表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
121/267

119話  セイアとソフィーの繋がり


宿場の少し手前で、地上に降り立ち、俺は変身を解き、皆も電龍から降りて、電

龍にはカプセルに戻ってもらった。


 そして、俺達は宿場まで徒歩で帰ると、宿場長のアメリオさんに報告した。


 俺達の報告を受け、宿場長のアメリオさんはすぐさま傭兵6人にクエストを出し

、確認作業へと向かわせた。


 俺達は、その傭兵達が砦の消滅を確認して戻ってくるまでの間、宿で待機するこ

とになり、今、宿屋でくつろいで居るところだ。


 宿屋にはシャワーがないので、たらいに水を汲んでもらい部屋に持って来てもら

うことにした。


 もちろん有料で、タライ2個のレンタル料が銅貨2枚で200ドルマで、そこに

入れる水代がクオーター銅貨2枚の50ドルマ……なので、タライの水を4つ頼ん

で、合計500ドルマなので、銅貨5枚を宿屋の小僧さん(宿屋で働く子供)に支

払って男女それぞれの部屋にタライを2つずつ持って来てもらう。


 一つは、そこにタオルを浸して絞り、体を吹くためであり、もう一つは……。


「フリーザーストーム」


俺が変身して、右手をフリーザーアームに変えて冷凍ガスを出し、タライの水を凍

らせた。


そして、それをゲキが上手にタライから外し、タライの上に垂直に立てた。


 そう、これは部屋が暑くて寝苦しかもしれないので、氷柱代わりにするつもりで

、頼んだんだ。


 タライは直径、1.3mあり、浅いとはいえ深さ20Cmはあるのでかなり分厚く

大きな丸い氷が出来た。


(まぁ、これなら一晩持つだろう……)


女子の方は、ソフィーが例のステックの白いボタンを押して”氷結魔法”を発動さ

せ凍らせたようだ。




◇◇◇◇◇





 夜、部屋で夕食を取ることにした。


ミオン曰く、昼間の食事が貧相な上にべらぼうに高かったから、と言うんで……。


 女子達が、俺達男子の部屋に来て皆で食事をとる。


 マジックボックスから、ミオンの考案の『アボカドとプチトマトのマヨわさ丼』

を出し、皆に配った。


 これは、ミオンが作ったものではなく、ブレイブ基地で、ダンジョン用に用意

したメニューの1つ。


 当然作ったのは、シノブの所のスタッフだ。


わさび入りマヨネーズで和えた、アボカドとトマトの丼ぶり。


「「「「「「「「いただきま~す」」」」」」」」


みんなで手を合わせ丼ぶりを食べた。


 わさびマヨに少量の醤油が入っており、絶妙の味である。


 ただ、異世界組は”わさび”に慣れていないので、初めの一口目で来るあの”ツ

ーン”に鼻をつまんでいたのがご愛敬だけど。


 でもね、皆苦手って訳でもなく、1口食べるごとに慣れて来たのか、全員完食だ

った。


 あ、当然例の2シノブとゲキは、どんぶり以外にアメリカンサイズのハン

バーガーと、創業80年の某有名牛丼屋さんの牛丼大盛りを追加で食べていたけど

ね。


 食後改めて、俺が居なかった間の報告を皆から受けた。

当然、ソフィーがあの3人組に騙された上で襲われ……倉庫を壊して修理代を払わ

されたことなども聞いたんだけど、多少今回の処分に理不尽さは感じるものの、ソ

フィーが無事だったことが何よりだったので、特に咎めることはしなかった。


 恐縮しまくるソフィーに俺は、


「ソフィーが無事で何よりだ。それにむしろ電龍はよくソフィーを守ってくれた

ありがとう~」


そう言って、ソフィーの膝にちょこんと乗る体長25cmの電龍の頭を撫でると。


「えへへへ」


と笑いながら、俺に撫でられ気持ちが良いのか、目を細める電龍だった。


「しかし、なんで俺とソフィーの繋がりが、切れたり繋がったりしたんだろう?」


と電龍の頭を撫でながら言う俺にミオンが自論を展開する。


「たぶん……だけど、まずセイアが変身してないときは、ソフィーとのつながりっ

て、あまり離れるとできないんでしょう~」


「ああ、数百メートル……いや1km位は離れても感じられるかな~?、なぁ

ソフィー」


俺がそうソフィーに聞くと、ソフィーが顎に人差し指を置いて少し考えた後、


「そうですねぇ~それくらいだと思います。」


「で、セイアが変身すると?」


ミオンが俺とソフィーに聞く。


「そうだな……試したことはないけど、ダンジョンや、こないだの砦宿場間くらい

の距離ならなんなく繋がっていたと思うな」


「ええ、セイア様の言う通りです」


と俺の言葉に頷きながら言うソフィーと俺の顔を見て、ミオンがこう言った。


「つまり、セイアがあの電磁パルス(EMP)らしき、攻撃を受けて変身が解ける

までは、2人は繋がっていたわけね」


「ああ」


「はい」


「まず、初めに途切れたのは、セイアの変身が解けたからってことで、間違いない

と思うのよ」


「ああ」


「はい」


「で、その後私達がセイアの救援に向かって砦付近に近づいた時、セイアと再び繋

がったのよねソフィー」


「あ、はい」


「ソフィーと念話した時、セイアは何してたの?」


「俺は気が付いた時、洞窟にいてその後、再変身し……あの大亀に出くわして……

あっ、繋がったのはその時だな」


「そう、なるほどね、その後は、セイアは変身解いたりしてないよね」


「ああ、ってか、戦闘中に自ら変身は解かないぞ」


「でも、途切れたのよね……ソフィー」


「はい……」


「その後は、私達が戻るまで、つながらなかったの?ソフィー、セイア」


「うん」


「はい」


俺とソフィーの返事を聞いて、合点がいったのか一つ頷いて、


「たぶん切れた時は、私達、つまりゲキやシノブ、クレアさん達が別の場所に飛ば

された時だと思うのよね」


「ああ、なるほど、つまりあの転送装置みたいなもので、ミオン達を飛ばした時に

俺の居た場所から別の場所に繋いだためってことか」


と俺はミオンの言葉に納得して、そう言うと……シノブが俺の言葉に口を挿んだ。


「しかし、それなら、僕やMr.シノトウゲ、Missクレア達やMissシラト

リが飛ばされた後、繋がらなかったのはどういうことだい?」


と聞いてくるシノブにミオンは


「それは、恐らく私が戦ったゴーレムが原因よ」


「「「ゴーレム!?」」」


ミオンの言葉に、俺、シノブ、ソフィーがハモった。


「うん、本来ゴーレムって単純な命令しか実行できないんでしょソフィー」


「あ……はいそうです」


ミオンに急に振られ詰まりながらも答えるソフィー。


「でもね、私が戦ったゴーレムはかなり複雑な動きをしていたのよ」


「つまり……遠隔操作していたって言いたいのかいMissシラトり」


「うん」


「なるほどな……つまりミオンが飛ばされた場所と繋げていたために、俺とソフ

ィーの繋がりが切れたってわけか」


「うん、本来セイアが飛ばされた場所が、かなり離れて居たって事でもあると思う

のよ」


 ミオンの推論に”なぜ”ソフィーとの繋がりが解けたかってのが分かり、少しは

胸の痞え(つか)がとれた気がした。


(オブリヴィオンの目的は今だわかんないけどね)




◇◇◇◇◇





 宿場長の使いの人が、俺達の宿に来て、調査に行った傭兵達が砦の消滅を確認し

て、戻って来たと聞いたけど、職場長との話は明日の朝にしてもらうことにした。


 だって、いろいろあって疲れたんだよ……。


 そこで、明日の朝に職場長の所へ行くことにして、今日はそのまま宿屋で寝るこ

とにした。


 ベットに潜り込み寝ようと試みるが、神経が立ってなかなか寝付けない。


 そこで、昼間宿場に帰る途中、皆のレベルをスキャンしたデーターを頭の中で見

ることにした。


(そういや皆のレベル見るの久しぶりだ、電空の丘ダンジョン以来だな)


≪ピッ≫


【大鷲 青空】GUY BRAVE

≪名称 GUY BRAVE≫

≪レベル20≫

≪戦闘力        200,000≫

≪防御力         80,000≫

≪スピード        90,000≫

≪EP 100,000/100,000≫

≪状態     ☆【青】良好≫

≪特技    勇者≫

≪支援機   Unicorn,Phoenix≫


(おお!レベルが5つも上がってる~って、あの後、電龍倒したりしたから当たり

前か)


次に他のメンバーのレベルもチェックする。


【白鳥 美音】

≪名称 白鳥 美音+ブレイブロボG ≫

≪レベル16≫

≪戦闘力     24,000+10,000≫

≪防御力        200+10,000≫

≪スピード          200+100≫

≪状態       ☆【青】良好≫

≪MP 10,000/15,000≫

※MPは電空ブーメランのMPを現す。

≪特技  作戦参謀、電空ブーメランによる中距離攻撃+ブレイブロボG≫


(ミオンもレベル上がっているけど……スピードや防御力は上がってないの

か……ってそこはゲームとは違うのかな?)


 

【忍・メイトリックッス】

≪名称 忍・メイトリックッス ≫

≪レベル18≫

≪戦闘力   27,000≫

≪防御力    5,000≫

≪スピード     250≫

≪状態     ☆【青】良好≫

≪特技  ソルジャー≫


(やはり、シノブもレベルは上がっているがミオンとおんなじで、スピードや防御

力は上がらないんだな……なるほど)


【下峠  激】

≪名称 下峠 激≫

≪レベル19≫

≪戦闘力         28,500≫

≪防御力          8,000≫

≪スピード         1,000≫

≪MP   25,000/30,000≫

≪状態           ☆【青】良好≫

≪特技  武芸者≫



【クレア・リード】

≪名称 クレア・リード≫

≪レベル12≫

≪戦闘力        18,000≫

≪防御力        20,000≫

≪スピード          200≫

≪MP    2,000/5,000≫

≪状態         ☆【黄色】普通≫

≪特技  鎧騎士≫


(えっ、クレアさんレベルアップと共にスピードと防御が若干上がってる!)


【エドナ・エリス】

≪名称 エドナ・エリス≫

≪レベル11≫

≪戦闘力        16,500≫

≪防御力        10,000≫

≪スピード          400≫

≪MP    6,500/8,000≫

≪状態         ☆【青】良好≫

≪特技    弓騎士≫


(やっぱり、エドナさんもスピードと防御が若干上がってる!)


【アイーシャ】

≪名称 アイーシャ≫

≪レベル11≫

≪戦闘力        16,500≫

≪防御力         8,000≫

≪スピード        1,000≫

≪MP   4,000/ 4,500≫

≪状態         ☆【青】良好≫

≪特技  影魔法、吹き矢、如意棒 ≫


(やはり、異世界人は俺達と違って、レベルアップと共に各数値が上がるんだな)



【ソフィー=ラグナヴェール】

≪名称 ソフィー=ラグナヴェール〈ドラゴン使い〉≫

≪レベル6≫

≪戦闘力      9,000+120,000≫

≪防御力        400+90,000≫

≪スピード       100+10,000≫

≪MP              ∞    ≫

≪状態   ☆【青】良好≫

≪特技  姫・無限魔力 召喚術士&魔法士≫


※但し、電龍の戦力含む


(あへ?ソフィー電龍以外の戦闘値……上がってる!?)



(何なんだろうこの世界……ゲームっぽいのか?ゲームっぽくないのかよくわから

ないな)

久しぶりに皆のレベルを見て見ました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ