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あなたは、誰?  作者: とらまる
第二章
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最近の日常


 朝、ハドラー様とシュミリア様と合流して教室へ向かう。リアルフは時々ついてくるけど、最近は部屋でおとなしく留守番。何をしているのかはわからないが、帰ってきたときに部屋が乱れていないのはうれしい。


「おい貴様!

今日こそは、」

「やりませんよ、アスタリア様。

私は騎士団長様から止められてしまったので……」

「そんなことは知っている!

だが、どうしても勝ちたいのだ!」


 教室に着くとアスタリア様が決闘を持ちかけてくる。前の実技で私は恐れられていて、私が入ると静かになるこの教室に彼の声が響き渡り、どこからでも聞こえてくる。それを私は毎日断り続けているが、どうしてもどうしてもとあきらめない。そろそろ面倒になってきて私の方が折れそうだ。


「アスタリア様、そのくらいにしたらどうです。

フラントスが困っていますよ」

「そうですよ!

ユリアちゃんのことも考えてください!」

「っ……あの結果のまま終われるわけがないだろう!

この俺が、庶民に負けるなど……!」


 確かにアスタリア様にとっては庶民に負けることは相当悔しいだろう。だけど……私がいろいろと普通を飛び越しているからであって、決してアスタリア様が弱いわけじゃないのに。

 すでに今日で持ち掛けられるのが大体10回目だろう。毎朝のこの大声はクラスメイトにとっても迷惑だろうし、私が折れるのがいいんだろう。


「まあ、また今度ということでお願いします。」

「皆さん、そろそろ席に着いてくださいねー。」


 いつやるのがいいかと考えながら先生の言う通りに席に着く。アスタリア様は煮え切らないような顔をされていたが、そのまま自分の席へと向かっていった。



 朝の先生の話が終わると授業が始まり、真剣に聞く。

 今習っているのはアスタリア国の歴史についてや、魔力さえあればだれでも使える生活魔法など。国の歴史についてはよく知らないので毎日いろいろ知れるから楽しい。まあ、周りの方々はつまらなさそうにしているが。



 授業が終われば、行きと同じように三人で帰る。

 自室に戻るとリアルフと一緒に散歩して、校舎裏で訓練。今となっては制限有りでもリアルフに勝てるようになっていた。そろそろ新しい刺激がほしいけど、とりあえずは現状維持。

 訓練が終われば図書館で借りた本を読む。読み終わったら夕食を食べてお風呂に入って、寝る。


 それがここ最近の日常だった。 

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