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異世界いったらヒーローごっこ ~夢勇者GUY BRAVE~  作者: グリンピースの豆ごはん
第4章 えっ!こっちでもヒーロー!?(学園編)
204/267

201話 潜入!ジャンナ(楽園)



「戻っておいでピーちゃん」


自身の足に取り付けられた、スピーカーから聞こえる俺の声に、少し戸惑いながら

も、


”キーキッキッキッ”と鳴いて、現場を離れ戻って来るピーちゃんだった。


30分後、トレーラーの前で待つ俺の肩に止まるピーちゃん。


 俺は、ピーちゃんに取り立てのネズミをご褒美として挙げる。


"カァカッカッカッ"と鳴いてそれを啄む……ってより頭を引きちぎって……。


これ以上、俺には表現できません。


 まぁ、このネズミは、ピーちゃんが敵のアジトに言っている間に、α(アル

ファ)チームのサポートチームの人達が、今は人気のない村中を探し回って捕

まえてくれたものなんだけどね。





◇◇◇◇◇





 食事の終わったピーちゃんを肩に載せたまま、俺はトレーラーの中に戻ると……。


「ディノッゾ!マクギー!」


顔でこっちにこいって感じで、ディノッゾさんとマクギーさんに合図するヴァン

スさん。


 何やら大型モニターに映し出された”ジャンナ”(刑務所)の見取り図の前に集

まり、話し合いをする3人。


「僕がヘリで攻撃を仕掛けますから、その隙にチーフ(ヴァンスさん)とマクギー

にサポートチーム6人で……」


「いや、ダメですよ、施設の殆どが地下にありますし、そこのどこに人質が居る

かもわかりませんし、第一、戦闘ヘリ今回持って来てませんよディノッゾさん」


と、ディノッゾさんの意見に反対するマクギーさん。


「ふんっ、なけりゃ~あいつらのをぶんどればいい♪」


と不敵な笑みを浮かべて言うディノッゾさんに、


「砂漠の真ん中にあり、周りに隠れる所ないんですよ!」


「どうやって奴らに気が付かれづに近づくんですか!」


と少々呆れぎみに言うマクギーさん。


「見つからずに行ける方法がありまぁ~すw」


とそこへ笑顔で手を上げ3人に言うミオン。


「えっ、どうやってだい?」


ミオンの言葉を聞き返すマクギーさん。


「それはですねぇ……」


とミオンがマクギーさんの問いに答えようとした時だった。


「お嬢ちゃん……どんな策があるか知らないが、ここは君達子供の出る幕ではない

んだよ」


と諭すようにディノッゾさんはミオンに言った。


「えっ、でもぉ~……」


ディノッゾさんの言葉に、少したじろぐミオン。


(珍しいな……ミオンがたじろぐなんて)


って俺が思っていたら、


「ディノッゾ!……お前なら”ある”と言うのか!」


と横から時田さんが言う。


「あっ、チー……いえありません」


と首を垂れるディノッゾさん。


(時田さんはここの元チーフだったもんね)


(でも、いつもの口調と違い、なんか怖いな時田さん)


「今回のボスの拉致は、どう言い訳してもお前達α(アルファ)チームの失態だ

!」


「あっ、チー……いや時田さん」


とまたもやチーフと言いかけてやめるディノッゾさん。


「何だ!ディノッゾ」


「いえ、……何でもないです」


時田さんに名前を呼ばれ、黙り込むディノッゾさん。


「ヴァンス!今回の救出作戦は彼女らに任せるんじゃなかったのか!」


とディノッゾさんから目線を外し、今度はヴァンスさんに投げかける時田さん。


「あっ、いや……そうだったな時田」


少し目を泳がせながら言うヴァンスさん。


(いつも優しい時田さんだけど……ひょっとしてこれが彼の本当の姿なのかな?


「では、白鳥様、作戦よろしくお願いいたします」


今度は打って変わってミオンに笑顔で言う時田さん。


「あっ、はい……では……」


と時田さんの豹変ぶりに流石のミオンもタドタドシクなる。


(ん……確かに時田さんの態度の違いに戸惑うよな~ミオン)


とミオンに同情する俺だった。





◇◇◇◇◇





 この日は、1日ビダーヤ村に止めてあるトレーラーの中で過ごし、次の日、

早朝(明け方)に ビダーヤ村と敵のアジトのあるジャンナ(政治犯専用刑務

所)との丁度中間地点にある、ごつごつとした岩だらけの場所に俺達はトレー

ラーを止めた。


「じゃ、セイアよろしくねぇ」


「ああ、わかった」


俺は一旦変身して、ユニコーンを召喚する。


「 チェインジング!(Changing)」


の掛け声と共に俺の体が光だし変身する。


 変身後、ユニコーンを召喚し、


「こいユニコーン!聖獣合体だ!」


とユニコーンに大声で俺が叫ぶ。


 ≪Charge up Kentauros≫


俺がユニコーンと合体し、


「完成!ケンタウルス!」


と叫ぶと、この光景を目の当たりにしたヴァンスさん、ディノッゾさん、マクギー

さん、それにサポートチーム合わせたα(アルファ)チーム全員が、口をアングリ

開けて固まった。


 後で聞いたら、ヴァンスさん、ディノッゾさん、マクギーさん達初め、α

(アルファ)チームの面々は、当初シュイが出した25cmの青龍(水の龍)にし

ても、ンドワン国からここに来るまでの間、トレーラーの充電の為、俺が何度か、

GUY BRAVAに変身した姿を見てもそれは一種の手品マジックだと思っていたら

しいんだ。


(オイオイこの姿(GUY BRAVA)は着ぐるみではないですよ)


 ゲキが、ケンタウルス形態のユニコーンの背中に”マジックボックス小”を括り

付けてくれた。


「そんじゃ~」


って俺は皆に声を掛けてから透明マントを羽織と……。


俺全体(ケンタウルス形態)が消えた。


「「「「「「「「「Amazing!(すごい) 」」」」」」」」」


それを見たα(アルファ)チーム全員が叫ぶ。


それを見たミオンは少し胸を張っていた。


「「行ってらしゃいませw」」


声をそろえて言うソフィーとシュイ。


 それに……。


 敬礼をして俺を見送るシノブと時田さんを見て、慌ててα(アルファ)チーム全

員が、同じように敬礼をして俺を見送ってくれた。





◇◇◇◇◇





 敵のアジトのあるジャンナ(政治犯専用刑務所)の手前2Kmで、ユニコーンの

背中括り付けてた”マジックボックス小”の紐を解く。


 結び目を引っ張れば、簡単に解けるようゲキが結んでくれていたので、簡単に解

ける。


 落とさないようそーと、両手で”マジックボックス小”を取る。


 人間と違い今の俺はアンドロイドだから腰の可動域が人よりある。


 殆ど真後ろに向けちゃう(笑)。


 そして、俺はユニコーンと分離し、ケンタウルス形態を解いた。


 分離したユニコーンは透明ではなくなり姿を現すが、すぐさま俺は送還しユニコ

ーンを消した。


 一旦、透明マントを脱ぎ、ついでに変身も解く。


そして、”マジックボックス小”を背中に背負ってから再び透明マントを着た。


 そこから徒歩で歩くこと30分。


 地面が砂で歩きにくいのと、時折吹く風に細かい砂が混じり、口の中がざらつく

のを気にしながら歩いていたんでね。


 まぁ、時折空く風のお陰で、俺の足跡は消えるので、敵には見つからないと思う

けど。


 俺の目の前には、朝日を浴びた高さ5mの壁と正面には分厚い鉄製の扉がある。


 扉の左右には高さ8mほどの物見の塔がある。


(ここが正面玄関か)


 俺はここでしばらく待機する。


 すると10分くらいで、見回りの兵が戻って来て門が開いた。


(今だ!)


 俺は、見回りの兵の後に続いて門の中に入った。


 俺の頭上(5m位)には、小さな雲……って言うか、何かの煙のような物が浮か

んでいる。


 正面ゲートを過ぎると、敷地の真ん中に大きな倉庫のような建物が見えた。


 敷地の南北に延びるそれは、左右(東西)ががら空きとなっており、地面よ

り高くなっている。


 結わば、トラックターミナルの荷の集積場のホームのようにトラックを、後

ろから付けて荷物を降ろしやすくした構造になっていた。


 右に戦車やテクニカル(ピックアップトラックに武器を積んだもの)が止ま

っており、左のホームから少し離れた敷地に戦闘ヘリが止まっていた。


 南の敷地には、太陽光パネルが並んでいる。


 俺は、人気がないのを確認して、ホームに駆け上がる。


 そして、


 ≪いいぞ≫


と念話でソフィーに合図を送ると、俺の頭の上の小さな煙の塊が突然、水の塊

に変わったかと思うと、”ボタ”と俺の足元に落ちて来た。


≪それじゃ行こうか≫


俺はそう念話で言い、建物南側の階段目指し歩き出すと、俺の足元の水たまりも

一緒についてくるのだった。





◇◇◇◇◇





 階段を降りると、そこには真っすぐな通路、正面には北側からの階段がある。


 途中の中ほどには横に伸びる廊下と交差した十字路が見える。


 ここの建物は、地下4階、地上1階の構造になっており、今居るのは地下1階。


 十字路を右に曲がると職員専用の部屋があり、向かいは職員専用の食堂になって

いる。


 今も兵士達の話声や、笑い声が食堂から聞こえてくる。


(まぁ、アラビア語何で、何言ってるかわかんないけどね)


 で、左に曲がると所長室と来賓応接室があり、その向かい側は売店と理髪店なん

だが……。


 所長室は、恐らくマジュドのリーダーのカリールが使っている部屋だと思うが、

今は誰もいないようだ。


 売店と理髪店に関しては、今はただ、荒れた部屋になっていた。


”コツコツコツ”


≪ヤバイ!≫


 向かい北側の階段から降りて来た兵士2名がこっちに向かって歩いてくる。


 俺の念話の言葉に床に広がる水たまりはすぐさま反応し、壁を”スルスル”昇

って天井に張り付いた。


 俺は、向かって来る兵士2名とぶつからないように身構えたが……。


 彼らは、そのまま職員専用の食堂の方に曲がった。


(ふぅ~)



今年の夏は本当に暑い……暑すぎです。

筆が進みません。

と言いながら今週はこれを入れて2話アップする予定ですけど(笑)

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