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予報師とハッカー2

肩を自分で叩き、背伸びをするとテンがむくりと起き上がる。

低血圧ではないようで、すぐに起きれるのは羨ましい。


「おはよ〜」

「ああ、仕事は終わったぜ」

「ご苦労様かな〜、よし……さすがフラディオくんかな〜」


顔を洗い何時もの薄ら笑いを浮かべカッパを着込む、さらにトランクから小型の銃と二本のマガジンを腰に装備し脇のしたにナイフを左右に隠し傘を背負う。


「準備完了!じゃあ行くかな〜」

「待てって!まだデータを頭に入れてないだろ!チラッと見た程度じゃダメだ!」


人がせっかく調べたデータをチラッと覗いて出ていこうとするテンを止める、俺の苦労が水の泡になるところだ。


「大丈夫かな〜全部覚えた」

「はぁ?!」

「僕は瞬間記憶能力者って奴らしいかな〜だから大丈夫!」

「……お前、実は凄かったんだな羨ましいよ、そんな特技があって」

純粋に驚き、羨ましいと思ったがテンは

「そんなことないよ」と悲しみを一瞬顔に現した。

がすぐに元にもどり扉を開ける。


「ありがとう協力感謝かなーじゃ」

「ああ、こんな俺を必要ならいつでも頼ってくれよ!あと、警報がなると同時に監視カメラが停止するウイルスを流してあるからな」


「それは助かるかな〜、じゃあいってきます」

「ちょ〜っと待った!俺も行く」

「えぇ〜ジャマ」

「……はっきり言うな傷つくぞ」


こいつ口悪いな、テンはやれやれと首をふり銃を一丁俺に渡した。


「君は遠くで見てること!これが条件かな〜あと、ついでに僕の目となってもらうかな〜」

「オッケー、ナビは任しとけ!」


PCを畳みリュックにしまい、テンから拝借した通信機を取りだしポケットに詰め出発した。

街から五キロほど離れた荒野に佇むシグマの基地回りには敵のMGが待機中だ。あれに触れる奴はちょっと羨ましい。


「はぁはぁはぁ…テン、待ってくれ」

「しっ!伏せて、しばらく様子見かな〜」


小さい癖にやたらと足が早く、五キロを息切れせず、しかも汗を一粒もかかずに走りきってるバカみたいな体力だな。


「フラディオくん、時計」

「あぁ、ほら」



時計と紫色の空を交互に眺め、薄ら笑いが一瞬、鋭い目付きになる。

すると突然MGが爆発を起こし倒れる、

ビームだ後方から矢の用な形のビームがマテリアル・ギアを撃ち抜く!


「来たね陽動は任せた!フラディオくん!行くよ!」

「お、おう!っおぉぉ!」

リュックを背負うと同時に腕を捕まれ風を切る音と共に浮遊感を感じる?

目を開けるとテンに抱えられている、そしてあっいうまに近くの岩場に下ろされた。

「ナビは任せた!」

「つあ!わ、わかった!」

いきなり下ろされたから腰を強打し痛い、テンはグッと傘の塚を握りすごい勢いで走り出す!

俺はそれを見送りPCを開く画面を見易いように顔の近くに持って、通信機に手をかける。


「うぉ?!こ、こえぇぇ!」


間近で戦争が起こなられているのだ、爆風や破片が飛び散る。

しかも攻撃しているのがたった2騎だけだ、大丈夫なのか?


「って!見てる場合じゃねぇ!……なんだよテンの奴は順調すぎるくらいだ」

『フラディオ!防衛システムの破壊とE4の扉のロックの解除!早く!』

「お、おう!」


テンの怒声が通信機から響く耳が痛いぞクソ!

素早くハックを開始しロックとセキュリティを外す。

「おいおい!あの数を引き付ける気かよ?」


30騎はあるマテリアル・ギアを徐々に後退しながら迎撃する白いMGとトンボの羽の用な羽を持つMGはやがて見えなくなる。


「ふぅ〜助かった」

『見つけた!……っあ?!』

「おい!どうしたテン!……切れた」


耳障りな音と共にテンの声が途切れた。

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