表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界いったらヒーローごっこ ~夢勇者GUY BRAVE~  作者: グリンピースの豆ごはん
第4章 えっ!こっちでもヒーロー!?(学園編)
189/267

186話 教科書に出てくるあれ!




朝7時に起床して、夕食を食べた部屋に皆そろって行ってみると。


「おはようございま~すw」


と笑顔のレイに迎えられた。


 彼女は普段、朝8時起床して食事を取っているらしいが、今回俺達に合わせ

て起きて来た。


 普段は1人で食事をしているので、こうして大勢で食事を取るのが楽しいらしい。


「「「「「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」」」」」


 朝食のメニューは……。


 何かわからない焼き魚に味噌汁、山盛ご飯に……。


 目玉焼き。


 ご丁寧に ご飯の横には”たくあん”も添えてあった。


(何~か……異世界感全然ないね)





◇◇◇◇◇





食事が終わり、俺達が自分達の部屋で出発の準備を整えていると。


「セイア……これ」


とレイが俺達の部屋に入って来て、一枚の地図のようなものを俺に手渡してきた。


「これ、レイ……セイア様を呼び捨てにするなんて」


とシュイがレイに注意する。


「だって、セイアがそう呼んでって」


「いくらセイア様が良いと仰せられても……このわたくしでも呼べないのにこの

子は!」


と少し声を荒げ、それに怯えるレイを見て俺がシュイを制して言った。


「シュイ良いんだよホントに」


「だって~」


と少し拗ねたように言うシュイに俺が、


「なんなら、シュイもそう呼んでくれてかまわないんだよ」


と言うと、何故か顔を”ぽ~っと”赤らめ体をくねらせるシュイ。


(いや~そう言う意味ではなんだけどね)





◇◇◇◇◇





都のアスカの街近くの北東に流れる大きな川。


 トヤマ川から船で川を下り”アサカ”と言う村を目指す。


 大きな屋形船のような船に俺達は乗り込んだ。


「じゃ、シュイ頼んだわよ」


「はーいwミオン様」


そうミオンに明るく返事をしたシュイは船の後部へと移動し、何やら呪文を唱え、

徐に両腕を川に入れて叫んだ。


「リオ!」


するとたちまち水流が起こり船が進みだす。


 船の速度は約10ノットくらいだろうか。


 川を下るので単に流れに任せて進んだ場合、約5ノットくらいで船は進むが、シ

ュイの能力を使ってスピードを上げ少しでも時間短縮を図る。


 シュイのお陰で快適な船旅をすること約3時間弱。


 ”アサカ”と言う村の船着き場に到着した。





◇◇◇◇◇





アサカの村に上陸した俺達は、お付きの兵士達の案内で村の集会場へ向かう。


 アサカの村はアスカの街と違って、殆どが”竪穴式住居”と言って、地面を円形

や方形に掘り窪め、その中に複数の柱を建て、梁や垂木をつなぎあわせて家の骨組

みを作り、その上から土、葦などの植物で屋根を葺いた建物。


(よく教科書に載ってたやつね)


 その中でも通常の3倍くらいの”竪穴式住居”ってのが、ここの集会場みたいだ。


 ここで、魔力を使ったシュイの回復の為、しばし休憩を取るついでに、早めのお

昼にするため場所を借りた。


 まず、魔力回復の為、魔力の実をシュイに食べさせ。


 ついで、アイーシャさんが背負っている”マジックボックス小”から、朝、アス

カの給仕係の人達が、俺達の為に用意してくれたお弁当を出す。


 お重のような入れ物が……15個!?


3個多いような……。


(ああ!大食漢3人は2つ食べるのね)


作ってもらって、すぐにマジックボックスに入れたので、まだお重が温かい。


 そして、独特の香ばしい匂いがする。


「この匂いは……」


そう思いお重を開けてみると……。


「「「うな重!!!」」」


思わず俺とミオン、ゲキが叫ぶ。


 さくらばーちゃんは少し笑顔を見せる。


 脂ののったウナギに例の甘辛い垂れがたっぷりかかったうな重。


 おそらく、俺達の世界で食べたら数千円はするだろう。


 これも前の勇者が作ったそうだ。


(恐るべし山田太郎)


「「「「「「「「「「「「いただきます!」」」」」」」」」」」」


(うまい……ものすごく美味い)





◇◇◇◇◇





 昼ご飯を食べいよいよ出発!


 まず、船で運んできた”マジックボックス中”から、ミオンがブレイブロボG(

アイアンゴーレム)を出す。


 続いて新兵器……ってほどのものではないが……。


 出した物は、所謂、サイドカー2台と、原付バイク。


 いずれも、電動式なんだけどね。


 そして、そして、続いて俺がポケットからジッポライター型のカプセルを地面

に”ポ~イ”って投げて、


「出でよ!馬車」


 そう叫ぶと、”ボ~ワン”と煙と共に馬車が現れた。


それを見ていた俺達のお付きの兵士や、アサカの村人は驚いた。


(何故かブレイブロボGを見た時は、そんなに驚かなかったのに)


 まず1台目のサイドカーのバイクには俺が乗り、後部にはシュイが乗る。


 そして、サイドカーの側車部分にはソフィーが乗った。


 2台目のサイドカーには、バイクにはシノブが乗り、後部にはアイーシャさん

が乗り……。


「ありゃりゃ」


 サイドカーの側車部分にはゲキが乗るはずだったのだが……。


 ゲキが乗り込む前に、さくらばーちゃんがすでに乗り込んでいた。


「あの……」


と俺が”そこはゲキが乗るんだよ”と言おうとしたら、


「わしが乗ったらいかんのか」


って言われてしまった。


(まぁ、別に良いんだけどね)


 仕方ないので、ゲキは馬車に乗ってもらう。


 そして、電動の原付には当然ローゼ。


 俺が言わなくてもすでに乗っている。


 本来、馬車を使う場合、馬の扱いが上手い、ゲキかクレアさん、エドナさんにア

イーシャさんが交代で御者の席についてもらうのだが、今回はミオンが御者の席に

座る。


 今回はユニコーンが出せないので、ブレイブロボ・Gがユニコーンに代わり馬車

を引くからだ。


「ロボ!出発~っ」


『マッシ!』


馬車に繋いだロープを右手一本で引くブレイブロボ・G。


(なかなかシュールだな……この光景)





◇◇◇◇◇





 アサカの村を出て、約30分弱。


 俺達は、お目当ての場所に到着した。


「うわ~すごいw」


「圧巻だな」


「本物みたいだねぇ~」


とミオンゲキ、シノブが言うが、シノブの言葉に俺は、


(本物ってことはないだろう……ここ異世界だから)


と心で一応突っ込んどいた。


(確かにすごいけどね……。)


 三重の濠に丸と四角が合体した……所謂『前方後円墳』。


・古墳最大長 :840メートル

・古墳最大幅 :654メートル

・墳丘長 :486メートル

・墳丘基底部の面積 :103,410平方メートル

・後円部  - 3段築成。 

・直径 :249メートル

・高さ :35.8メートル

・前方部 - 3段築成。 

・幅 :307メートル

・長さ :237メートル

・高さ :33.9メートル


 学校の教科書に出て来る大仙陵古墳(仁徳天皇陵)がそこにあった。


(これも、前の勇者が!……。重ね重ね恐るべし山田太郎)


 馬車とサイドカー、それにバイクを止め、アイーシャさんの背負うマジックボッ

クス小から、対になっている”簡易転移装置”の片方を出しバイクと馬車を止めて

いる付近にセットしておく。


(帰りの為にね)


そうしておいてから、俺達は目の前の前方後円墳に近づいて行った。


「ねぇねぇ、大仙陵古墳って、濠(堀)は2重じゃなかった?」


と歩きながら聞くミオン。


「そうだな~確か2重だったような……」


と俺が教科書に出て来る大仙陵古墳(仁徳天皇陵)を頭に浮かべながら言うと、

俺の後ろに居たさくらばーちゃんが唐突に言った。


「出来た時は、三重の濠だったんじゃよ」


「ええっ!?」


「ああ」


ミオンと俺の話にさくらばーちゃんが入って来るとは思っていなかったので、少し驚い

たが、固まるミオンに代わり俺が、


「ああ、そーなんだ」


とだけ答えておいた。





◇◇◇◇◇





「手はずどうり……皆用意はいい?」


ミオンの言葉に俺達全員が頷いた。


 俺達は、前方後円墳の方墳の正面……つまり鍵穴上の古墳の底辺部に立っている。


 そこから、まず一つ目の濠(堀)を渡る為、まずシュイがこう叫んだ。


「ジエリュー!」


すると濠(堀)の水が左右に堰き止められ、そこにローゼが叫ぶ。


「アップリフト!」


すると水の無くなった濠(堀)の部分が隆起し、そこを渡って2番目の濠(堀)の

堤に渡る俺達。


 これをもう一度繰り返し、2番目の濠(堀)を渡り3番目の濠(堀)の堤にたど

り着いた。


「青龍!」


古墳の水を使いシュイが青龍を呼び出したその時だった。


「わー出てきて出て来た」


「ん!?本当に教科書の写真と同じだな」


「そうだな」


青龍の出現に古墳本体のあちらこちらから現れる……。


身長約1.6mのハニワ達。


”ピッ”


≪Enemy≫


≪名称     ハニワ小人しょうじん歩兵≫

≪戦闘力     300≫

≪防御力    300≫

≪スピード   100≫

≪MP      なし≫

≪特技     剣  ≫


×50


≪名称     ハニワ小人しょうじん弓兵≫

≪戦闘力     400≫

≪防御力    300≫

≪スピード   100≫

≪MP      なし≫

≪特技     弓矢 ≫


×120


≪名称     ハニワ小人しょうじん騎馬兵≫

≪戦闘力     500≫

≪防御力    300≫

≪スピード   100≫

≪MP      なし≫

≪特技   騎馬による水上移動及び槍≫


×50


俺は変身していないが、俺の頭の中に敵データーが映し出された。


「IT’S SHOWTIME♪」


ミオンの合図に各自皆、親指を立てて、了解の意志を現す……。


(あらまぁ!びっくり)


さくらばーちゃんまで、親指立てたよ~!。


(ばーちゃん……意味わかってんのかな?)





小学5年生の時マイブームで、ハニワのレプリカを購入したことがあります。

それを、中学1年生の時おばあちゃんが亡くなり”豆ごはん家のお墓に納骨する際、

おばあちゃんが寂しいといけないからって、そのハニワのレプリカを一緒にお墓に

入れました。

ハニワの使い道としては間違ってなかったと思っています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ