速で俺達に迫って来るテクニカル(ピック
アップトラックの荷台に武器を積んだ車両)6台に向け一斉射撃をする。
「ロボ!速射破壊銃!」
『マッシ!』
ロボの『GAU-19』12.7mm口径のガトリング式重機関銃の射撃に合わ
せ、俺も両腕をマシンガンアームに変え弾丸を放つ。
”バリバリバリ”
1台は、左側の前後のタイヤを撃ち抜かれ、タイヤがバーストし、左に横倒しに
なる。
「うわぁ~!!」
荷台で60mm機関砲を構えていた兵士が車の荷台から放り出された。
2台目のテクニカルはフロントカバーが吹っ飛び、エンジンが燃えだした。
運転席、助手席の兵だけでなく、荷台に乗っていた兵士も慌ててテクニカルから
離れると……。
”ドッカーン”
テクニカルは爆発し、粉々になった。
テクニカルから離れた兵士達目掛け、1本の矢が山なりに飛んだ。
”ピユー”
「ディバイダー」
エドナさんの掛け声と共に1つの矢が6つに別れ、兵士達を襲う。
”ブス”
”ブス”
”ブス”
”ズボ”
”ズボ”
”ズボ”
それぞれ、腕や肩口に矢が刺さった兵士達は次々に気を失い倒れて行く。
(この矢には、アイーシャさんが作った痺れ薬が塗ってあるんだよ)
それを見た後続のテクニカル4台は、一旦停止し、方向転換を図ろうとする。
そのうちの60mm機関砲を積んでいた、2台のテクニカルの機関砲が俺とロボ
を襲う。
”ドドドドド”
即座に俺は、両腕をバリアーアームに切り替え、バリアーを展開し、それを跳
ね返す。
”カン”
”カン”
”カン”
その間にクレアさんが、その2台のテクニカルに向け、持っていた盾を投げる。
「スピンシールド!」
クレアさんが、投げたラウンドシールドは弧を描くように飛んで行き、2台のテ
クニカルを2つに切り裂いた。
”キュルキュル”
”バキーン”
”キュルキュル”
”バキーン”
テクニカルの荷台に乗り、60mm機関砲をこちらに向けていた兵士達が、運転
席側と荷台に真っ二つに割られた反動で前に飛んだ。
「「うわぁ~!!」」
前に飛び、地面を転がる兵と、テクニカルを半分に割られ、慌てて運転席や助手
席から飛び出た兵にまたもや1本の矢が山なりに飛び……。
”ピユー”
「ディバイダー」
エドナさんの掛け声と共に1つの矢が6つに別れ、兵士達を襲う。
”ブス”
”ブス”
”ブス”
”ズボ”
”ズボ”
”ズボ”
そして、腕や肩口に矢が刺さった兵士達は、先ほど同様に次々に気を失い倒
れて行った。
その時!残りの2台のテクニカルから、積んでいたミサイルランチャーのミサイ
ルが放たれた。
”プシュ――――”
白煙をあげながら、ミサイルが俺目掛け飛んでくる。
その時だった、ブレイブロボの後ろに立つ、ミオンの肩から25Cmの電龍が飛
び出し、一気に巨大化する。
”ブィ~ン”
巨大化し、体長25mとなった電龍が大きな口を開け、飛んできたミサイルを飲
み込んだ。
”Boom!”
小さく破裂音が電龍のお腹から聞こえて来て、口から”もぁ~”て白い煙を上げ
る。
「大丈夫か!電龍」
と大声で聞く俺に、振り返った電龍が、一言言った。
「セアイッち……これ不味いわ」
突然現れた、巨大な白いコブラ風の電龍を見て、テクニカルをすて、逃げ出す兵士達。
「「「「「「うわっ~!」」」」」」
しかし、またもやそこに一本の矢が飛んでくる。
”ピユー”
「ディバイダー」
エドナさんの掛け声と共に1つの矢が6つに別れ、兵士達を襲う。
”ブス”
”ブス”
”ブス”
”ズボ”
”ズボ”
”ズボ”
そして、腕や肩口に矢が刺さった兵士達は、先ほど同様に次々に気を失い倒
れて行った。
(結構……ワンパターン)
◇◇◇◇◇
------第三者視点--- ☆
セイア達が、テクニカル(ピックアップトラックの荷台に武器を積んだ車両)と
交戦している中、上空では……。
"バラバラバラバラバラ"
「ふん、なめやがって~今に思い知らせてやるぞ」
MD 530F (MD 530ベースに製作された、軽量多目的ヘリコプター)
の操縦桿を握り締めながら、マジュド(テロ組織)ナンバー2のナセルが呟いた。
「前方に飛行物体!」
隣の席の兵士がそう叫ぶと、
「何!?」
と言いながら、自分の視界にそれを捕らえた。
「鳥……にしてはデカいか」
とナセルが呟いた次の瞬間!
大きな鳥は目からレーザーを放った。
”ピー”
「んっ!クソ」
操縦桿を左に倒し、それをかろうじて回避するナセルだったが……。
ナセルが辛うじて避けたレーザー光線は、後続を飛ぶナセルの友軍機3機のうち
の1機に命中した。
”Boom!”
レーザーがエンジンに命中し、黒煙と炎を上げるナセルの友軍機は、
「エンジンをやられた!」
「不時着する」
と無線で言い残し、かろうじてローターの羽根の角度を変え、ゆっくりと地面に
不時着する。
「またしてもマクギャレットの息子の仕業か!」
「全機、俺についてこい!」
そう叫ぶと、自分達とすれ違った大きな鳥を、旋回して追うナセルの戦闘ヘリ
に、残りの勇軍機も続く。
"バラバラバラバラバラ"
ナセルは大きな鳥に追いつくと、
「全機あいつにお見舞いしてやれ!」
と言いながら、ミサイル(スティンガー)を発射した。
”ブッシュ~”
”シュ~”
ナセルに続き他の2機もミサイルを発射する。
”ブッシュ~”
”シュ~”
”ブッシュ~”
”シュ~”
大きな鳥に向かって3つのミサイルが迫って行くが……。
大きな鳥はどんどんとスピードを上げ、急上昇した。
その光景にナセルが大きな声で言った。
「なっ何!音速を越えるだと!」
大きな鳥は、音速を越え上昇し、ナセル達の視界から消えると共にレーダーからも
消えた。
「目標lost!」
「っくそ~!」
目標を見失ったナセルが、そう言った直後だった。
”ピー”
”Boom!”
”Boom!”
レーザーが真上から放たれ、ナセルが乗る機体の両脇を飛んでいた2機の友軍機
(MD 530F)に命中し、黒煙と炎を上げた。
「真上からだと!」
そうナセルが叫んだ次の瞬間!
”ピー”
”Boom!”
ナセルの機体もエンジンをレーザーで撃ち抜かれた。
「お・おのれぇ~!」
”ビィ・ビィ・ビィ・”
エンジンをやられ、機体のコントロールが効かないナセル。
しかし、彼も他の機同様ローターの羽根の角度を変え、何とか不時着すること
が出来た。
「クソが!ぶっ殺してやる!」
不時着したナセルが、機体後方から何とかアサルトライフル(AK47)を取り
出し、同席していた部下共々、他の不時着した攻撃ヘリの兵士達とも合流し、セ
イア達の居る場所まで移動をしようとした時だった。
歩いて移動するナセル達の後ろから、大きな影が伸びて来た。
「「んっ!?」」
ナセル達マジュドの兵士がその影を見て後ろを振り返ると……。
そこには、体長25mの大きな白い蛇に似たバケモノが、舌をチョロチョロ
出しながら立っていた。
「んっが!」
「「「あわわあわわ」」」」
「「「「……」」」」
驚くナセル。
口から泡を吹く兵士に、あまりの恐怖にその場で固まる兵士達。
そんなナセル達に電龍はにっこり笑って挨拶する。
「こんにちは、僕、電龍ですw」
”バリバリバリ”
顔を近づけ言う電龍に、恐怖のあまりナセルはじめマジュドの兵士達が、持っ
ていたアサルトライフル(AK47)をフルオート射撃した。
”バリバリバリ”
”カン・カン・カン・カン”
”カチ、カチ、カチ”
弾切れになってもまだ、引き金を引いているナセル達マジュドの兵士に向かっ
て、電龍が少し怒り気味に言う。
「ちゃんと挨拶してる僕になんてことするんだい!」
「そんな礼儀知らずには……」
そう言いながら、恐怖に怯えるナセル達の顔をなめるように見つめ、更に電龍は
言った。
「お仕置だべぇ~」
「「「「「「「「ひぇ――――――!」」」」」」」」
その言葉に悲鳴を上げるナセル達マジュドの面々であった。
本文で、戦闘ヘリがエンジンをやられ不時着しますが、
これは、実は豆ごはんの高校の同級生がヘリコプターの
パイロットをしていまして、飲み会の席で僕が、
ヘイコプターって飛行機と違い滑空できないからエンジン
止まるとそのまま落ちるだけじゃないか?と尋ねると、
その友達曰く、ローターの羽根の角度を変え、ゆっくりと
地面に不時着出来るんだぞ!って言ってたのでそれを
採用しました。
豆ごはんはヘリコプターのパイロットでないので、
実際どうなるかわかりません(汗)




