第7話 世界を包む輝き
決意を固めたコウがリタの帰りを待っていた、結果どうなるかわからないけど今と違う関係になりたい気持ちだけが、コウを動かす。
外が暗くなった頃、リタが帰宅をした。
いつも通りに「ただいま」と呟き、コウが居るのかを目で確認してベッドに腰掛ける。
リタがベッドに腰掛けたのを確認して、天井にぶら下がってた状態からリタの足元の床に飛んで移動した。
コウは今まで部屋の隅から眺めてるだけで、積極的にリタの近くに行く事はなかった、リタはコウが近くに寄ってきた事に少し不思議そうに見つめる。
コウはこのタイミングしかないと思い翼を広げて、魔力源に集中して真っ白の部屋に意識を向けた。
鼓動が高鳴り【種族統合】に意識を向け、スキルを発動しようとした時、頭の中に声が聞こえた。
「数多くの生物の命が奪われ、世界のバランスが崩れる可能性がありますがよろしいですか?」と響いた後に「よろしければ実行と念じてください」と続いた。
コウは躊躇なく実行と念じた。
コウが実行と念じた瞬間、コウの身体が黄金に光った。
「なにっ何が起きたの!」
突然輝いたコウを見てリタが戸惑う、目を開くことの出来ない程の強い光を放っていた為、リタは目を瞑り顔を横に背ける。
コウが実行と選択した後に、頭の中に統合する項目が浮かんでいた。
数点の選択肢があったが【吸血】だけと決めていたので、【吸血】を選択して吸収を実行した。
実行を選択した途端、再度頭の中に言葉が響く「吸収をします、吸収後取得選択完了まで世界の時間を止めます」
世界中から【吸血】の特性を所持してる生き物の身体が黄金に輝いた、その輝きはこの世界全体を包む様に輝き、その輝きが全てコウの身体に吸収された瞬間、時間が止まる。
コウのスキルを発動により、強制的に吸収された中に想像していなかった者までもが命を落とすこととなった。