表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界いったらヒーローごっこ ~夢勇者GUY BRAVE~  作者: グリンピースの豆ごはん
第4章 えっ!こっちでもヒーロー!?(学園編)
192/267

189話 前方後円墳攻防その3


「リリース!(Release)」


俺は変身を解いて小屋の中に入る。


 セーフテーゾーンと書かれた小屋は見た目と違い中が広い。


 入口付近は土間になっており、簡単な調理ができる台所もある。


 奥には畳が引き詰めた6畳程度の部屋があり、その奥には何と!トイレと2人用

シャワールームまで完備されている。


 交代でシャワーやトイレを使い、皆でお茶とお菓子でコーヒータイム。


って言っても、異世界組は紅茶だし、さくらばーちゃんとゲキは番茶だけどね。


お菓子は、エドナさんが焼いたクッキーをいただいた。


「んじゃ、そろそろ行きますか」


ミオンのその言葉に皆は準備をし、俺は再び変身する。


「 チェインジング!(Changing)」





◇◇◇◇◇






 番屋セーフィティーゾーンを出て、奥にある大きな引き戸を、ブレイブロボ

が、先ほどの観音開きの扉同様に力業で開ける。


”ズルズル~”


「あっ!」


「Woah」


ブレイブロボに続いて、入り口を入ったミオンとシノブが口々に言った。


俺も皆に続いて中を見て見ると……。


”ピッ”


≪Enemy≫


≪名称     ハニワ大人だいじん

≪戦闘力     30,000≫

≪防御力    60,000≫

≪スピード      100≫

≪MP      1,000≫

≪特技     剣     ≫


×1


 身長25mの大きなハニワ兵がそこに居た。


 ハニワ大人だいじんが、佇むその部屋は大きなドーム球場って感じの所で、俺達が部屋に

入ると同時に魔光の装置が働き一気に明るくなる。


「うわぁ眩しい~」


ミオンがそんな言葉を発した時だった。


 ハニワ大人だいじんの目が光ったと思ったら、見る見る顔が緑色に代わり、次いで温和

な顔のハニワが鬼のような顔に変化する。


(あっあ!あれって……あれだよな)


 俺が心でそんなことを思っていると、ハニワ大人だいじんが腰の刀を抜いて、俺達の方

に”のっし、のっし”と近づいてきた。


「ロボ・ストロングバズーカ!!」


『マッシ!』


ミオンの命令に、ロボが返事をすると、背中にあるカールグスタフ84mm無反動

砲×2が肩までせり上がり、肩の上で水平にセットされると、


”ズドーン””ズドーン”


 ロボの放つ84mmの弾が白い煙と炎を出し、ハニワ大人だいじんの腹部鎧部分に命中する。


”スババーン”


 無反動砲の勢いで、少し後ろにのけ反るハニワ大人だいじん


 84mmの弾2発が命中したハニワ大人だいじんの腹部鎧の装甲には、少しヒビが入って

いる様に見える。


 それを見たシノブが、背負っていたマジックボックス小から、カールグスタフ

84mm無反動砲をを取り出し、同じ個所に向け発射する。


”ズドーン”


”スババーン”


”ピキピキピキ”


 ハニワ大人だいじんの腹部鎧の装甲に小さな穴が開き、ヒビが更に広がる。


 ハニワ大人だいじんは、そこを左手で庇いながら、右手の剣を振り上げ、再び俺達の方

に向かってきた。


「散開!」


ミオンの言葉に、俺達全員が左右へと散らばる。


と同時に、


「皆~一斉射撃!」


走りながら、ミオンがそう指示を飛ばす。


「ファイヤースピンシールド!」


「ライトニングアロー!ディバイダー」


「撃心流奥義の1つ 真空切り!」


「撃心流気功手裏剣!」


ハニワ大人だいじんの右側に回り込んだ、クレアさん、エドナさん、ゲキ、さくらばーちゃんが技を放つ。


が!


”カキーン”


”カン””カン””カン””カン””カン””カン”


”カキーン”


”カン””カン””カン”


 クレアさんが放つ、スピンシールドに炎の魔法を付加した”ファイヤースピンシ

ールド”を初め、エドナさんの放つ”雷”の魔法を流す6つに別れた矢も、ゲキが

放つ”気”の刃も、ばーちゃんの”気”の手裏剣もことごとく跳ね返された。


(表に居たハニワ達とは違うって事か!)





◇◇◇◇◇






「ラグナヴェール!」


ゲキ達と反対側に回り込むシュイがソフィーに声を掛ける。


「はい!」


ソフィーは、シュイの意図するところに気づいたのか、シュイに頷きながら、右

手に持ったステックをかざし、ステックの青いボタンを押した。


 ソフィーの持つステックから、大量の水が噴き出すと同時に、呪文を唱え終え

たシュイが叫んだ。


「出でよ青龍!」


 その言葉と同時に、ステックから出た水は、大きな水の龍となって、天井付近

に浮かんだ。


「青龍!スピンドリル」


シュイの命令に水の龍はゆっくり回転しだし、徐々に回転速度を上げて、やがて

ドリルのようになり、ハニワ大人だいじんを襲うが、ハニワ大人だいじんは、持っていた剣を振るっ

てそれを弾き返した。


”バキーン”


 青龍は、ハニワ大人だいじんの剣に弾かれ壁に激突し、四散する。


「えっ、そんなぁ~」


驚くシュイ。


 そこに間髪入れず、


「ロボ・速射破壊銃!」


『マッシ!』


走りながら……と言うよりロボに合わせているので、歩きながらロボに命令するミ

オン。


 ミオンの命令に返事をしたブレイブロボ・Gは、左腕に装備された『GAU-

19』12.7mm口径のガトリング式重機関銃をぶっ放した。


”バリバリバリ”


 しかし、先程負わせた腹部鎧装甲部分を左手でカバーしているので、左手の装

甲を少し削るも、たいして効果はないようだ。


その横で、バレットM82A1を構え、狙いをつけるシノブが言う。


「左手が邪魔だなMissシラトリ~」


「そうね」


シノブとミオンがお互いそう言葉を交わすと、ハニワ大人だいじんの正面で待機していた俺

にミオンが叫ぶ。


「セイア!」


その言葉に俺は黙って頷き、右手をワイヤーアームに変えてから、頭の中のカーソ

ルを選択する。


≪Charge up Kentauros≫


 いつもの合体シークエンスでケンタウロス体型になった。


「完成!ケンタウロス!」


俺は、右手にユニコーンの角が変化したスピアーを持ち、徐に、ハニワ大人だいじん目掛

け走り出す。


 それに気付いたハニワ大人だいじんは、俺を剣で切り裂こうと剣を振り下ろすが……。


(遅い!おそいよ~だ)


 俺は、あっという間にハニワ大人だいじんの股間をすり抜け反対側にでUターンし、

再びハニワ大人だいじんに向かって走り出した。


 それに気が付き、ゆっくりと振り向くハニワ大人だいじん


 右手の剣を振り下ろし、俺を襲うとするが……。


”バッキ――――ン”


 寸前のところで俺はジャンプし、ハニワ大人だいじんの剣は空を切り、地面に突き刺さっ

た。


 ジャンプした俺は、丁度、前かがみで剣を抜こうとするハニワ大人だいじんの額に向け、


「ブーストスピアー!」


スピアーを握っている右腕を飛ばした。


”ズブッ”


 鈍い音と共にハニワ大人だいじんの額にスピアーが突き刺さった。


 驚き、もがくハニワ大人だいじん


 思わず、腹部を庇っていた左手でそのスピアーを抜こうとした……。


 その時だった。


”ズキューン”


”ズキューン”


 物凄いマズルフラッシュと共に、12.7x99mm NATO弾が、ガラ空き

となった腹部の傷に命中する。


そして!


「ファイヤースピンシールド!」


「ライトニングアロー!ディバイダー」


「撃心流奥義の1つ 真空切り!」


「撃心流気功手裏剣!」


「ダブルトマホーク~ブーメラン!」


「ストーンアロー!」


クレアさん、エドナさん、ゲキ、さくらばーちゃん、ローゼにニールさんまでも

が、攻撃に参加して、ハニワ大人だいじんの腹部を攻撃する。


「ぐわぁ~!」


声なのか、言葉なのか、わからない悲鳴めいた声を上げたハニワ大人だいじんが、いたたま

れなくなり急に立ち上がった。


 それを見てミオンが叫ぶ。


「ソフィー!」


「はい!」


ミオンの言葉に即座に反応したソフィーが、コンパクトを取り出し叫ぶ。


「出でよ電龍!」


ソフィーの掛け声と共にコンパクトから光の玉が飛び出し、見る見る大きくなると、


「お待たせしました電龍ちゃん登場!」


(お待たせとか言ってないで早く戦え!)


 そう俺が心に思ったことを察したのか、電龍は素早く、ハニワ大人だいじんに絡みつくと

そこで、


「これでも食らいやがれ!シャー」


って言いながら、高圧電流をハニワ大人だいじんに流した。


”ビリビリビリ~”


 すると、電龍に巻き付かれ、もがいていたハニワ大人だいじんの動きが止まる。


「今よローゼ!」


「OKwミオン」


ミオンの言葉にローゼがそう返事をすると手鏡を出して叫ぶ。


「いでよバール!」


すると、ローゼの持った手鏡から光の塊が飛び出し、大きなBull(牡牛)が飛

び出す。


「電龍そこどいて!」


ローゼが、ハニワ大人だいじんに巻き付く電龍にそう言うと、


「あいよwローゼっち」


そう言って電龍は、ハニワ大人だいじんから離れた。


ローゼは電龍が離れたのを確認すると、バールにローゼはに命令する。


「バール超振動ホーン!」


「グッモー!!」


すると、角が小刻みに振動し、”ミヨ~ン”って感じで音がして、ハニワ大人だいじんの足元

に突進した。


そして、ハニワ大人だいじんの右足に角を突き立てると、


”グルグルグル”


金属が震える音がしだして、やがて……。


”ガラガラガラ~”


崩れて行くハニワ大人だいじんの体。


「倒したみたいねぇ~」


とにっこり笑って言うミオンだった。





◇◇◇◇◇






 ハニワ大人だいじんの残骸をかき分け、奥に進む俺達。


 ドーム奥にある扉を見つけた。


(この扉は、上にあげるタイプだろうか……)


 またしてもブレイブロボが力業で扉を押し開けた。


”ギリギリギリ~”


 扉を開けそこに見えた物は……。


 またしても、セーフティーゾーン。


ってか、さっきのより一回り大きな”番屋”だった。


 しかも、そこには立て看板が立てかけてあり、日本語でこう書かれたいた。


『お疲れでしょうから、今日はここでお泊り下さい』


と、


(まぁ、少々疲れたけどね)


「リリース!(Release)」


取りあえず、俺は変身を解いて小屋の中に入ってみる。







ハニワ大人だいじん……そう、あの大●神です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ