表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界いったらヒーローごっこ ~夢勇者GUY BRAVE~  作者: グリンピースの豆ごはん
第4章 えっ!こっちでもヒーロー!?(学園編)
190/267

187話 前方後円墳攻防その1




「IT’S SHOWTIME♪」


ミオンの合図に各自散開する。


 前方後円墳を鍵穴の形に例え、上から見た図で説明すると、底辺の部分にエドナ

さんアイーシャさんとシュイと俺が残り、左の側面にゲキ、クレアさん、さくらばーち

ゃん、ローゼが移動。


 そしてその反対側の右側面には、ブレイブロボを連れたミオンと、シノブ、ソフ

ィー、それにニールさんが移動した。


皆の移動に合わせて、古墳の堀の水を使い作った体長25mの青龍に、ハニワ達

が気を取られている間に、俺は透明マントを羽織り透明になる。


 また、エドナさんは俺達から少し離れた所に移動し、同じく迷彩マントを羽織

りその場の景色に同化した。


 そして、シュイに青龍を地上に降ろしてもらい、濡れないようにビニールシート

を青龍の背中に掛けてから俺は青龍に跨った。


「いいよ、上げてくれ」


「かしこまりました」


俺の声にシュイが同意して、青龍を空高く上げる。


 それを見た古墳に陣取るハニワ小人しょうじん達。


 前方後円墳の四角い部分……。


 つまり、方墳の部分は、三段のいわば、階段ピラミットのように段になってお

り、一段目に剣を持った歩兵と同じく、ハニワで出来た馬に跨ったいわば、騎兵

が居て、2段目、3段目には、弓を持った兵が居るんだけど、その弓兵が、一斉

に青龍目掛けて弓矢を放ってくるが、その矢は空高く舞う俺を背中に乗せた青龍

には届かない。


 ハニワ達が空中の青龍に気を取られている間に、アイーシャさんが、


「にょびろ~!」


と如意棒を伸ばし、正面の一段目に居るハニワ小人しょうじんの歩兵と騎兵目掛け、如意棒で

突きながら割って行く。


”パリ~ン”


”パリ~ン”


(陶器で出来てるだけあって、簡単に割れるね)


 アイーシャさんからの攻撃を受け、慌てて今度はアイーシャさんに向け弓矢を放

つが、アイーシャさんは、その迫り来る無数の矢を、アクロバティックな動きです

べてかわす。


 その間に、シュイが青龍を古墳の方墳の3段に近づけ、俺は青龍から飛び降り、

3段目に居る弓兵を、誕生日にゲキにもらった2本の十手を使って次々に倒す…

…ってより割って行った。


”パリ~ン”


”パリ~ン”


”パリ~ン”


”パリ~ン”


 ハニワ達には、俺が見えないので、かなり楽勝である。


 古墳に居るハニワ達は大混乱である。


「ライトニングアロー!ディバイダー!」


”パリ~ン”


”パリ~ン”


”パリ~ン”


”パリ~ン”


”パリ~ン”


”パリ~ン”


 そこへ、迷彩マントで身を隠したエドナさんの攻撃。


 大混乱のハニワ達……。


 中には、驚いたハニワ馬が暴れまわり、馬上から転げ落ち堀に”ドボン”するハニ

ワ騎兵の姿もあった。


(へぇ~ハニワの馬でも驚くんだねぇ~)





◇◇◇◇◇






「ロボ・速射破壊銃!」


『マッシ!』


ミオンの命令に返事をしたブレイブロボ・Gは、左腕に装備された

『GAU-19』12.7mm口径のガトリング式重機関銃をハニワ

目掛けてぶっ放した。


”バリバリバリ”


”パリ~ン”


”パリ~ン”


”パリ~ン”


"タタタタタ”


”パリ~ン”


”パリ~ン”


”パリ~ン”


 ブレイブロボの隣にはシノブが居て、愛用のアサルトライフルである”ジョン”

(H&K XM8)をフルオートで射撃している。


 あっという間に、古墳右側面の上段と中段に居るハニワ小人の弓兵を、全て倒し

たミオン(ブレイブロボ)とシノブ。


その少し後方に、障壁を張り身構えるニールさんに、その後ろのソフィー。


(2人はたぶん見ているだけになるんだろうな……)


 しかし、ミオン(ブレイブロボ)とシノブが、持ち弾を打ち尽くし、シノブがマ

ガジン交換をしている時だった。


 古墳下段に居た、歩兵と騎馬のうち、騎馬兵が槍を持って堀を渡りだした。


(えっ、あの馬達……水の上を……とっ、飛んでないか?)


 ハニワの騎兵が乗る馬は水の上を飛ぶように走り、槍を構えた騎兵達がミオン、

シノブに迫って来た。


「電空ブゥ~メラン!」


ミオンは咄嗟に電空ブーメランを放つ。


 迫る5体の騎兵ハニワのうちの一体の騎兵が乗る馬にブーメランが命中。


”ガッシャーン”


”パリ~ン”


 電空ブーメランが当たった馬のハニワは砕け、上に乗る騎兵ハニワが堀の水の中

に落ちる。


”ドッボ~ン”


「Good Job!~Missシラトリw」


ミオンの攻撃を見てシノブが親指を立てて笑顔で言う。


(いや~たまたまでしょ)


 それを見て、腰の拳銃マギー(ガバメント)を抜いたシノブも、ミオンと同じよ

うに騎兵が乗る馬を打つ。


"パンパン”


”パリ~ン”


”ドッボ~ン”


"パンパン”


”パリ~ン”


”ドッボ~ン”


"パンパン”


”パリ~ン”


”ドッボ~ン”


「やり~w」


「Yes!」


ミオンとシノブはガッツポーズを決め、ハイタッチをして喜ぶ。


「あっ!」


「ミオンさん!」


 しかし、堀の水の中に落ちた騎兵5人が、なんと、ミオン達がいる提に這い上が

ってこようとしている……。


のを見た、ソフィーとニールさんが思わず叫んだ声を聞いたミオンが振り返り、


「あっ!……ロボ、ふんずけちゃいなさい!」


『マッシ!』


提に這い上がろうとするハニワ騎士達を、次々に……一生懸命踏んづけて潰すロボ。


”ドスン”


”グシャ”


”ドスン”


”グシャ”


”ドスン”


”グシャ”


その光景を見た俺は、


(子供がジダンンダ踏んでるみたいだぞ……ロボ)


と思うのであった。





◇◇◇◇◇






”シュッ””シュッ””シュッ””シュッ”


 無数の矢がゲキ達に向かって飛んできた。


 それを見たさくらばーちゃんは、素早くタスキを掛け、胸の前で手を合し合掌した

のち、素早く右手を突き出し叫んだ。


「撃心流気功旋風!」


するとたちまち、竜巻が起こり、ゲキ達の前に進み、飛んでくる矢を全て巻き込み

絡めとった。


 そして、ゲキ、クレアさん、ローゼに向かって頷くと、それを見たゲキ達3人

は、さくらばーちゃんに返事をするように頷いた。


と同時に、


「撃心流奥義の1つ 真空切り!」

 

「スピンシールド!」


「ダブルトマホーク~ブーメラン!」


ゲキが、刀に流した気を飛ばし、クレアさんがシールドを投げローゼが力いっぱ

い2本トマホークを投げる。


”ピシュッ”


”パリ~ン”


”パリ~ン”


”シュルシュル~”


”バリバリバリ”


”シュルシュル~”


”バリバリバリ”


 ゲキが放った気の刃は、2体のハニワ弓兵の首を飛ばし、クレアさんが放ったラ

ウンドシールドは、クルクル回転しながら同じく3体分のハニワ弓兵の首をを跳ね

、ローゼの放った2本のトマホークも回転しながら2体の弓兵の首を跳ね飛ばし

た。


 それを見たハニワの騎兵達が、ミオン達の時同様、堀を駆け抜けゲキ達に迫って

来る。


 その時だった。


「ハイドロプレッシャーボール!」


エドナさん、アイーシャさんと共に方墳の底辺部分で戦っていたシュイが、応援に

駆け付ける。


シュイの言葉に青龍は、2本の前足の爪を開いて、大きな玉を2つ形成すると、

ゲキ達に向かおうとするハニワ騎兵に向けて、高圧に圧縮した水の球を放った。


”ボシュッ”


”ボシュッ”


”パリ~ン””パリ~ン””パリ~ン””パリ~ン”


次々と、堀の水面で破壊されていくハニワ騎兵達。


 それを見たゲキ達も古墳に残るハニワ弓兵や歩兵を次々に破壊して行く。


「撃心流奥義の1つ 真空切り!」

 

「スピンシールド!」


「ダブルトマホーク~ブーメラン!」


「撃心流気功手裏剣!」


ゲキが放つ気の刃、クレアさんが放つ回転するラウンドシールドに、ローゼが放つ

これまた回転する2本のトマホーク……。


 それにそれに、さくらばーちゃんが手裏剣を投げるふりをして放たれる無数の

小さな渦巻達。


”ピシュッ”


”パリ~ン”


”パリ~ン”


”シュルシュル~”


”バリバリバリ”


”シュルシュル~”


”バリバリバリ”


”シュッ””シュッ””シュッ””シュッ”


”バリバリバリ”


(なんか一方的で、夜店の射的のようだ)





◇◇◇◇◇





 ハニワ達と戦闘が開始されてから約1時間弱。


 全ての戦闘が終わった。


俺は透明マントを脱ぎ、方墳の三層目を一気に走り抜け、それにつながる円墳

の頂上にある丸いハッチ状の蓋を、蓋の上についているハンドルを回し開けた。


”キィ~ッ”


「どうお~!」


堀の提に居るミオンが俺に大声で聞いてくる。


「ん?……こりゃ無理っぽいぞ、人1人が入るのが精いっぱいのようだ」


同じく円墳の上からミオンにそう大声で言う俺。


「じゃ~プランBだねwセイア!」


「ああ」


ミオンの言葉に円墳の上から、そう返事をする俺であった。






大仙古墳(仁徳天皇陵)ほどではありませんが、豆ごはんの家の

近所にも小さな前方後円墳があります。

古墳の北側は公園になっていて、街の憩いの場になっています。

古墳の公園だけあって、ハニワのモニュメントが点在しています。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ