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第38話:着々と進む準備

第38話になります!




今回もよろしくお願い致しますm(_ _)m

 5キロのランニングを終えると、私は勿論の事、約4割程の騎士がバテバテになっていた。あれ?君等フルプレートアーマーとか着て戦うのに大丈夫か??

 団長もちょっと…いや、大分しんどそうだけど地面に座り込むような事はしてないだけ大人だ。


 人数分の酸素生成をし、水球ごと頭をすっぽり覆う。「うおっ?!」や「何だ?」とか聞こえてきたので「水球の中の空気を吸って下さい。呼吸が落ち着きます」と伝えると「…あれ?息切れが収まった?!」「もう動ける!」と感想が聞こえてきたので、水球を割る。うん、私も呼吸が落ち着いたわ。


 落ち着いたところで再び整列させて基本立ちからの正拳突きを号令と共に行ってから一人ひとり改善点を指導しつつそれが終わると踏み込みありの正拳突きへとシフトさせる。

 空手の突きって右足出して右腕で突きを繰り出すから慣れないと体幹ブレブレ&へなちょこパンチになるし不格好なんだよね。これを改善すると、割と他の格闘技にも効果が出るのよ。個人的な体感として。んで、日本の武道って摺り足が基本なので体移動の感覚がどの競技、流派でも共通してるんだよね。アルドと手合わせした時の歩法もこれの流れだ。

 ついでに言うなら、突きの時の腕と言うか手首も曲がっていると当たった時に捻挫するので、そこはしっかり最初に指導した。流石に騎士が手首グネらして剣振れないとか本末転倒だし。


 感覚を掴んだ者を案山子のところで直接打ち込みさせると、最初の時との力の入り具合の違いに驚いたのかわぁわぁと歓声が上がり、更に打ち込みに熱が入る。それを見ていた残留組もつられて熱心に突きを繰り出す。飲み込みが早い者には猫足立ちの姿勢からの蹴りなども指導。


 …これ、あっちの世界と一緒で帯の色付けた方がいいかな?私も帯の色変わるとテンション上がってたしな。んで団長さんも何か楽しそうに正拳突きしてるし。


 そのまま約2時間ほど鍛錬し、瞑想した後「これにて終了!礼っ!」「「「「「ありがとうございました!」」」」とこの日の分は終わった。

 騎士達は皆、楽しそうに異世界文化…文化?!に触れ、手応えを感じ習いたての正拳突きや蹴りでじゃれ合ったりしている。

 もしかしたらキックミットやらパンチミット、グローブを作った方が良いかも知れない。衝撃吸収素材とかあんのかな?ウレタンは絶対無いだろうし、そこも相談かな。


 シエナと共に汗を拭きながら自室に戻り、ひとっ風呂浴びてから朝食。今日はプルドポークにゆで卵、ブロッコリー!勿論山盛りデス!プルドポークは料理長にレシピ教えて作ってもらった。初見の料理にも関わらずキッチリ作ってくれた&気に入ったようで、伯爵家と使用人達の朝食にも提供されている。

 サンドイッチにしても美味しいし、食べやすいしタレも美味いからかなり好評でした♪

 ご馳走様でしたっ!


 淹れたての紅茶が給仕され、香りを楽しみながら飲んでいると姐さんが「そうそう、(せい)?叔父様からレオーネさんの同行許可が出たわよ。教えて差し上げなさいな」と報告が。

 「出たんですね!良かったです。しかし…早過ぎやしませんか?」と疑問もさらっと口にしてみた。通信用魔道具、無敵過ぎね?!


 姐さんは「アヴァロンですもの、当然よ」とコロコロ笑いながら言うけど、あっちの世界にはパソコンはあっても手紙や魔石も瞬時に送れるようなモンは無かったんだぞ。物理法則どないなっとんねん。あれか、量子が関係してんのか?自分でツッコんどいて訳わからなくなってきたわ。


 「アヴァロン、パネェっすわ…」と言うのが精一杯だったさ、ハハッ。


 その後テンションの上がったグレーシー夫人と工房のお針子達がデザイン画の仮縫いまで終わらせたと言うので「ちょっと待って?!この世界の文明レベルが謎過ぎる!」と内心焦りながらも午前中は試着と細かな調整で潰れるナーと遠い目をせざるを得なかった…。


 小一時間ほどグレーシー夫人へのお土産用スイーツを並行しながら作っていたら、姐さん付きのエメリナから呼び出しが。グレーシー夫人ご一行様が到着したようだ。急遽シエナにエプロンと従僕服を引っ()がされ、デイドレスを速攻で着せられサロンへと向かう。

 ノックをして入室すると…目はバッキバキに充血し、目の下にガッツリとクマを拵えながらも爛々とした視線をおくってくるグレーシー夫人とお針子軍団が。化粧でも隠しきれない顔面はともかく、ヘアスタイルと武装(ドレス)はバッチリなあたり、流石は貴族でありエクサルファ国イチのドレスメーカー、クチュリエである。

ボックスに入れられていた可変ドレスや騎士モドキ服をお針子軍団がハンガーラックに陳列し、ひとつひとつ検分する。


 おおぉ…ヤベェ!あの落書きデザイン画が姐さんの校正を経て、グレーシー夫人により完璧な戦闘服になってる!!私の大好物である、お耽美系ファビュラスかつゴシックテイスト満載なデザインとフォルムはマジ見事としか言えない。姐さんはグレーシー夫人を専属としているらしいので、この二人にとっちゃ阿吽の呼吸と言うか勝手知ったると言うか、アヴァロン風の洋服製作は馴染みのモンだったんだろう。


 デイドレスをまたも引っ()がされ、まずは可変ドレスの試着を。細紐で脱着するタイプと裏に仕込んだボタンを外して脱着するタイプ、ローブ・ア・ラ・フランセーズみたいなパネルを使った脱着可能ドレス、着物と男性用漢服モドキを融合した脱着可能ドレスなどこちらが想定した以上のクオリティだよ!!星だと似合わないからアルラの身体で存分に堪能させてもらうぜ、ウッホッホ☆


 想定していた通り、スナップ無くてもめっちゃ脱ぎやすい。紐タイプは船舶免許で習った引き解け結びかモヤイ結びで結べば更に良さげ。ボタン式も全然イケるし、着物モドキも帯解けば良い手軽さだし。一番楽なのはローブ・ア・ラ・フランセーズ式だったのは意外だった。

 っつーか、ホックあんのかよ!!先に言えやぁぁぁ!


 ズボンと言うかトラウザーズはシンプルながらも脇のラインにレースリボンを配置する事により、女性的な可憐さ華麗さを演出しつつピッタリと貼り付けている事とトラウザーズの色に合わせて淡めに染色しているので甘さを極力抑え、引き締まって見える。

 ウエスト部分はハイウエスト仕様にし、表面の飾り丸ボタンを四つ配置、裏はセーフティ用に一つ丸ボタンを仕込んで脱げない様にした。パンツは死守しなければ。

 そしてジャージー素材みたいにピッタリしながらもストレッチ性抜群の謎生地。何で出来てんのさ、コレ。


 そして…一番大事なのがコレっ!

 ビスチェ風とコルセット風アンダーバストレザーベストっ!!しかもクーパー靭帯と胸甲取り付け用に、鎖骨下にベルトを付けました~♪これで乳は守られた…っ!しかも豚革や鹿革みたいにしなやかで動きを阻害しない柔らかい革なんだけども、素材は何なんだろう?耐久性がある革ってオーダーしたから魔物なのかね。知らんけど。

 更にはロングジレっぽく、裾にレースがひらめくチュールっぽいパーツまで付けられるのだ!気分はスチームパンクかV系だわアハハハハ☆異世界バンザイ♪

 でも、ホットパンツやかぼちゃパンツは姐さんから却下された。解せぬ。


 試着してる最中もグレーシー夫人とお針子軍団の熱はどんどん上昇し「制作意欲が止まらないわっ!」「実際に着用したら尊さ倍増しね…ああっ!動くと更にフォルムが際立つわ」「溢れるパッション!背反する二面性をもっと…もっと際立たせなければっ!」やら何かヤベェ事言ってんな。服特化のギークかよ…わかるけど、わかりたくねぇぇぇぇぇ(汗)


 学園の制服(もちろん可変済み)とトラウザーズだけは明日までに完成させて届けてくれるらしいので、登校には支障なさそう。ガブリエラにもお知らせしないとね。


 後はグレーシー夫人に追加のブツを発注し、感謝のスイーツ3種類(バナナカスタードパイ、レーズンバターパン、ドライマンゴーのヨーグルト和え)とアルラ謹製の栄養ドリンクをバスケットにぎっちり詰め込んでから手渡すとご一行様はニッコニコのハイな状態のまま「御機嫌よう!」と辞して行った。


 熱量、半端無かったな…。午後はガブリエラとレオーネに手紙書かなくちゃだし、そこでゴリッゴリ削られたメンタルを回復させようかな。


 改めてお貴族様パネェ感を味わったド庶民な私は気分転換をしに再び厨房へ向かうのだった。



仕事でまさかの缶詰め&スマホのカメラアプリを作動させると何でか必ず見たことない動画撮影アイコンまで出るトラブル発生!

メル○リ出品のために、出品ページから撮影しても動画アイコン出るので気持ち悪くて仕方無いです(-_-;)

スマホ初期化しか手段無いのかなぁ、と。



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今回もお読みくださいましてありがとうございましたm(_ _)m

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