第3話聖竜士2人目は金剛石竜!その男竜野玄祐(前編)
この作品もPixiv小説版に掲載されていた作品です。ついに聖竜士2人目が登場したのですが、
敵の女性戦士2人に男装女子か
FTM(トランス男性)だとかんちがいされる
ぶっとんだ展開になりました…
これはおまけですけど今回蒼太郎は
人間体のまま妖怪変化しません。
今回は前回からの続き
アイザック達聖竜族と雪野椿のおかげで、
敵対組織滅亡団との戦いにまきこまれ戦場と化した妖界聖竜島から無事人間界夢田町に帰還できた勇介、美麗、凜、純平の高校生4人組は杏樹と蒼太郎の案内で、椿と一緒に聖竜ハウスのふろ場を素通りしようとしたが…
いきなりふろ場から妖化戦士軍団線香の妨害にて招集されなかった金剛石竜の聖竜士竜野玄祐が姿を現す。
どちらかというと蒼太郎と勇介と純平より、
杏樹、椿、美麗、凜のほうがびっくり仰天…
それもそのはず、
竜崎杏樹(以下、杏樹)[あのねぇ玄祐の体はもう子供じゃなくて、
男性だってことがわかっているのか…]
杏樹に注意された玄祐はいくらふろあがりとはいえ銀ぴかふんどしだけだった。
それなのにどこふく風で杏樹をからかう。
竜野玄祐(以下、玄祐)[今のおれは子供の体じゃなくて、男の体だって
わかっているぜもしも彼女
だったら〘玄祐様セクシー♡〙
ってよろこぶのに残念だな]
玄祐にからかわれた杏樹が、
杏樹[バイオレットあのむっつりスケベ!!]
思わず怒鳴ったら、
竜水蒼太郎(以下、蒼太郎)[それがしにまかせろあのな玄祐っ!おぬしと同性のそれがしと
勇介殿と純平殿なら自分の体を見ているようなものだからいいが、女達の
ことも考えろ杏樹だけじゃなく
椿と美麗殿と凜殿もいるのでござる!!]
蒼太郎が玄祐に服のかわりとして聖竜玉を身につけるように注意したけど…
玄祐[おれは竜野玄祐だ、聖竜士2人目で金剛石竜と烏天狗の合成妖怪、アイザックや蒼太郎に匹敵するほど
強いぞよろしくたのむぜ]
玄祐は蒼太郎に注意されても
知らん顔で自己紹介。
東勇介(以下、勇介)[はじめまして
おれが東勇介です]
南野純平(以下、純平)[ぼくは南野純平
でございます]
花崎美麗(以下、美麗)[わ…わたしが花崎美麗
ですこんにちは…]
竹野内凜(以下、凜)[わたしは竹野内凜です。
こちらこそ…よろしくお願いします…]
蒼太郎同様勇介と純平も男同士ゆえ平気だが、やっぱり女には刺激が強すぎて
ふんどし姿の玄祐を直視できない
杏樹と美麗と凜に対して、赤面しつつ椿は、
雪野椿(以下、椿)[もしかしてもしかすると
玄祐がまちがいなくバイオレットの恋人よ、
蒼太郎様やアイザック同様背が高くてたくましくてスタイルばつぐんでイケメンだもの
バイオレットがほれるのもあたり前だわ]
玄祐がバイオレットの
恋人だと気づいたので、
美麗[たしかにアイザックさん達
聖竜族の男4人は、妖怪だけど
強いだけじゃなくてイケメンぞろいだからね]
凜[蒼太郎さんにほの字の椿さん
あなたの気持ちはもちろん、
アイザックさんと相思相愛の
フリージアさん、玄祐さんが
意中の人であるバイオレットさん
彼女達の気持ちもわかったわ]
椿[そうでしょう]
椿が美麗と凜に相槌を打ち、
美麗[だけどいくらおふろあがりだからって…
玄祐さんの服装に問題があるよ…]
凜[下着だけじゃねぇ…
同性として目のやり場に困る
杏樹さんの気持ちもわかるわ…]
椿[たしかに種族関係なく、
わたし達女には刺激が強すぎるわね…]
杏樹[そうだよね…]
杏樹が美麗と凜と椿に相槌を打ち
女同士共感するのであった。
美麗[ところで話は変わるけど
みんなおなかすかない?わたしは無事人間界
に帰れて安心したのかおなかすいた~ぁ]
凜[実はわたしもおなかがすいたのよね…]
勇介[おれもはらへった…]
純平[ぼくもおなかがすいたから…
夕食はまだですか?]
聖竜族対滅亡団の戦いにまきこまれた椿と
勇介、美麗、凜、純平の高校生4人組は、
杏樹が妖力タイムストップで人間界の時間を止めていたせいかわずか30分でもどってきたが…人間は妖怪とは体のできがちがうため
高校生4人組の中ではなんと6時間の出来事だったゆえ、4人そろって空腹をうったえた。
しかたがないので、
杏樹[普通の人間に生じた時間のずれによる
種族間ギャップ解消のため、
これからみんなで夕食だよ]
平たく言えば杏樹は自分でまいた種を自分で
かりとるにすぎないけどね。高校生4人組は、
勇介と美麗[無料で
聖竜ハウスの料理をごちそうして
もらえるなんて、願ったり叶ったり♪]
凜と純平[家族には食堂で夕食を食べてから帰るって連絡したから、心配無用♪]
の大よろこび。
蒼太郎は杏樹の手伝いをして、
椿[杏樹と蒼太郎様が
注意してもだめならわたしが…]
椿にもうすぐ夕食だからせめて、
バスローブでもゆかたでもいいから
着てほしいのよと注意された玄祐は、
玄祐[これで文句ねえだろ]
バスローブを着た玄祐を見て蒼太郎と杏樹が、相変わらず雪女みたいだと思っても
大きな声じゃ言えないのはたしかだろう。
蒼太郎[みなの衆夕食ができたでござる]
杏樹[お熱いうちにどうぞ、めしあがれ♪]
7人そろっていただきますの
おいしくて楽しい一時。
玄祐[きのこのみそしるとシーフードカレーと
グリーンサラダがうまいぜ]
蒼太郎はもしも玄祐が椿に注意されなかったら、銀ぴかうろこのふんどし姿のままで夕食を食っていたのかと疑問視するが…
蒼太郎[玄祐はもしも椿に…]
だからと言って蒼太郎じゃ
彼本人に話しかけたところで、
玄祐[うるせぇ四の五の言うな]
と言い返されるのがおちだったし、
おいしくて楽しい一時を台無しにしたくなかったのでわざと言わずじまいだった。
夕食後椿と高校生4人組は、
凜と純平[ごちそうさまでした。
とてもおいしかったです]
勇介と美麗[あれこれ助けてくれて
どうもありがとう]
椿[それじゃあまたねぇ蒼太郎様♡みんな]
なにごともなかったかのようにそれぞれ帰宅。杏樹と蒼太郎とようやく服がわりの
聖竜玉を身につけた玄祐は、
3人だけでも聖竜ハウスの営業を再開人間界の時間の流れはもうすでにすっかりもとどおりなので日常生活にもどっていった。
ちなみに聖竜族の食生活は普通の人間と変わりなく杏樹なんて少女時代人間とはちがう食べ物を食べる妖怪の話を聞いたとたん、
杏樹(少女時代)[本当に人間と同じ食べ物を
食べない妖怪がいるの?]
と人知れずつぶやいたエピソードがあるからねこわがらなくていいよ。
一方滅亡団の雅マミコンビは翌日、
妖怪化変身で妖化戦士
妖狐雅実とキャットマミ子として、
キャットマミ子(以下、マミ子)[幹部ボウに
人間界で金剛石竜の聖竜士をしとめろと命令されたけど…そう簡単に
任務遂行できれば苦労しないわよ…]
妖狐雅実(以下、雅実)[たつのという名前と
銀髪紫目の2つしか手がかりがないせいかさすがのわたしにもどこの誰か
わかりませんマミ子さん…]
マミ子と雅実がたとえ時間がかかってもくじけず、かたっぱしから根気強くさがせばかならず金剛石竜の聖竜士は見つかるはずが…地道な努力で夢田町内を
しらみつぶしにさがしても見つからない。
マミ子の夫にやとわれている
アルバイト店員の大学生
小杉広に聞いても、
小杉広[店長の奥様にはもうしわけ
ございませんが、ぼくにはなんのこと
なのか全然わかりません]
マミ子[わからないならわからないでいいわよ。小杉さんわたしのほうこそごめんなさい]
当然ながらわからない。
雅実の同僚OL梅山竜乃
に聞いても、
梅山竜乃[金剛石竜の
聖竜士?なにそれ?なんのことなのか
わからなくてごめんなさい]
雅実[別にあやまらなくてもいいわよ。
わからないならわからないでいいのよ]
かえってたつのちがいで雅実はうれしかった。のもつかの間今度はマミ子が…
マミ子[まさかあの高校生4人組の1人
南野純平くんが金剛石竜の聖竜士じゃないでしょうねぇ…]
純平が該当者だったら
どうしようと戦々恐々しかし、
雅実[マミ子さんバカも休み休み言ってください、あの少年はれっきとした普通の人間です]
純平はあくまでれっきとしたごく普通の人間それに、銀髪紫目
というより玄祐とは微妙
に髪と目の色がちがうので、
とりこし苦労はやめるように
雅実に注意されて
それを見かけた通行人約2名がつぶやいた。
青山莉々[彼女達2人は
ハロウィンじゃないのにコスプレ?!]
黒崎若葉[LINEやSNSの
動画撮影も大変だね]
雅マミコンビ[…]
いくら任務遂行のためとはいえ
これ以上無関係の人々から
変な目で見られたくない雅マミコンビは、
雅マミコンビ[こうなったら最後の手段、
妖力妖気探知!!]
かなりひかえめな妖気探知の妖力で
金剛石竜
の聖竜士をさがすことにした。
雅実[だったら最初から妖気探知の妖力でさがせばよかったのではないでしょうか…]
マミ子[わたしも今ではそう思うわ雅実さん…]
雅実は自分より年上のマミ子には敬語だが…
滅亡団3幹部は同年代と年下にしか見えないせいかため口である。幹部ボウいわく、
幹部ボウ[バカ者っ!妖怪は人間とはちがい
肉体年齢=実年齢じゃないぞ!!]
以上雅マミコンビが妖気探知の妖力をつかって金剛石竜の聖竜士をさがした結果、彼女達の妖力妖気探知はいまいちあてにならないようで…
雅実[マミ子さん、金剛石竜の聖竜士はこの店にいます!!]
マミ子[さっそく店内に入るわよ雅実さん!!]
聖竜ハウスじゃなくて椿の勤務先カフェバー健全に目をつけてしまい店内に入ったら、
椿[いらっしゃいませご注文は?]
椿の接客に対し、
雅実[金剛石竜の聖竜士、
かくしても無駄よ]
マミ子[この店にいることはたしかなのよねぇ]
と注文したら…
椿[そのご注文には心あたりが
ございませんので、おひきとりください!!]
椿にすごい剣幕で注文を断られひらきなおり
雅実[椿じゃ話にならないわ!]
マミ子[別の店員をよんでちょうだい!]
椿[しかたがないわね]
椿は自分の仕事仲間シレーナ・ピリカをよび、彼女が椿のかわりに雅マミコンビの説客をすることにした。
シレーナ・ピリカ(以下、シレーナ)
[椿さんがだめならわたしが、
いらっしゃいませご注文は?]
シレーナの説客に対し
雅マミコンビはよりによって、
マミ子[あんたがたつのという名前で
金剛石竜の聖竜士?
だったら死んでもらうわ!!]
雅実[聖竜士を6人全員そろえるわけにはいかないのよ、覚悟しなさい!!]
脅迫まがいでほとんどカスハラ、
シレーナは一見椿よりおとなしくて
気弱なこわがりに見えるしかし…
芯が強くて雅マミコンビの脅迫まがいの
カスハラに屈することなく、
シレーナ[ちがいます。あなた達2人がさがしている金剛石竜の聖竜士は、わたしじゃなくて蘭丸さんの兄貴分兼
バイオレットさんの恋人です。
本当ですうそはつきません!]
はっきり言い返した。それもそのはず蘭丸の
ガールフレンドで肉体年齢は20歳、
青い目と水色のボブカットがすてきな美人
これでも人間に化けている妖怪人魚しかし、
戦闘能力が低く蘭丸の足手まといはいやなので蘭丸とは不即不離の仲である。シレーナにはっきり言い返されたマミ子はもちろん、
マミ子[おだまりっ!
ごまかしても無駄よこの女!!]
雅実[どうせあんたの名前はたつのでしょ、
わたしとマミ子さんをだまそうとしても
その手は桑名のやきはまぐりよ!!]
雅実までシレーナに食ってかかったものの、
シレーナ[わたしの名前はたつのじゃなくて、
シレーナ・ピリカですけどなにか?]
彼女が
金剛石竜の聖竜士じゃなかったことが判明したため…
雅実[マミ子さんこの女はよく見たら銀髪紫目じゃなければ、
強烈な妖気反応がないから大はずれです…]
マミ子[命びろいをしたわね…あんたはもういいから今度はこの店の店長をよんできて…]
雅マミコンビはがっかりして今度は
カフェバー健全の店長にきてもらった。
山吹一平太
(以下、一平太)[ぼくがカフェバー健全
の店長ですけどなにか?]
カフェバー健全の店長が接客したとたん
雅マミコンビがすごい剣幕でカスハラ行為。
雅実[店長っもしもあんたが金剛石竜の聖竜士たつの
だったら四の五の言わずに死ね!!]
マミ子[わたし達はあんたを消しにきたのよ!!]
カフェバー健全の店長はびっくり仰天しながら人ちがいだと言い返す。
一平太[ちがう、ぼくは山吹一平太
カフェバー健全の店長だ]
カフェバー健全の店長こと山吹一平太は椿とシレーナの上司にして
蘭丸の友達で聖竜族の理解者、
マミ子[まさかうそじゃないでしょうね]
雅実[うそつきはどろぼうの始まりよ]
一平太[うそじゃない本当だ!!]
マミ子[雅実さんこの人もよく見たら、
銀髪紫目じゃないわよ…]
雅実[マミ子さんおまけに
この人からも強烈な妖気反応がありません…]
普通の人間にしか見えないがれっきとした
妖怪烏天狗なので、人間に化けていても
まんざら弱くない陽気な正義漢でも…
いまいち強くもなくおだやかでやさしくて
温和な平和主義ゆえ戦いは苦手な肉体年齢25歳。一平太も金剛石竜
の聖竜士じゃないことが判明した
雅マミコンビが怒鳴りちらして、
雅実[この店の店長も金剛石竜の聖竜士じゃなかったということは、
わたし達は無駄足をふんだのよ許さないわっ!!]
マミ子[この店はとんだ大はずれの店だわ、
夢田町にいることはたしかなのに
金剛石竜
の聖竜士はどこにいるのよっ!!]
しまいにはシレーナだけじゃなく椿と一平太にも食ってかかり、的はずれの連続ではらいせにカフェバー健全の店内で大さわぎって
これじゃあただのカスハラ客だ、
聖竜ハウスに行けばよかったのに…
一平太[カスハラはやめろ!]
シレーナ[店内のお客様は
彼女達2人だけなのが救いです…]
椿[きゃあ~蒼太郎様ぁ助けてぇ♡]
ぐうぜんとはおそろしく、
玄祐[こんにちは聖竜ハウスです。
親子丼3人前お持ちしました]
椿[蒼太郎様♡待っていたわ♡]
カフェバー健全に聖竜ハウスの
出前持ちがやってきて椿は蒼太郎が
出前持ちであることを期待したけど…
玄祐[店内のキッチンカウンターにおきますので、それでは支払いをお願いします]
椿[と思ったら…
出前持ちは玄祐だったのね]
聖竜ハウスからやってきた出前持ちが玄祐だったので雅マミコンビよりはましなような…
がっかりしたような…椿の思いは複雑。
玄祐[おい椿出前持ちがおれでも
別にいいじゃねぇか、ってシレーナと
一平太は一体全体どうしたんだ?]
玄祐がカフェバー健全の異変に気づいた、
シレーナ[竜野さんごめんなさい…
今は出前どころじゃありません…]
玄祐に謝罪するシレーナ、
一平太[地獄で仏に会ったようだ、
早くカスハラ女性客2人をなんとかしてくれ…]
一平太が玄祐に助けをもとめた直後、
雅実[誰がカスハラよ?きゃあ~っなによ
いきなりこれじゃあまるで黒い天狗風だわ]
マミ子[まちがいないわ竜野という名前、
銀髪紫目その上椿と
シレーナと一平太以上の強烈な
妖気反応、ついに金剛石竜の聖竜士が現れたのよ!]
突然滅亡団に太刀打ちできるほど強烈で
聖竜族特有の聖なる妖気を探知した
雅マミコンビは、大あわてしつつ金剛石竜の聖竜士
=竜野玄祐だとわかった。
平たく言えば雅マミコンビの妖力じゃ彼女達がターゲットの妖怪に近づくか、
それともターゲットの妖怪が彼女達に近づかないと妖気を探知できなかったのだ。椿とシレーナと一平太から事情を聞かされた玄祐は
1人で雅マミコンビに立ち向かうことにした。
玄祐[よぉ狐女と猫女どうせお前らは
おれをしとめる目的でやってきた滅亡団の刺客だろ、店の外で相手になってやるから
2人まとめてかかってこい!]
かなり余裕綽々
というよりは、
マミ子[いい度胸ね!その言葉後悔させて
あげるわ妖力キャットネイル!!]
雅実[ここで会ったが百年目!
覚悟しなさい妖力手甲鉤!!]
マミ子と雅実が一方的に玄祐に殺気をあらわにしているだけ。こうして玄祐対雅マミ
コンビの戦いが始まり店の外は戦場と化し
幸か不幸か、椿とバーバラと一平太は
戦いの一部始終を見ることになる。
玄祐[どうでもいいがお前ら2人は敵ながら、
年齢のわりには
ペチャパイで色気がないぞ女も男同様
やせていればいいってものじゃねぇ]
玄祐は雅マミコンビの攻撃をかわしながら、
彼女達にセクハラまがいのからかい。
雅実[あのねぇ竜野っ今のはまちがいなく
セクハラよ!いくらあんたが男装女子でも
許さない妖力手甲鉤突き10連発!!]
マミ子[なによ自分なんてバストはペチャパイ以下のまっ平ら!体を男みたいにごまかしている男装女子に言われたくないわ
妖力キャットネイルひっかき10連発!!]
雅マミコンビは自分達をからかう玄祐に
怒りの連続攻撃をくりだすけど…
どこでどうまちがえたのか玄祐のクールビューティで中性的な顔立ちとみつあみ1つの髪型にまどわされ、198センチの長身と男らしくて
たくましい体にもかかわらず
彼を男装女子だとかんちがいしているので、
玄祐[かんちがいするなっ!はっきり言って
おれの体は一切ごまかしと
改造なんかしてねぇその上股間には
お前らとはちがって立派なさおと玉が
ついているんだ、わかるよなこの意味]
暗に自分は男装女子じゃなくて
れっきとした男だと彼女達に言い返しても
聞く耳をもたない雅マミコンビ。
雅実[あんたって人は美人のくせに下品ね!
さおと玉ってどうゆう意味か知ってて
言っているの!?妖力手甲鉤!!]
妖狐雅実は怒髪天をつき、
マミ子[まるでだめだわ竜野は完全に
女をすてたとしか言いようがないよ。
もしかしてもしかすると
男装女子じゃなくてFTM(トランス男性)?!]
キャットマミ子は玄祐に
FTMじゃないのか?!と言い返しながら
情け容赦もない攻撃を続けるしかし、
玄祐[おれは真実を言っただけだぜ]
母親がわりの聖竜巫女杏樹だって
聖竜士の性別を無視して
アイザック達6人を鍛えて
育てたわけじゃないからねさらに、
玄祐には雅マミコンビの攻撃がほとんどあたらず余裕でかわされてばかり。
あげくのはてに雅マミコンビは
金剛石竜
の聖竜士玄祐をしとめるどころか、
彼の素手攻撃をかわすのがやっとだった。
玄祐[お前らはおれの素手攻撃をかわすしか能がねぇのか、
滅亡団からの刺客にしては強さがいまいちだ!!]
雅実[でかい図体のわりに身軽ですばやい
忍者かあんたは!]
マミ子[パワーだけじゃなくスピードとジャンプ力もあるから、とてもじゃないけど容易にしとめられるほど竜野は弱くないわ]
玄祐はいまだ未覚醒ゆえ妖怪変化できず人間体で雅まみコンビに立ち向かう羽目になっても、さすが金剛石竜の聖竜士だけあってまんざら弱くないので彼をなめてかかった雅マミコンビは苦戦気味。
雅マミコンビ[はっきり言って竜野は、
まだ妖怪変化できないくせに
アイザックにもひけをとらないほど強い]
玄祐[あたり前だろアイザックは
おれの仲間だぜ]
同じころ妖界聖竜島の竜神塔では…
アイザック[はくしょん]
アイザック本人が妖力つるしばりで首から下はがんじがらめのままくしゃみをした…
アイザック[誰かぼくのうわさをしたかなぁ?]
一方人間界の夢田町では…
しつこいようだがマミ子も
雅実同様玄祐に苦戦気味である。
雅実[まるで男と戦っているみたいだわ]
玄祐[言っただろ、おれは男だと]
そりゃそーだ、女2人がかりで
1人の男と戦っているからね。
マミ子[1970年代のテレビドラマか、
1990年代のギャグマンガ
みたいなことを言わないでよ]
って元ネタが古すぎないか?マミ子読者の
年齢を考えたらどうだ?
ところがいきなり…
幹部ボウ[妖狐雅実っ、キャットマミ子っ、
金剛石竜の聖竜士をしとめるのはもういいあきらめろ、最初っから
お前ら雅マミコンビに期待していない!!]
幹部ボウからいますぐ妖界聖竜島の竜神塔に行き、妖化戦士あさがおの5人に
加勢してアイザックが持っている
烏天狗の彫像を強奪するように、
と新たな命令がくだったのでしかたがなく、
雅実[覚えてなさい聖竜野っ!おそかれはやかれ
あんたの化けの皮をはがしてやるわ!!]
マミ子[このあばずれ!男のふりをしても無駄よ
妖力どこでもスクリーン長距離テレポート!!]
玄祐を聖竜野という男装女子かFTMだと思いこみ憎まれ口をたたいて、
妖力どこでもスクリーン長距離テレポートで竜神塔に行く雅マミコンビには、
玄祐[おれは男装の麗人でもFTMでもねぇから
やめたほうがいいぞ。お前らがおれをはだかにしたら顔から火が出るのがおちだぜ♪]
玄祐本人のいやみはもちろん、
椿[玄祐をなんだと思っているのよ!
18世紀終わりのフランスを舞台にした
マンガの男装ヒロインじゃあるまいし、
かえって逆セクハラになるわよ]
たしかに椿は昨日聖竜ハウスで、
彼のたくましいふんどし姿をばっちり見ちゃったからね説得力はあるよ。
シレーナ[竜野さんのクールビューティで
中性的な顔だちと髪型
にひっかかって、男性らしい声や
体型を無視しているとしか思えません]
一平太[きみ達は2人そろってバカじゃないか?]
おまけにシレーナと一平太から
きびしいつっこみが待っていた。
雅実[なんとでもお言い勝手にほざいてなさい!]
マミ子[はっきり言わせてもらえば、
椿より竜野のほうが雪女に見えるわよ!]
椿[どうゆう意味よ失礼しちゃうわ!!]
よせばいいのに雅マミコンビは口がすぎて椿をおこらせてしまうが…
幹部ボウ[妖力脳内よびかけ!!
2人ともいい加減にしろ!
さっさと竜神塔に行って妖化戦士軍団
あさがお5人に加勢するついでに、
アイザックから烏天狗の彫像を奪ってこい!!]
いきなり幹部ボウに
ガミガミおこられてしまい、
雅実[わかったからわたしと
マミ子さんの脳内で、そんなに
ぎゃんぎゃん怒鳴らないでほしいわ]
マミ子[さっさと竜神塔に行けばいいのね、
頭が痛くなるからこれ以上わたしと雅実さんをしこたまおこらないでちょうだい…]
玄祐、椿、シレーナ、一平太[?]
いますぐ竜神塔に行かざるをえなかった。
ちなみに幹部ボウは自分の妖力で雅マミコンビの脳内に直接よびかけていたから、
玄祐、椿、シレーナ、一平太の
4人には幹部ボウの声が聞こえなかったし、
彼の姿が見えなかったのだ。
マミ子[よく考えて見たら、
かえってちょうどよかったわ!]
雅実[いつまでもこんな雪女もどきと
有象無象
の相手をしなくてすみますからね。
今すぐ竜神塔に行きましょうマミ子さん]
結局憎まれ口をたたきっぱなしで
竜神塔に行ったマミ子と雅実に対して、
玄祐[誰が雪女もどきだ!ふざけるな!!]
椿[有象無象なんてひどいひどすぎるわ!]
はっきり言い返した玄祐と椿でも、
シレーナと一平太[…]
シレーナと一平太はあえてなにも言い返さずじまいとはいえ、結果的に滅亡団の
雅マミコンビを撃退したあとは、
玄祐[ところでお話は変わりますが、
親子丼3人前の支払いはまだですか?]
一平太[まだでした…ごめんなさい…]
玄祐に支払いをせまられた時は素直に支払う一平太。言っちゃ悪いが玄祐にはがめつい一面があるものの生活がかかっているのはお互い様。玄祐のおかげか雅マミコンビはほとんどただのカスハラ客どまり被害は
最小限におさえられて、店内のカウンターで自分達に食ってかかり変な言いがかりをつけて一方的に怒鳴り散らしただけ、
戦いのとばっちりをくらい自分達がけがをしたわけじゃないし、大あばれして窓ガラスやテーブルを破壊したわけでもないので
店内はあらされずにすみ無事だったことが
救いの椿、シレーナ、一平太の3人である。
玄祐[まいどどうも♪]
一平太[ぼくのほうこそ、どうもありがとう]
玄祐[礼にはおよばねえよ]
一平太は戦闘能力がいまいちな
自分のかわりに、カフェバー健全を
守ってくれた玄祐に感謝して、
シレーナ[竜野さん、蘭丸さんやバイオレットさんによろしく言ってくださいお願いします]
玄祐[わかった、おれから蘭丸や
バイオレットによろしく言うぜ]
シレーナは玄祐に蘭丸達6人に
よろしく言ってほしいとお願いして、
二つ返事でひきうけてくれた。
椿[あつかましいようだけど、
また蒼太郎様に会えるよね♡]
玄祐[あたり前だろそれじゃあまたな椿、
シレーナ、一平太]
相変わらず椿は蒼太郎にぞっこん、
こうして出前持ちの玄祐は
聖竜ハウスに帰っていった。
椿とシレーナと一平太[さっそくながら
お客さんがこないうちにいただきます♪]
椿とシレーナと一平太は3人そろっておそめの
昼休みから1時間後、ちょうどよく普通の人間の客が男女2人ずつカフェバー健全に来店。
椿とシレーナと一平太[いらっしゃいませ~
ご注文は?]
なにごともなかったかのように営業再開…
所変わって妖界聖竜島の竜神塔
昨日から妖化戦士軍団あさがおの
妖力つるしばりでつかまっていたアイザック、
フリージア、バイオレット、蘭丸の4人だが、
アイザック[主人公やっと登場!]
ってアイザックは先程
くしゃみしたじゃないか。
アイザック[いつまでもつかまっているぼくら
じゃないぜ、フリージア、姉さん、蘭丸っ
自分達の妖力でつるしばりをほどいて反撃するぞ妖力紅玉火炎!!]
フリージア[わかりました
妖力翠玉吹雪!!]
バイオレット[ほな行くで
妖力紫水晶凍結!!]
蘭丸[おれも負けねぇぞ
妖力柘榴石凍結!!]
自分達の妖力でつるしばりをほどいて
自由の身になったアイザック、フリージア、
バイオレット、蘭丸の4人を見て幹部ボウからアイザックが烏天狗の彫像を
持っているので強奪するように命令された
妖化戦士軍団あさがおの5人は、
あさがお[おとなしく烏天狗の彫像をわたせばいいものを、もう一度あんた達をつかまえてやるわ妖力つるしばり!!]
またアイザック達4人を妖力つるしばりで
つかまえようとするけど、
アイザック[今だ!フリージアっ姉さんっ
蘭丸っ反撃開始妖力ハルバード!!]
フリージア[妖力ハルバード!!2度も3度もつるしばりにつかまるわたし達じゃありませんわ!]
やっぱり2度も3度もつかまるわけがなく、
バイオレット[あかん烏天狗の彫像は
玄祐様の物やで!妖力二刀流!!]
蘭丸[世の中よこせと言われてよこすバカはいないぜ、なぁアイザック妖力ハルバード!!]
アイザックとフリージアと蘭丸はハルバード、バイオレットは二刀流で妖力つるしばりをぶった切り本格的に反撃開始なので、
あさがおリーダー[こうなったら聖竜士4人を倒してでも烏天狗の彫像を手に入れる、妖力支柱大鎌!!]
妖化戦士軍団あさがおのリーダーは大鎌、
あさがおメンバー[妖力支柱トライデント!!
しぶとい奴らめさっさと死ねぇ死ぬのよ!]
メンバー4人はトライデントで応戦する。
アイザックと蘭丸[できるものならやってみろ!]
バイオレット[反対にうちら4人が、
あんたら5人をいてこましたるねん!]
フリージア[負けませんわよ!]
4対5激しい空中戦の末、ほんの一瞬
アイザック達4人のほうが早かった。
アイザック[妖力ハルバード
紅玉火炎!!]
あっという間にアイザックが、妖化戦士あさがおのリーダーを切り倒したのと同時に、
フリージア[妖力ハルバード
翠玉疾風!!]
蘭丸[妖力ハルバード
柘榴石吹雪!!]
バイオレット[妖力二刀流
紫水晶台風!!]
フリージアと蘭丸とバイオレットがメンバー
4人にとどめをさして、
あさがお[きゃあああっ、軍団長ぉ、
副軍団長ぉ、ボウ様ぁごめんなさい…]
彼女達5人は浄化されただのあさがおの種に
もどってしまい、線香同様本来あるべき場所に返ったとはいっても店の売り場だけどね。
雅マミコンビが妖力どこでもスクリーンと
長距離テレポートで、人間界の夢田町から大あわてでかけつけても時すでにおそし…
雅実[マミ子さぁんせっかく加勢しようと思ったのに、妖化戦士軍団あさがおが倒されたら加勢したくてもできません]
マミ子[わたし達は金剛石竜の聖竜士竜野をしとめることができなかったのに、これじゃあふんだりけったりだわ]
がっかりしたのもつかの間、
バイオレット[あははははははは
さすがうちがほれた男やさかい、
たとえまだ未覚醒で妖怪変化できへん
からってあんたらなんかに
いてこまされるわけないやろ♡]
バイオレットがのろけて雅マミコンビは
堪忍袋の緒が切れる!
雅実[いくら男よりかっこよくてクールビューティだからって、男装女子竜野にほれるなんてあんたレズビアン?!妖力手甲鉤!!]
マミ子[わたしとちがって男運が悪くて良縁にめぐまれないのね、おかわいそうに
バカみたい妖力キャットネイル!!]
金剛石竜の聖竜士
竜野玄祐をしとめる滅亡団の刺客のはずが…
彼は予想外の強さで任務遂行できなかった
くやしさのあまり雅マミコンビが
バイオレットに食ってかかり
猛攻にもかかわらず彼女は全然負けない。
バイオレット[玄祐様は男装女子やないっ、
ほんまの男や妖力ヌンチャクソード!!]
ヌンチャクソードはツインブレード同様
二刀流の連続使用だが、中央にある伸縮自在のワイヤーロープで普通の二刀流とツインブレードじゃできない攻撃ができるよう
になる聖竜族の使用武器の1つ、平たく言えばヌンチャクのような二刀流なのだ。
雅実[玄米様だかなんだか知らないけど、
男があんなにりりしくてかっこいい
わけないでしょ!妖力ダートつらら!!]
マミ子[雪女みたいなクールビューティは、
男装女子がFTMと相場が決まっているのよ!
妖力むち冷凍!!]
バイオレット[女があんなに骨太でたくましゅうて、りりしくてかっこええわけないやろ!
妖力ヌンチャクソード紫水晶竜巻!!]
こうして雅マミコンビは
バイオレットと2対1で売り言葉に
買い言葉の戦いになってしまい、
幹部ボウの命令を無視せざるをえなかった。
アイザック[烏天狗の彫像は
わたさないぞって、あのな…]
蘭丸[おれは女に兄貴なんてよばねぇぞ…]
フリージア[一つまちがえば
アイザックまで男装の麗人だと
かんちがいされそうですので、わたしには
他人事とは思えませんわ…]
アイザックはもちろん蘭丸とフリージアも
バイオレット対雅マミコンビの激戦ぶりにあきれはてて、ドリームクリスタルさがしなんてどうでもよかったのである
ってこれでいいのか?!聖竜族。
第4話に続く
しつこいかもしれませんが
この作品はフィクションです。