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日陰の彼女。  作者: 奏楽☆
日陰
2/2

「日向。どうした?」

アオキが駆け寄ると、日向は泣いていた。

「保健室。行くぞ。」

アオキが肩を貸そうとすると、

「うざい!消えろ!死ね!」

叫びだした。

でも、アオキにじゃない。

どこか……

空気に向かって。

お姫様抱っこをした。

日向は静かに、寝息を立てた。

きっと……

寝れてないんだとアオキは思った。

アオキの胸で静かに寝る日向。

保健室につき、ベットに寝かせた。

その時、フードが取れた。

長いまつ毛に、黒いストレートの髪。

思わず見とれていた。

チャイムが鳴り、我に戻る。

戻ろうとすると、日向がアオキの腕をつかんだ。

「アオキ……」


――え?


今、アオキって……

「ただの寝言か!」

それか空耳!

うん!そうに違いない!

授業始まる!

あ、このままサボっちゃおう♪

そう考え、アオキは日向の寝ているベットの端に座った。

その時目に入った、日向のカバン。

何が入ってるのか好奇心に駆られてしまった。

カバンに手を伸ばし、チャックを開ける。

中には勉強道具ばかり。

「なっなんだ!つまんねっ!」

そういったが、

でも、本当は焦っていた。

不思議に開いていたスペースに……

精神安定剤と書かれた薬と……

白い粉があったから。

「なに……見てるの……」

初めて聞いた日向の声。

こんな声してるんだ。

「返して!!!!」

カバンに手を伸ばしてきた。

でも……

反射的によけた。

「精神安定剤って……この白い粉はなんだよ。」

アオキが言い終わるか否やで、日向は倒れた。

「日向!日向!」

アオキの声は届かない。

静かな保健室に、アオキの声が響いていた。

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