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005報酬

005報酬


「はあああ?」

 というわけで、やはり女冒険者達は勘違いしていた。

  

 報酬の額を銅貨と読み違えていた。

 俺は金貨のつもりで書き込んだのだ。

 金貨10枚分、と書いた。

 これを銅貨10枚分と勘違いしていたらしい。

 それはそれで安い様な気もするが、どうせ後ろから付いてくるだけなので、安くてもプラスなんだそうだ。

  

「おまえ、あ、いや、貴方様? は、」

「ああ、いいですよ。お金持ってるだけで別に偉くはないです。話し方もそのままで」

 こっちが疲れるし。

「そ、そうか? あのな、誰が付き添うだけで金貨10枚も払うんだよ」

「……あ! 貴方がそうなの? あの、風俗地帯に住んでる放蕩貴族って」

「ああ、それ私も聞いた。何か不治の病いで余生を楽しく過ごしてるとか」

 どんな設定だよ。

「え? 私が聞いたのは、王家の隠し子だって話しだったけど」

「ああ…… アタイも聞いたな。異国の王子で、こっちの金もってないから黄金で払うって」

 リーダーの女戦士まで。異国の王子ってなんだよ。異国のどころか異世界出身だけど、ただの一般人だったよ。


「アンタがそうだったのか……」

 じっと、3人の視線が俺を捉える。

 ちょっと怖かった。

 まかさこのまま追い剥がれたり、攫われて身代金要求に使われるんじゃないかと。


「確かに異国の人間っぽい顔だけど……」

「変わった服着てるけど……」

「物腰が教養ありそうな感じだけど……」


「「「なんか地味……」」」


 ほっとけ!

 

 □

 

 それから、レベルアップではなくて護衛任務だったんじゃないかとさらに勘違いした女冒険者達をなだめすかしてなんとか街に帰った。

 

 □

 

 レベル6になった。普通の人よりちょっと強い。

 冒険者章にステータス詳細は出ないのだが、ちから、すばやさ、とかのステータスがあるみたいで、体が軽かったり力むと結構力が入ったりする。

 

 パワーアップしたけど別にムキムキになったわけじゃないし。やっぱ元の肉体は別途鍛えないといけないみたいだ。

 話によれば、ムキムキで、かつ、レベルも高い方がやっぱり強いらしい。

 てことは、俺はレベル6でやっとレベル5の一般人ぐらいってことか? わからんが。

 

 女冒険者達はみんなレベル10を超えていた。

 女戦士は敵に接近しているから、1人だけレベル21だった。

 とはいえ、弓も魔法も特殊技能なので、筋肉と同じくレベル差はそこまで影響無いそうだ。

 

 てことは、俺も飛び道具使った方がいいかな?

 

 レベルアップは遅れるかもしれないけど、いのちだいじに。

 

 

 ◯

 


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