表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

2.異世界に転生したようです。

投稿2回目になります。

どれくらい時間がたっただろうか。目を覚ますと、また同じ場所にいた。でも、さっきと違うのは、体に異常を感じないことだった。むしろ体が軽くなっている。


太陽は自分の真上まで昇ってきていて、いかにも真昼って感じだ。いつもの癖で時間を確認しようと、スマホを取り出そうとしたが、何故かない。いや、服以外何も無かった。しかも制服だし。


「さて、どうしたものか……」


状況から察するにここは、地球目線で見ると異世界ということになるんだろう。なんてったって、月が4つもあるからな。まだ夢という可能性も捨てきれはしないが、頬を思いっきりたたいてみたけど、起きないってことはほぼほぼ前者のほうで間違いないだろう。


とりあえず、このままじゃ埒が明かないから、町でも探すか。っていうかそもそも生物はいるのか? ラノベとかだと絶対いるけど、ここ、ガチの異世界だからな、多分。 


視界には草原以外、何も映らない。遠くを探そうとして目を凝らすと、目に違和感を覚えた。


「おぉ……。俺ってこんなに視力良かったっけ?」


いや、視力が良くなってるどころの話じゃなくて明らかにおかしい。双眼鏡使ってる気分だこれ。しかも、もっと遠くを見ようとするとさらに拡大ささるし。何? 俺の特殊能力なん? だとしたらくそ悲しいんだけど。異世界に転生したのに視力強化ってか? 鼻で笑っちまうわそんなん。


あれこれ言ってても仕方ないから、とりあえず遠くを見渡す。すると遥か遠くに小さく集落っぽいものが見えた。とりあえず、あれを目指してみるか。


日が暮れる前には流石に着きたいって思いがあったから、とりあえず走ってみる。普通に考えたら無理な距離なんだけど。そしたら、なんかめっちゃ足早いんだけど。ボ○トより明らかに早いんだが。しかもその速度を落とさないでずっと走れるし。息切れないし。マジでボ○トの3倍くらいのスピードでてんじゃね? ってくらい速い。うん? もしかして、俺ってちょっと強い?


てかさっきから、度々ゲームのお知らせが来ました的なピロンって音が聞こえたんだけどなんだ? レベル上がった的なやつか? そういえば意識を失う前に聞いた音に似てたな。それと同じやつか? 今は気にするようなものでもないな。 


で、しばらく走ってみたんだが、本当に何もない。でも目を凝らせば壁っぽいものと屋根が若干見えるから、大丈夫だとは思うんだけど。


途中で変なモンスターかなんかに襲われなきゃいいなとか思ってたけど、生物がいる気配すらない。




どれくらい走ったんだろうか。気づいたら、明らかにそこだけ草が生えていなくて、道っぽいものがあり、もう集落が目の前だった。近くで見たら、集落の周りが少し高めの壁で囲われている。


とりあえず門番みたいな人が立ってるから話しかけてみるか。通じるか分からないけど。


「あのー……。すみません。」


「ん? どうした坊主。町に入るのか?」


お。通じたみたいだ。聞き取れるし。近くで見たらこの門番のおっちゃん、なんかスゲーわ。黒人に近い肌の色に禿げ、髭はそこそこ生えてて結構マッチョ。なんかどことなくS○Oのエ○ルみたいな風格だな。顔はもっとおっさんだけど。


「お前、珍しい服だな。どっから来たんだ?」


「え、どこから? うーん……。えー……」


これって違う世界から来ましたって言っていいのか? いや、後で面倒だろう。どうにかして誤魔化すしかないけどどうしたものか。これ以上、間を開けると疑われかねない。こうなったら……


「……。えと、ここから一番遠いところです」


言ってから気づいたけど、語彙力皆無やん。こんなの絶対やばい奴だと思われるだろ! 怪しいからって町に入れてもらえないとかいうオチはマジで勘弁なんだが。


俺の困っている状況を察してなのか、門番のおっちゃんが口を開いた。


「いや、別に事情があるなら、無理に言えとは言わないんだが。もしかしてあれか? お前、迷い子とかだったりするのか?」


「迷い子?」


文字から察するに大体の予想はつくんだが、一応聞くか。


「迷い子ってのはな、要はある日突然、現れたやつのことだ。記憶もないし、そいつのことを知ってるやつも誰一人としていない。だから異世界からの使者じゃないかって言われてんだ。この世界に迷い込んだから迷い子って呼ばれてる。まあ伝承程度の話なんだがな」


なるほど。これは話が早いな。多分この話で粗方間違いないだろう。でも、どうして俺なんだ? 別に死んだわけでもないし、異世界に転生される理由はないとおもうんだが。まあそこらへんは後々調べるとするか。今はとりあえずそういうことにしておこう。


「多分、それです。ある時寝たら、いきなり平原に飛ばされて……」


「まじか!? まさか、本当の話だったとはな。そういうことなら、ギルドに行ってみるのがいいと思うぜ。ある程度の事情を話せば、ギルマスに会わせてくれるだろうからよ。あと、稼ぐ当てがないなら、冒険者になるのもいいんじゃないか?」


やっぱり冒険者はあるんだな。そりゃ異世界だもんな。ていうかなるしかない。よし、だったらギルドに行ってみるか。


「そういうことなら、とりあえずギルドに行ってみます。」


「そうか。まあ今日は遅いし、明日にするといい。今日の分の宿代と町への通行料はとりあえず貸してやるからよ。返すのはいつでもいい。ずっとこの町にいるからな。安定して稼げるようになったら、返しに来い。」


と言って、小包を出して、その中からお金らしきものを出し、別の袋に入れ、俺に差し出してきた。


「え! 本当ですか? ありがとうございます!」


俺はそれを受け取ると、ポケットにしまった。マジでありがてえ。


「おっと、もう敬語はやめてくれ。あんま敬語ばっか使ってるとハブられるぞ? 冒険者に上下関係なんてないからな。ガイルだ。この町で冒険者兼門番をしてる。よろしくな。」


と言って手を差し出してきた。


「そういうことなら。俺はユート。こちらこそ、よろしく。」


二人で固い握手をした。おいおい。ガイルめっちゃいいやつやん。やっぱ異世界でもいいやつはいるんだな。


「ところで、宿屋はどこにあるんだ?」


「おお、そうだったな。ここの大通りを真っすぐ行くと、ベッドはわかるよな? ベッドの看板があるから、そこを曲がると宿屋がある。ギルドについては宿屋のやつに聞いてみるといい。」


「分かった。何から何までありがとう。この恩は後で返すよ。じゃあまた」


「おう。じゃあ楽しみに待ってるぜ」


っと言い、軽く手を振りあって、俺は町の中に足を踏み入れた。


大事なことだからもう一度言っておこう。ガイルめっちゃいいやつや。親切すぎて、涙出てきそう。異世界にきて、よかったとさえ思えてくる。まあ実際、割とうれしいんだけどさ。それじゃあ宿に向かうとしますかね。

もし、誤字や脱字、表現がおかしい部分などありましたら、レビューや感想でお願いします。


追記 8/6

すみません。リアルのほうで忙しいので、しばらく投稿できません。ぜひ拡散などよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ