145話 ソフィー人形
夕日を背に王都マトマタに帰る道すがら、暇だったので皆のレベルを見て見る。
≪ピッ≫
【大鷲 青空】GUY BRAVE
≪名称 GUY BRAVE≫
≪レベル25≫
≪戦闘力 240,000≫
≪防御力 100,000≫
≪スピード 10,000≫
≪EP 100,000/150,000≫
≪状態 ☆【青】良好≫
≪特技 勇者≫
≪支援機 Unicorn,Phoenix,
Weiß Delphin≫
(レベルが4つ上がってるし……。)
(それに!、遂に水中支援機が使えるようになった♪)
次に他のメンバーのレベルもチェックする。
【忍・メイトリックッス】
≪名称 忍・メイトリックッス ≫
≪レベル23≫
≪戦闘力 34,500≫
≪防御力 6,000≫
≪スピード 300≫
≪状態 ☆【青】良好≫
≪特技 ソルジャー≫
(若干スピードや防御力は上がっているが……。)
【下峠 激】
≪名称 下峠 激≫
≪レベル23≫
≪戦闘力 34,500≫
≪防御力 10,000≫
≪スピード 1,200≫
≪MP 30,000/50,000≫
≪状態 ☆【青】良好≫
≪特技 武芸者≫
(ゲキはレベルアップと共にMPが上がってるってことは……気が上がってるって
ことだよな)
【アイーシャ】
≪名称 アイーシャ≫
≪レベル15≫
≪戦闘力 22,500≫
≪防御力 9,000≫
≪スピード 1,500≫
≪MP 7,500/ 8,000≫
≪状態 ☆【青】良好≫
≪特技 影魔法、吹き矢、如意棒 ≫
(アイーシャさんもMPが上がってるな)
【ソフィー=ラグナヴェール】
≪名称 ソフィー=ラグナヴェール〈ドラゴン使い〉≫
≪レベル10≫
≪戦闘力 15,000+120,000≫
≪防御力 600+90,000≫
≪スピード 120+10,000≫
≪MP ∞ ≫
≪状態 ☆【青】良好≫
≪特技 姫・無限魔力 召喚術士&魔法士≫
※但し、電龍の戦力含む
(ソフィーも若干上がってるのかな?)
【ローゼ・ゾメル】
≪名称 ローゼ・ゾメル〈戦士・召喚獣使い〉≫
≪レベル13≫
≪戦闘力 19,500+80,000≫
≪防御力 9,000+60,000≫
≪スピード 800+ 2,000≫
≪MP 10,000≫
≪状態 ☆【青】良好≫
≪特技 ドワーフ戦士・召喚術士≫
※但し、 バール の戦力含む
(ローゼはレベルが上がったのかどうかわからないな)
◇◇◇◇◇
そんなことを考えながら、地下都市王都マトマタのギルド支部に戻って今回の戦
利品を換金した。
【解毒草の根】
×30kg→30万デイゴ(日本円で30万円)
【金のボール】
×3個→30万デイゴ(日本円で30万円)
【銀のボール】
×4個→4万デイゴ(日本円で4万円)
【ダイヤのボール】
×2個→200万デイゴ(日本円で200万円)
(何十カラットの大きさなのに意外と安い……原石だからかな?)
【魔水晶のボール】
×1個→300万デイゴ(日本円で300万円)
【金貨】
×5,000枚→3億5千万デイゴ(日本円で3億5千万円)
(これは、現在この世界に流通していない金貨の為金の含有率で決まるそうで、通
常のこの世界の金貨の約7割の価値だそうだ)
このうち、金、銀、ダイヤ、魔水晶の各ボールと解毒草の根の代金は、ローゼの
取り分として渡し、金貨の代金3億5千万デイゴを俺の第1チームとシノブの第2
チームの資金として分けた。
元々、俺やシノブにとってこちらでのお金はさほど必要とはしていないのだが、
冒険者として活動するにはそれなりの活動資金も必要だと思い、シノブと相談して
決めた。
(後でミオンにバレたら文句言われるかもな)
◇◇◇◇◇
時田さん、ニールさんも加わり、また、2日酔いのミオンも復活して、ギルド支
部の俺達の部屋で夕食を食べる。
もちろん時田さんが食事を作ってくれてだが……。
今回の夕食は久しぶりに【カレーライス】。
尤も、カレーのルーは俺達の世界の物を使用してだけどね。
「「「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」」」
「……きます」
皆で手を合わせて食事をする。
ローゼは、俺達のすることを真似しようとするが……。
(アタフタするローゼのしぐさは結構可愛いんだけどね)
「お・ひ*Δ〇~ΘΨ§こえなんえいうお?」
(美味しい~これなんていうの?)
と口いっぱいにカレーライスを頰張りながら言うローゼ。
隣に座るソフィーは、その言葉に微笑む。
「でしょでしょ♪ローゼにもわかるんだカレーの美味しさ」
と反対隣のミオンがローゼの顔を覗き込み言った。
「カエーアイス?」
「ノンノン、カレーライスだよMissゾメル」
人差し指を立てそれを横に振りながら言うシノブ。
「カレーライス?……」
と小声で返すローゼにシノブは満足そうに笑顔で頷いていた。
◇◇◇◇◇
食後のお茶を飲んでいる時、時田さんが言った。
「皆様に今後のご予定のお話があるのですが」
「はい、何でしょう時田さん」
俺は、時田さんの言葉にコーヒーカップを置いて、改まって座り直した。
「えーまず、クレア様の鎧の方はどうなりますかな……下峠様」
「あ、そうですね急いでも10日ほどかかるそうです」
時田さんの問いかけに、そう答えるゲキ。
「さようですか、ならばその間に……」
と言いかけた時田さんの言葉を取ってミオンが言う。
「その間にカカ帝国に迎えに行くんでしょ、新メンバー」
「いえ、それもありますが……少々商談をいたしたいと……」
「商談!?ですか……」
と俺が聞きなおすと、
「はい、これは大鷲様のお父様がなさったことで思いついたのですが……」
「えっ、うちの とうさんが、何かしでかしましたか!?」
時田さんの言葉に俺は驚き聞き返すと、横からシノブが割って入った。
「時田、どう言うことか説明しろ」
「はい……」
◇◇◇◇◇
時田さんの話によると、ソフィーの誕生日にアイーシャさんが、プレゼントした
木彫りのソフィー人形。
これをあろうことか、うちの とうさんが自分のSNSに投稿したところ。
ものすごい評判になって、製作者であるアイーシャさんの(分身の方)所に作って
ほしいと依頼が殺到しているそうだ。
その報告を部下から聞いた時田さんは、これを大量に生産して販売すれば基地の
維持費や武器購入がもっとスムーズに進むのではないかと考えたそうだ。
現在、こちらの8ヶ国から、金の延べ棒を1本ずつと追加でもう1本ずつ勇者の費用として拠出してはもらっているが、今回の飛行艇購入や、今後の飛行艇の燃料代など費用は元より基地の維持費やさらには今後もっと強力な武器の購入を考えた時、こちらの世界の金の延べ棒を俺達の世界で大量に換金し過ぎて、かえって金の相場を下げてしまっては、収入が減ると言うことで、別の方法はないかと考えていたところ、ソフィー人形の人気を知り思いついたそうだ。
具体的にはどうのかと言うと、アイーシャさんが一生懸命作っても、精々1日に3体作るのが関の山だろう……と言うことで、デンスアーラ共和国に住むアイーシャさんのお父さんの工房で大量に作成してもらえないか?と言うのだ。
因みにアイーシャさんのお父さんは、デンスアーラ共和国で家具や小物を制作する木工所を経営しているそうだ。
「良いですにゃ、パパに頼んでみますにゃ」
時田さんの話を聞いて、胸を叩いてニッコリ笑って言うアイーシャさん。
「その折、大鷲様には、図面を描いていただきたいのですが……」
「あっはい、絵を描くのは俺得意ですから」
俺が明るく時田さんに答えると、
「で、いつ出発するつもりだ時田」
シノブが時田さんに聞くと、
「はい、明朝出発いたしたいと思っております、お坊ちゃま」
その言葉にシノブは
「当然、飛行艇で行くんだろう?時田」
「はい、その方が早く着きますので」
「では、僕が操縦する!……良いだろう時田」
「はい、お坊ちゃま」
笑顔で言う時田さんに、ウキウキで頷くシノブであった。
(大丈夫なのかシノブ……。落ちたりしないよね)
とシノブの言葉に心で思う俺であった。
本当は後3話くらい今月中にUPしたかったんですが、
仕事思いのほか多忙になり、体調も崩してしまい書けません出した。
4月には通常に戻せるよう頑張ります。




