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3000飛んで15歳の余の異世界冒険  作者: 野菊竜胆
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都到着

 ブックマークしてくださりありがとうございます!この喜びを糧にどんどん執筆していこうと思います!

 エミルお姫様はお城へと案内してくださる道中に、お国のことをお話してくださいました。エミルお姫様のお国はノールウェイ国といってとっても小さなお国。エミルお姫様の護衛を務めていらっしゃる方々も実のところ、村々から集まってくださっていらっしゃるということ。日夜、ルーマ帝国の方々からああしろこうしろ、逆らうと逆吊りだーってこわーいお手紙が届くんだって。兵隊さん方も今はみんなルーマ帝国のほうへ行ってしまって大変と、お姫様は所詮畜生の集まりですから、人間のことなどあの機械人形どもには考えられないのでしょうと難しい顔をしていました。これからのお国のことを思うと息が詰まりそうになり、お散歩していらっしゃったところ怖いおじさんたちに襲われたとのことでした。

 衣が心配そうな表情をするとお姫様はすぐに大丈夫ですかと微笑んで衣を気遣ってくれる。自分も大変なのに衣を心配してくれるお姫様はやっぱり優しいなぁと思ったのでした。それから先のお召し物は気高くお綺麗でしたが今のお召し物は大変可愛らしくありますねと褒めてくれました。衣は灯お姉ちゃんと違って、真っ赤な振袖に黄色の帯揚げ、帯締めは赤と紫でちょっと自分でもかわいいなぁと自信ある格好でまとめてます。エミルお姫様は何度も可愛らしいとほめてくれました。えへへ。


 森の中を抜けて、北のほうへとずっと街道を進んでいくとでこぼこした高さのお家が視界いっぱいに並んで、それを城壁がぐるりと囲んでいる町が見えてきました。お姫様はみすぼらしいですがと眉をひそめてたけど衣は立派だなぁと感心してました。

 町の名はキタノと呼ぶらしいです。城壁をくぐると、そこここからエミルお姫様を呼ぶ歓声が聞こえてきます。立派な剣を持った無骨なお侍様も、木の剣をもって追いかけっこをしていた可愛らしいこどもたちも、衣が両手でやっと持てるかもしれないほど大きなお肉をひょいと片手で担いでいるおばちゃんもみんなエミルお姫様を見てはすぐに喜んで駆け寄ってきました。お姫様はそうやって駆け寄ってきました町の皆さんと一人一人丁寧にお話したあと、衣を両手で担いでみんなが見えるように高く持ち上げるとこの子が私たちを救ってくださいましたと嬉し気にお話しなさいます。すると、皆さん一同に衣のことを興味深げに見るものだから、衣はあわあわと言葉にならない言葉で口の中はもごついてしまいました。きっと灯お姉ちゃんだったら「無礼者、離せ小娘」なんていうのだろうなぁと灯お姉ちゃんの物怖じしないのを羨ましく思いながらも暫く皆さんの好奇の視線に耐えることになりましたのです。


 それからお日様がずいぶんお隠れになられ、あたりも薄暗くなるまでずっと可愛いとほめられたり、エミルお姫様のお膝に抱えられたりととっても恥ずかしうれしい思いをしながらも、うまくお話できない自分を馬鹿馬鹿とけなしてみたりと頭いっぱいぼかんとなる一時を過ごしました。

 「すっかり暗くなってしまいましたね。お城へとご一緒願えますか、衣様?」

 衣は一つ首をこくりと頷かせました。口を開けばまたあうあう言ってしまうと思ったのです。エミルお姫様はそんな衣に慣れっこになったようで、微笑んで手をつなぎ衣の歩幅に揃っててこてこ歩いてくださいました。

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