一人ぼっちの夜
机を見ると手紙があった。
あれ?鈴音って物とか持てないんじゃなかったっけ?全部透けるって言ってた気が……
嘘つかれたのかな……?
嘘をつく理由が特に思い浮かばないし考えすぎかも……
でも何か隠し事をされているのかもしれない。
そういえば鈴音は私の話ばっかり聞いてた気がしないでもないし……
私が友達を優先してしまったのがいけなかったのだろうか……
取りあえず手紙を読んでみることにする。
未来へ
ちょっと事情があって、今日中には帰れません。
明日には帰ってくるから心配しないで。
それしか書いてなかった。
明日には帰ってくるって書いてあるけど本当に帰ってくるのか心配になる。
このままずっと帰ってこないのではと思う。
「……どこに行ったんだろう?」
最近はずっと一緒にいたので一人だとさびしくなってしまう。
第一鈴音は私以外には見えないのにどこに用事があるというのだろう?
気になって、ぐるぐるとそのことだけで頭がいっぱいになり、回っている。
小説を読む気にもなれず、ウォークマンで曲を聴く。
それでも落ち着かず、ネットをしたりした。
とりあえず鈴音を待とうと思い、暇をつぶす。
時間は思うように進まず、私をイライラさせた。
寝る気にはなれず、遅い時間をひたすらやり過ごすと夜の3時になった。
さすがに眠くて、さっきまで寝る気はなかったのに寝ようかと思いベッドに入り、目を閉じる。
横になるとなぜか眠気があまりなくなり、やっぱりそのまま起きてた方が良かっただろうかと思ったが、今日の学校のことを考えると寝ておかなくてはならない気がする。
ずっと目を閉じ続けているとだんだん意識が無くなっていく感覚がしてああ、ようやく寝れるんだなと思った。