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あなたは、誰?  作者: とらまる
第一章
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新しい家族


 私たちが魔獣を連れて帰ると、お母様が一言。


「あら、お帰りなさい。

ところで……あの、その子はどこの子?」


「拾ってきたんです!」

「今日から俺たちの家族だ!」

「すみません、お母様。

止めたのですが……」


 お母様のいうことはもっともだ。むしろ、「まあ! 可愛い魔獣じゃない、家族になるの?」とかじゃなくて安心した。普通の人は魔獣を飼おうだなんて考えないよね。

 ……考えるのはお父様とお姉様の二人だけ、だよね。


「……いいのよユリア。

ライア―ドは頑固だから一度決めたら変えないの。あきらめましょ?」

「お母様……!」


 ああ、心底尊敬しますお母様。そのすべてを包み込む笑顔に疲れが抜ける様です……。

 反対に、お父様方はハイタッチして喜んでる。ウルフもどき君(魔獣)は私の足元で静かに伏せてる、えらい。


「じゃあ、名前を決めないとな!」

「どうしよう!どんなのがいいかな?」


 すっかり歓迎ムードになって、全員で名前を考える。

 ちなみにこの子は、真っ黒な毛でおおわれていて瞳は禍々しい紅、という私とは全く逆の見た目だ。一目見ただけで魔獣とわかるけど、少しウルフに似てるのが可愛い……かもしれない。といっても、この子はオスだからカッコイイのほうがいいのだろうけど。

 その時ふと、いい名前が思いついた。


「……リアルフ、はどうですか?」


 私とお姉様から「リア」をとって、ウルフの「ルフ」。何とも安直だが、そこまで悪くないはず。その証拠に、ウルフもどき君は一気にすり寄ってきた。……癒される。


「いいわね!そうしましょ?」

「うん!リアルフ、よろしくね!」

「ハハッ、狩りにでも連れていくか!」


「ガウ!」


 こうして、新しい家族が増えた。

 まだまだなついてはいないが、いずれなつくだろう。リアルフをもふもふとなでていっぱいじゃれることにした。

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