第5話:果たしてヒートを買ったのはどちらか?
第5話もよろしくお願い致しますm(_ _)m
今回はちょーーーーっと過激めの?表現があるかも知れませんので、不快に思われたら申し訳ございません。
「アーッハッハッハッ!マジかよ、マジでいるんだ…こ、こんなドテンプレな真っピンクのベタヒロインwwwリアルで見るとガチできっついわー!リサーチとAIDMAガン無視仕様!開発、正気か?よくGO出したなw
うひひっ、頭悪い喋り方に職業聖女、しかも二分の一の爆乳ガチャ外して幼児体型…へぶっ、へ、平民出身か男爵家の庶子設定に、おまけに聖女の能力に魅了実装て…テンプレ盛り過ぎて渋滞起きてんよwマジ誰得なんよ…ぶふっ!!
中身性悪に留年決定の頭スッカスカ、引っ掛けた野郎共の地位まで統一されてんの…AIもビックリ予測不能の、股掛けヒロインなんてデ○ズニーも作品化に困るわ、コレw
も、もう無理ィィィ…ゲラゲラゲラゲラ!!!」
腹を抱えて爆笑していたが、さっきまで全力で我慢していた分、腹筋が耐えられなくなり、へたりと膝をつくとバンバンとフロアを叩きながら爆笑し続ける私。
だってさ!
マジで『悪役令嬢モノ』や『乙女ゲーム』の画像でよく見る、テンプレヒロインそのままの姿なんだもん。
しかも、中の人の言動も行動もバカっぽさ丸出しで、あざと女子のあざとテクニックまで出して「この世界は私の為にあるの♡」的なオーラを隠そうともしていない。
プログラムや設定の範疇外のはずなのに、性格がほぼほぼ一緒なんだよ?
ヒロイン願望あるヤツは皆こうなんかね?謎だわぁ。
男を捕まえるにはベタなのが一番効果的なんだけどさぁ…それって一般の話であって、ある程度地位があったり責任がある人はそんなんで選ばないんだよなー。
ハニートラップ仕掛けるにしても、キャバ嬢になりたての新人キャストよりも酷いんだ、クオリティが。
それが目の前にリアルで存在してみ?
確 実 に 笑 う っ し ょwww
言うなれば
『私の感想→マジでいてるんやな、こんな珍獣』
って感じかなぁ。
マウントがクッソうざいエナジーバンパイアっぽいから、絶対近づきたくないけどね!
もっと狡猾なあざと女子は悟らせないから厄介なんだけど、コイツはそうでも無いっぽいな。
涙を滲ませ、まだちょっとヒーヒー言いながらふらふらと立ち上がる。
あれ?何で王子サマととりあえず聖女に、ガブリエラと広間中の人々が口の開けたまんま沈黙してんの?
お行儀がよろしくないから、はい閉じて閉じてー。
とりあえず聖女が顔を真っ赤にし、ツカツカとこちらに近付いてきたかと思ったら、私を指差して怒鳴り散らしてきた。
「ちょっと!何なのアンタ!」
「何が、とは?」
「シナリオにも出てこないモブ以下のくせに、いきなり出張ってきて折角の断罪とガブリエラの処刑を邪魔するわ、アイザック達をボコるわ、逆ハーとレアキャライベント潰すわ、アタシを見て爆笑するわ、貧乳、幼児体型とか超ムカつくんだけど!」
え、私に怒り心頭なの?
しかも股掛けをさらっとデカい声で暴露すんな。汚いな。性病治療とか確立してるかわかんねぇんだぞ?この世界は。
あ、聖女だから自分で治すのか?
聖女様って言うよりも性女様がピッタリじゃん。
やべぇ、また笑いそうになるわw
いやー、それでも股掛けによる過度の性行為はヤバいぞ?主に色とか形とか。
看護師の友人はソレの手術が嫌んなって転職したからな。
生温かい目で憐れむ様にとりあえず聖女を見ていたら
「黙ってないで、何とか言えよ!せっかくガブリエラの処刑まで進めたのにアンタのせいで台無しよ!!モブで冴えない婚約者もいない貧乏貴族のくせに!」
「…何とか。」
「馬鹿にしてんの?!」
「そう聞こえなかったら、医者にかかる事をお勧めしますよ?」
「ふざけんな!!」
「バレました?」
にっこり微笑みながら答えたら、更にキレられた。
まぁ、おちょくりはするわな。
それにアンブロジア伯爵家、貧乏じゃないし。魔道具やら何やらでパテント収入あるからな?
モブかも知れないけど、ウチの子は贔屓目に見てもバランスの取れた美少女です!(ドヤァ)
お前如きが敵うかい。
ついでに眼科にも行ってこいや。
「まぁ、さっき私が爆笑しながら言ってた事は事実ですから、馬鹿にするもへったくれもないですよ?」
「はぁ?頭おかしいんじゃないの、アンタ。」
「そっくりそのまま熨斗つけてお返ししますよ、その言葉。
貴女は何もわかっていない。この世界で生きると言う意味を。」
「何言ってんの?私が好きに出来る世界なのよ、ここは!」
「だから馬鹿だと言ってんだ、ちっと黙ってろ。」
あ、口調が戻っちゃった(棒)
まぁいっか。
黙ってろ、と言われ更に憤怒の表情になるとりあえず聖女。
要らん口を挟まれる前に、私は追撃を始める。
「お前が暮らしてきた世界と違って、この世界は何もかも違う。聖女の肩書だけで暮らせるなんて考えはドブに捨てろ。貴族社会は現実世界より恐ろしいんだ。勉強もしないでヘラヘラと平和ボケして暮らしてきたお前には手に余る。」
「はん!そんな事!アタシが聖なる力を持つ王妃になれば、ここにいる皆がアタシに傅くのよ?アタシの思い通りになるの!」
「…だから頭が悪いっつってんだ。歴史も政治も経済も何もわかっちゃいない。いいか?ゲームじゃエンディングを迎えてめでたし、で済むが、その後は?お前がウザがって勉強してこなかったアレコレは必須知識なんだそ?」
「だから何だってのよ!」
「例えば、散々っぱら学園で言われてたよな?礼儀作法がなってないって。礼儀作法は貴族社会で生きる為の基礎であり必須スキルだ。それをひとつも身に着けないお前を誰が誘う?家格同様、それだけで為人を見られて今後を判断されるんだぞ?」
「それが何の役に立つのよ!所詮、貴族が勝手に決めた面倒臭いルールじゃない!勉強が出来ても地味やブスは可愛いには勝てないのよ!」
「ルールがわからんとゲームに参加する資格も無ぇんだけど?更に言うなら、今のお前の発言はここにいる全員を敵に回したぞ。」
ニヤリと薄く笑い、周りを見渡せば。
幼い頃から厳格に礼儀作法を学んできた貴族達ーー老若男女全てが、怒りの目をとりあえず聖女に向けていた。
そらそうなるよねー。
小さい頃からの努力、貴族社会で生きていく為の必須事項を悪し様に否定されたら怒りもするわ。
理解力無いって怖いわぁ。
とりあえず聖女とさっきまでのこの世界にとって、ガブリエラと私は悪役だったが…今はどっちが悪役だろうね?
現状を鑑みるに、私とお前、果たしてヒートを買ったのはどっちかしら。
遅れてきたゲストもちらりと視界の隅に確認出来たし、ぼちぼち逆断罪劇も終劇にしましょうか。
このとりあえず聖女と犬軍団の下らない欲のせいで、ここにいる貴族や使用人、楽団員、その他諸々の人々が迷惑を被っているし、ガブリエラに至っては婚約破棄なんて付けられなくて良い傷までつけられた。
なぁ、とりあえず聖女サマ。
私、怒ってんだわ。アンタよりキレ散らかしてんだわ。
ヒトが穏便に解決しようと尽力してんのに、好き勝手しくさりよって。
VRでもなく、ここは現実に存在する世界。
広間の絨毯を踏みしめる感触が、犬軍団をブチのめした肉の感触が、リアルだとこの短い時間でも私に知らしめてくれた。
転生者だか何だか知らないが、現実の痛みを喰らえ。
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