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116話 ゴーレムvsブレイブロボG、シノブvs大サソリ

------美音ミオン視点---



(地下室へと向かったはずなのに……おかしいわね)


 そう思いながら、あたりを見回したの。


 正面には、半分切り取られたような山があって、地面のあちらこちらには石の直

方体や立方体がゴロゴロ転がっていたの。


「ここは、ひょっとして石切り場かな?」


と私は独り言を言いながら、正面の半分削り取られた山の方を目指したの。


 何故か?って、それは……何となくよ。


 兎に角ロボを連れて、正面の山付近に着くと、その山の麓付近に坑道の入り口の

ようなものがいくつか見えたの。


「やっぱり……ここは石切り場だったようね」


とまた独り言を言ってしまった。


 歩きながら、ソフィーやシノブ、ゲキ達に無線で話しかけてみたものの、返事がないって言うか、ただただ”ザー”ってうるさいので無線のスイッチは切っちゃった。


 取りあえず、私は近くに転がている大きな石(直方体)に座って、背中のマジッ

クボックスを降ろして、中からよく冷えた缶コーヒー(微糖)を出して蓋を”プシ

ュ”ってして、1口飲んで”ふぅ~”と息をついたの。


(さて……ここはどこだろう……前回のようにダンジョンに飛ばされた?にしては

、全然魔物に合わないしな……。でも、もしダンジョンだとしたら、出口ってか、

少なくとも次のステージ行くための転移門ってのがないといけないんだけどな……。ってことは……この石切り場にいくつも見える坑道の内のどれか、って言うことになるよねぇ~……今からここの坑道全部調べるって……あーもー面倒ねぇいったい誰が私に、何の恨みがあってこういうことするかなぁ~)


そう思っていると、いきなり座っていた石(直方体)が”ズズズー”って動ぎだし

たの。


「えっ、なに~もー!コーヒーこぼれちゃうじゃないのよ」


と言いながら、慌てて持っていた缶コーヒーを捨て、すぐさまマジックボックスを背負い、座っていた石から飛びのいたのよ。


 すると、私の座っていた石だけじゃなくて、地面に転がっている石(立方体や直方体)が次々に1カ所に集まったかと思うと、見る見る人の形に組み上がって行くわ。


(なんか合体ロボ見たいね)


組み上がった人型を見て私は思わず叫んだわ。


「あ”!ご・ゴーレム!?」


 体長10m……いえ、もうちょっとあるかな、うちのロボより1回り大きいって

感じだわ。


(ん……アニメ シルバーライタン!?本当、カクカクのロボットねぇ)


”グウォー”


 組み上がったロボット……いえ、ゴーレムはそう雄叫びを上げ、腕を振り上げな

がら私に迫って来たわ。


”ズシン、ズシン、ズシン”


そして、私に向けて渾身のパンチを放つんだけど、放つんだけどねぇ、動きが緩慢

って言うか、鈍いのでそれを私が”ひょい”って避けたの。


 そしたらさ、


”ズドーン”


ってものすごい音がして、地面に小さいクレーターが出来たのよ。


(あらま、力だけはあるんだねぇ……力って言えばうちのロボも負けてないわよ)


ってことで、ロボに命令したの。


「ロボ、メガトンパンチ!」


『マッシ!』


私の命令を受け、ロボは渾身のパンチをゴーレムに撃ったんだけどね。


”ガシーン”


ってゴーレムに片手で受け止められてしまったのよ。


(えっ、凄い馬鹿力)


すかさず私は、ロボに命令する。


「ロボ、速射破壊銃!」


『マッシ!』


ロボは私の命令にそう返事をして、右手を受け止められたまま、左腕の『GAU-

19』12.7mm口径のガトリング式重機関銃(3銃身型)をゴーレムの顔に向

け発砲したの。


”バリバリバリ”


するとゴーレムは、開いていた左の拳で顔をとっさにガードしたわ。


”バキ、バリバリバリ”


速射破壊銃(GAU-19)の放つ無数の弾丸がそのゴーレムの左の拳を粉々に破

壊したわ。


 すると、ゴーレムは掴んでいたロボの手を引いたの。


 ロボは、ゴーレムに右腕を引っ張られた勢いで、地面に俯せのまま倒れこんでし

まったの。


”ドスン”


そして、俯せで倒れているロボを何度も踏みつけるゴーレム。


”ドスン””ドスン””ドスン”


踏みつけられながらも、ロボは立ち上がろうとするんだけど、ロボが立ち上がろうとするたびにゴーレムが踏みつけるためロボは立ち上がれないのよ。


「ロボ、ガンバレ!」


『マッシ!』


(今のは命令ではないんだけどね)


私の命令?ってか声援のつもりだったんだけど、ロボは健気にも踏みつけれれても私の命令を実行しようと頑張るの。


 見かねた私は左腕に装着している電空ブーメランんに触れ、


「電空ブーメラン!」


ゴーレムの顔を目掛け、ブーメランを放ったんだけど、そのブーメランをゴーレム

は右腕で弾いたわ。


”カキーン”


 でもね、その時一瞬、ゴーレムの動きが止まったのを見たロボは、体を”コロコ

ロ”って転がってゴーレムから離れ立ち上がったわ。


すぐさま、立ち上がったロボに私は命令したの。


「ロボ、ストロングバズーカ!!」


『マッシ!』


そうロボが返事をすると、背中にあるカールグスタフ84mm無反動砲×2が肩ま

でせり上がり、肩の上で水平にセットされると、


”ズドーン””ズドーン”


ロボの放つ84mmの弾が白い煙と炎を出し、ゴーレムの顔を目掛け、一直線に向

かって行き、


”スババーン”


って命中して黒煙と炎を舞い上げたの。


そして、顔を失ったゴーレムはそのままガクって感じで動きを止めたかと思うと、

体がバラバラに崩れ出し、元の石の塊がいくつも地面に転がって行ったわ。



思わずうれしくてロボに言ったの。


「やったね!ロボ♪」


そしたらさ、


『マッシ!』


って私の言葉にロボが返事したのよ。


(えっ、ロボ今私の言葉に返事した?)




◇◇◇◇◇





------シノブ 視点---



僕は慌てて階段を駆け上がりながら、Hand grenade(手榴弾)2個

をピンを抜き階段下に転がしたんだ。


 そして、地下の階段から、ジャンプして1階フロアーに転がり込んだところで、

僕が転がした2個のHand grenade(手榴弾)が爆発。


”ドカーン”


地下階段は崩れて、その瓦礫で奴(大サソリ)埋まったんだよ。


(これで倒せたとは、思わないけどね)


 僕は入口通路に立ち並ぶ、例の王の石像4つにコンポジション C-4(所謂C

4爆薬)をセットして、遠隔の爆破装置を手にもって外に出たんだ。


 思った通り、瓦礫に埋まっていた奴(大サソリ)が地下からジャンプして、僕の

居る1階フロアーに現れた。


 僕はすでに入口外に出ていて、奴(大サソリ)が僕が爆弾を仕掛けた石像に近づくのをじっと待ったんだけどね。


 何かを察したのか、奴(大サソリ)はなかなか僕が仕掛けた爆弾の位置までやってこないんだ。


(ん?感づかれたかな……)


 そこで、僕は背中に背負ったマジックボックスを降ろして、中からバレットM8

2A1を取り出しプローン(伏射)で、奴(大サソリ)目掛けて発砲した。


”ズキューン”


”ズキューン”


 物凄いマズルフラッシュと共に、12.7x99mm NATO弾が、奴(大サ

ソリ)目掛けて飛んで行き、奴の硬い皮膚を貫いたんでけど、命中した弾は奴(大

サソリ)の体深くまでは達してないようで、致命傷を与えるまでには至ってなかっ

たんだ。


 でも、それでいいんだ。


 それこそ僕の狙いどうり。


 自分の体に攻撃を加えられて、奴(大サソリ)は攻撃した僕に対し激昂したら

しく、鋏と尾っぽを上に上げて鋏をカチカチ鳴らし、僕に向け猛スピードで迫っ

て来たんだ。


 それを見て僕はニヤリと笑い奴(大サソリ)にこう言った。


「Good luck♪」


そして、僕は遠隔操作の起爆スイッチを押したんだよ。


”カチ”


”ドカ~ン”


”ドカ~ン”


”ドカ~ン”


”ドカ~ン”


僕が4つ石像(立像)の足元に仕掛けたコンポジション C-4(所謂C4爆薬)

が次々に爆発して、立っていた4つの石像が、奴(大サソリ)目掛けて倒れて行

ったんだよ。


”キー”


そう鳴き声を上げて、奴(大サソリ)は4つの石像の下敷きになったんだ。


”ズババババ~ン”


物凄い砂煙が舞い上がり、石像の下敷きになった奴(大サソリ)の鋏だけが瓦礫

から顔を出していて、”カチカチ”言わせていたんでけどね。


 砂煙が治まったころには、その鋏の動きも止まったんだ。


それを見届け、僕は神殿を後にした。


(さて、取りあえず、お腹空いたから、ハンバーガーでも食べようかな)




劇中、ミオンが言ったアニメ シルバーライタンは、

アニメゴールド・ライ〇ンです。


実は豆ごはんが高校生の時、初めて彼女にプレゼント

したのがこれの超合金です。


確か、彼女のリクエストで物凄い恥ずかしい思いで

買ったのを覚えています。

 だって、ゴールド・ライ〇ンって小学生対象のアニメ

なんですもの。




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