表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/29

偽りの幸福?

それから。

私たちは沢山話をして、でも徐々に消えてく鈴音を見ているのはとてもつらくて、いくらずっと一緒にいてくれると言われても嘘な気がして。

鈴音は消えていくのに鈴音の声だけはずっと近くで聞こえていて。

だから人目が無いときはいつも話をしていた。

何も話すことなんてなかったけど話していないと駄目な気がして。

取りとめもない話をずっと続けていた。

でも数日で元々話し上手じゃない私の話のネタは消えてしまって。

どうしようともたもたえーととかうーんととか言ってるうちに鈴音が無理して話さなくてもいいんだよって言ってくれて。

でもどうしても私は話がしたかった。

鈴音の声を聴いていたかった。

そう言うとうんざりしたような声で

「だから、私は消えないってばっずっと未来の心にいるし話すこともこれが最後ってわけじゃなくて、これからも話すことくらいならできるって!姿は見えないかもしれないけど…見えてることってそんな大切な事かな?見えないものの方が大切な事って多いんじゃないかな?だから、それでいいの!」

と言った。

私は泣いてしまいそうだったけれど泣かなかった。なぜだか涙が出なかった。

最後の日。姿は見えないのに鈴音は笑っているような気がした。

「一旦お別れってことになるのかな?でもずっと一緒だから大丈夫だからね!死ぬまで一緒っ」

もう姿が見えない鈴音がそう言って私は不安だったけどそうは言わずに

「そうだね。ずっと一緒だね」

と言った。

「うんっじゃあね!」

そう言われて、本当に消えちゃったんだなっと思った。

なぜだか心が温かくなったような気分のいいような気持ちになって本当に一つになれたのかなと思った。

『そうだよっ私たち、二人で一人なんだよ!だから私の為にも死なないでね!!!』

どこからかそんな声が聞こえた。

頭の中から直接語りかけられてるような感じだった。

ああ、鈴音の言ってたことはこういう事だったのかと思った。

それから私は鈴音に言われたように行動するようになって言った。

あの子は嘘ついてる。この子は正直。あの先生は頼りにしていい。あの人は嫌な人だから関わらない方がいい。

そのような声にずっと従っていった。

それが正しいような気がしたから。

そしたら学生生活が楽しいような気分になってきて、私の回りにはいい人だけなような気がして、そんなことはないはずなのに絶対に安全な場所にいるような気分になった。

これが幸せなのか。ただ鈴音の思うままに操られてるだけなのかはわからない。

でも私はこれでいいような気がした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ